【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

508話騎士

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鍋でパスタを茹でながら皿を用意しているところで、レヴィが顔を出してくれた。
「レヴィ、スープと甘酢あんかけはインベントリーに入ってるから、取り分け皿をお願い。パスタが茹で上がったら持っていくけど、今日はミートソースだよ?」
俺の説明に、レヴィは了解したと取り分け皿やカトラリーを運んでくれた。
俺はパスタが茹で上がるのを待ち引き上げると、皿に盛り直してから運ぼうとして足を止めた。
せめて、お父さん達には食べてもらいたい。
鍋にお湯を沸かす準備をしてから、俺は茹で上がったパスタをリルたちの所に運び、先に食べていてとお願いをした。
子供たちをお願いと言うと、リルが任せろと笑い、レヴィも頷くのを確認してから俺は厨房に戻り、ベーコンと野菜を切り始めた。
フライパンで炒めると、ケチャップやソースと混ぜてから残っていたパスタをフライパンに投入すると、即席のナポリタン。
皿を二枚用意して出来上がったナポリタンを分けて、フォークを添えると俺は船長室へと向かった。
すれ違うクルーが、鼻をひくひくさせるのは嗅いだことのない匂いだからだろう。
「失礼します」
両手が塞がっているため、声を掛けると中からミトさんの返事があった。
「リクトちゃん、一歩下がって?そっち側に扉が開くわ」
そう言われると、俺は慌てて下がると扉がゆっくりと開いた。
「お父さん、お母さん……ミラに言われちゃいましたけど、俺たち食事にするついで、ナポリタンですけどいかがですか?」
「あら、ありがとう。いただくわ。でも、いいのよ無理しないでゆっくりして頂戴?」
ミトさんは俺から皿を受け取ってから、後ろに来ていたルーファスさんに渡す。
「リクトちゃん、今夜は絶対に部屋の中から鍵を掛けて寝なさいね?愚息二人がいるから大丈夫とは思うけど」
「は、はい?わかりました」
俺は、何を言われているかいまいちわからなかったが曖昧に頷いた。
「あの、スープもまだ厨房に残りがありますから、良かったら」
「後でいただくわ、ありがとうね」
ミトさんにふわりと抱き締められて久し振りの感覚に、俺は嬉しくなって目を伏せた。
「冷める前によかったら。おやすみなさいお母さん」
「おやすみ。外輪で動いているから少し煩いかもしれないけれど……」
優しく気遣ってくれるミトさんにありがとうございますとお礼を言うと、更にギュッと抱き締められた。
それから俺は直ぐに船室に戻ると、四人は食事をしてくれていた。
待っていてくれるのは嬉しいけれど、それはそれで申し訳ないし子供たちもいるからありがたい。
「ただいま」
「おぅ、先に食ってる」
リルが手を上げると、俺は頷いた。
「お父さんたちに軽く食事を持って行ったから」
「気にしなくて良かったのに、お袋が作るんじゃねぇの?親父だってあれで料理はしなくはねぇし」
「え、お父さんが?」
一緒に過ごすようになって、一度もそんな素振りを見せたことのないルーファスさん。
「あー……親父もお袋も、騎士団所属の時に叩き込まれたって言ってたしなぁ?」
「……待って、何その話」
俺は情報量過多で、驚きながら扉を閉めて床に座り込んだ。
「ん?何がだ?」
「騎士団所属って……」
俺はまた知らない情報に目をパチクリさせたのだった。
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