完【恋愛】婚約破棄をされた瞬間聖女として顕現した令嬢は竜の伴侶となりました。

梅花

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39話

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まずは順番を追ってと、促されフェンリエッタは証言する。
学院のこと、舞踏会のこと。
一通り話してから息を吐き出した。
できるだけ客観的に話したつもりだったがどうだろうか。
ベルナルドを見やると、大丈夫だと微笑まれ、少しだけ安心した。

「…フェルディナンドの言い分はあるか」

陛下の言葉に俯いていたフェルディナンドは漸く自分の番かとあることないことをでっち上げた。

「フェンリエッタ嬢、本当か?」
「身に覚えがこざいません…が、王子がそう思われたのならば私にも落ち度があるのでしょう…」

確かにフェルディナンドが口にしたことは全て身に覚えがない。
いつヒュアキントス令嬢を階段から突き落としたり、持ち物を捨てたり、他の令嬢達を使って虐めたりしたと言うのか。

「フェルディナンド、フェンリエッタ嬢がそう言っているが?」
「私は、そう聞いています」
「誰にた」
「マリアに…」
「ヒュアキントス令嬢にか。ヒュアキントス令嬢どうだ…」
「階段から落ちたとき、手首を痛めました…校医が知っておりますわ。持ち物も時折無くなりますの…殿下から頂いたガラスペンなども…それに、虐めも…」

ヒュアキントス令嬢は、蚊の啼くような声で喋る。

「それはわかった。だが、突き落とした人間の顔は見たのか?また、他に目撃者と場所は何処だ?」
「あの…顔ははっきりとは…でも、その髪の色は…」
「確かに白銀の髪をした生徒は少ないが?」
「夕方…でしたので、影が…」
「そうか、持ち物は?」
「ゴミ箱等から出てきました…」
「では、なぜそれがフェンリエッタ嬢の仕業だと?」
「…え」
「虐めていたと言うのは誰の証言だ?家名もしくは容姿の特徴を。探して聞くことになるからな」

陛下の問いかけに手を震わせながらポツリポツリと話すマリア。

「で、フェルディナンド…何処にフェンリエッタ嬢が関わっていたと聞いている…私には何処にもフェンリエッタの名前が出てきておらぬような気がするが?」

皇后はそう聞く。
ちらりと見上げたフェルディナンドは、唇を引き悔しそうに顔を歪めた。

「して、フェルディナンド…そなたはなぜ陛下にも私にも相談も無しに婚約破棄をした?」
「私ももう成人です。自分の事は自分で!」
「そうか、ならば何も助けはせぬ。この場を治めてみよ?」

パチンと扇を開いた皇后はゲンティアナ侯爵へと扇を向ける。

「まだ発言を許す…」
「ありがとうございます」

父が立ち上がる。
部屋の空気が冷たくなった気がした。
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