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一族の謎
香一族と玄武《シュエンユー》
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香 麗然と曹朱は二人で無理やりカマクラの中に入る。
金明と玄偽は侍女という立場なため、カマクラの外で待機していた。
「ねえ。【やきとり】たちの話だと、この山の狼を退治すると、結界が剥がれて大変なことになるって……どうするの?」
「……諦めるしかないだろうな」
よほど悔しいのだろう。曹朱の眉はいつになくつり上がり、唇はきつくしめられていた。
香 麗然からすれば、彼の願いはどうでもいいことだった。けれど、そう考えてしまう 自分に腹が立つという不思議な感覚が生まれる。
もとより妃になった時点で、曹朱に深入りするつもりはなかった。けれど隣にいること そばにいることが当たり前になっていて、それがとても嬉しいとすら思えてしまう。
(……私、曹朱を、どう思ってるんだろう? ううん。本当は分かってる。私は、この人のことが……)
好きなんだ。友だちではなく、異性として。修行が終わっても、妃の座を降りても、ずっと一緒にいたい。
心の奥がほわほわと暖かくなり、ホッとする。
母やシマエナガたちよりも短い時間しかいないはずなのに、そばにいることが当たり前になっていた。
彼女の中で確かな想いが、はっきりと現れる。けれどそれに蓋をした。
(だって曹朱は皇帝だもの。一人の妃に 縛られるわけにはいかないい。私がこの人を好きだったとしても、実ることなんてないんだ)
恋を経験したことのない彼女にとって、今、目の前にいる青年を想うこと。想ってはいけないんだと、心の奥深くで、何かが警告していた。
(いけないわ。何、考えてるのよ私は。今は、そんな状況じゃない)
気持ちを切り替えるために、自らの両頬をパチンとたたく。気を取りなおし、軽く深呼吸した。
「……曹朱、今回のこと、整理しましょう?」
「ん? ああ、そうだな」
カマクラの外にいる侍女たちを呼ぶ。そして自らも外に出て、四人で話し合いを始めた。
「私たちの前にある謎は三つ。一つは、私の一族のこと。これに関してはまあ……何とかなると思う。二つ目はあなた、玄偽よ。玄偽との関係がまだ、あやふやな状態。そのことは追々、話してくれるのよね?」
玄偽はこくりと頷く。
「そして三つ目。これが一番重要よ。ここの結果はいったい、何を守っているのか……ううん。何を封印しているのか」
三本指を立て、神妙な面持ちで語った。
金明と玄偽は侍女という立場なため、カマクラの外で待機していた。
「ねえ。【やきとり】たちの話だと、この山の狼を退治すると、結界が剥がれて大変なことになるって……どうするの?」
「……諦めるしかないだろうな」
よほど悔しいのだろう。曹朱の眉はいつになくつり上がり、唇はきつくしめられていた。
香 麗然からすれば、彼の願いはどうでもいいことだった。けれど、そう考えてしまう 自分に腹が立つという不思議な感覚が生まれる。
もとより妃になった時点で、曹朱に深入りするつもりはなかった。けれど隣にいること そばにいることが当たり前になっていて、それがとても嬉しいとすら思えてしまう。
(……私、曹朱を、どう思ってるんだろう? ううん。本当は分かってる。私は、この人のことが……)
好きなんだ。友だちではなく、異性として。修行が終わっても、妃の座を降りても、ずっと一緒にいたい。
心の奥がほわほわと暖かくなり、ホッとする。
母やシマエナガたちよりも短い時間しかいないはずなのに、そばにいることが当たり前になっていた。
彼女の中で確かな想いが、はっきりと現れる。けれどそれに蓋をした。
(だって曹朱は皇帝だもの。一人の妃に 縛られるわけにはいかないい。私がこの人を好きだったとしても、実ることなんてないんだ)
恋を経験したことのない彼女にとって、今、目の前にいる青年を想うこと。想ってはいけないんだと、心の奥深くで、何かが警告していた。
(いけないわ。何、考えてるのよ私は。今は、そんな状況じゃない)
気持ちを切り替えるために、自らの両頬をパチンとたたく。気を取りなおし、軽く深呼吸した。
「……曹朱、今回のこと、整理しましょう?」
「ん? ああ、そうだな」
カマクラの外にいる侍女たちを呼ぶ。そして自らも外に出て、四人で話し合いを始めた。
「私たちの前にある謎は三つ。一つは、私の一族のこと。これに関してはまあ……何とかなると思う。二つ目はあなた、玄偽よ。玄偽との関係がまだ、あやふやな状態。そのことは追々、話してくれるのよね?」
玄偽はこくりと頷く。
「そして三つ目。これが一番重要よ。ここの結果はいったい、何を守っているのか……ううん。何を封印しているのか」
三本指を立て、神妙な面持ちで語った。
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