拾ったのは私なのに

りんご率

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あなたの価値

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ジュリーナの頬はマリアが何度も布を変え、冷やしたおかげが僅かだが赤みが引いた
夜になり珍しく執事がジュリーナの戸口を叩いた

これからの食事は自室で取るようにとのお達しだ、マリアはジュリーナの専属メイドだったが自分といるのは得策ではないと考えていた

執事にお父様と話したいことがあると伝える、会える日が決まれば呼びに来るように手配した


寝る時間になるとエリクが挨拶の為にジュリーナを尋ねてきた


「頬は痛みますか?  お守りできず申し訳ございません」

「いいのよいつもの事よ  それよりもう挨拶はいらないわ」


エリクは傷ついた様に顔を歪め、ノロノロとジュリーナに近く
ジュリーナは俯き肩を落としていた


「お父様が私を見限ったわ  これからは食事を一人で取るように…それから少しづつ自分で出来る事を増やしていくようにと…」

「僕がします。ジュリーナ様はこれから同様にマリアさんと楽しく過ごして下さい」

「無理よ。お弟子になったのだからそちらに集中なさい」


ジュリーナは俯いていた顔を上げた、エリクの表情は先程と変わらず眉尻が下がったままだった、エリクは一呼吸置くと息を吐き出すように喋り始めた


「ジュリーナ様が拾って下さったから弟子になれたのです、拾って下さらなければ今の僕はありません。  貴方の傍を離れるのでは意味がないのです」

「違うわエリク…確かに拾ったのは私、けれど能力をかわれて弟子入りしたのはエリクの実力よ。貴方は自分で掴み取ったのよ  貴方は素晴らしいの  誰が何と言おうとも」


自信を持ちなさいとエリクを頭を撫でた
まだ幼い頃寝付くまで傍にいた思い出が蘇る
エリクは力なく笑った


「伯爵様やコニー様、マヌエラ様も自分達のおかげだと言われました…だから感謝しろとも…」

「貴族とはそういう者よ  エリクは惑わさられず、自分を信じない」


ハッと笑う声がして、思わず撫でていた手が止めた


「貴方って人は…本当に… 」


目尻が下がり項垂れていたエリクは何処へやら、エメラルドグリーンの瞳は高揚し、甘くジュリーナを見つめていた
不味いと思い、一歩下がったジュリーナを逃げられないようにエリクは抱きしめた


「ジュリーナ様…愛しています  食べてしまいたい」


エリクはジュリーナの首元に顔を埋め、匂いを堪能し首に歯をたててきた

もうこうなってしまえばエリクの好きにさせるしかない。ジュリーナは諦めて身体の力を抜いた

エリクの本性が現れた日を思い出しながら
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