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勇者の力 ブレイブ
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局長に案内をされるとおりに、私たちは外れた道を進んでいくと、クッコロー旅行記に記されている通りに閉ざされた坑道が水晶に埋もれるように存在しており、中に入るとさびた鉄やほこりが入り混じったような匂いが私たちを包み、本当に長い間使われていないことがうかがえる。
「……枯れた鉱脈か」
「取りつくしたともいうな」
ナイトさんの言葉に応えるようにアッガスさんはそう呟き、松明ではなく蛍光クリスタルを取り出しあたりを照らす。
「えほっえほっ、すごい匂いよ……まるで、モワモワ草の花粉みたい」
「利用価値がなく使う必要のない無駄な道……転生者にとっても盲点だろうな」
「だな、だがいくら手薄っつっても、アジトの回りにゃ必ず兵士がいる」
「坑道の中は入り組んでいてまるで迷宮さ、クッコロー旅行記があるから迷うことはないだろうけど……エルフの
みんながどこに捕まっているかまでは書いてないからね」
「ふむ。そこのところは問題ないぜ? 局長さんよ」
「なに、中の構造についてはそこに住んでるやつに聞けってな……冒険者の鉄則だ」
「拷問か? ひどい音がするぞ?」
「あ、大丈夫ですよナイトさん……音を食べる妖精なら私召喚できるので」
「おいこら、前向きに拷問を検討してもらっているところ悪いが、拷問じゃねえよ。怖えよ」
「なんだ、拷問じゃないんですか」
「なんで残念そうなんだよ、怖えよ! 騎士ってみんなこんな奴なのか!」
「心外だな! 僕たち騎士団を彼女のようなサイコパスと一緒にしないでほしいな!」
「誰がサイコパスですか誰が!」
「まぁ、マスターがサイコパスかどうかは置いておいてだな……冒険者はどうやって敵に口を割らせる? 酒でもおごるのか?」
ナイトさんの質問に、アッガスさんはにやりと笑うと。
「まぁ、冒険者特権ってやつさ」
そう答えたのであった。
◇
「なぁ、この前連れてきたエルフ族……まだ閉じ込められたままなのか?」
「そうだなぁ……かれこれ一か月はあのままだって話しだが?」
「売り飛ばすのか?」
「どうにも、そのつもりはないらしいぜ?」
「なんだよ、俺たちで楽しもうとしてもお頭はダメだっていうしよ……何のためにあんな人数運び出したと思ってんだよ」
「それもそうだが、何もするつもりはないみたいだぞ……
「何か考えがあるんだろうがよぉ、もったいねえよなぁ、どいつもこいつもかなりの上玉だってのに」
「そうだよなぁ。あぁ、美人といえば今日来た客人はおっさんだけど、最近来たお頭の客人あの魔法使いも美人だ
ったよな」
「やめとけよ、お頭と同じであいつもきっと転生者だ……触れようものなら粉みじんに消滅させられるか、芋虫に
姿変えられちまうぜ?」
「おぉ怖え怖え……」
◇
「ふむふむ」
薄暗い洞窟の影より、私たちは盗賊たちの会話を盗み聞く。
局長の指示通りに洞窟を抜けた私たちは、拍子抜けするほど簡単に盗賊のアジトにつながるさび付いた扉を発見し、中に入ることに成功をした。当然古いものであったため扉はさび付き、おまけにゆがんですらいたが、その程
度の問題はナイトさんにとっては些末な問題だ。
中は意外にも整然としており、使われなくなった炭鉱とは違い壁には松明がかけられ、あたりには宝石や食料が入った樽が置かれている。略奪の後か、それとも正当な労働の対価かは思案するまでもない。
見た目から相当数の盗賊がいることは明白であり、そんな場所だからこそ、盗賊のメンバーを見つけるのにはそう
時間はかからず、私たちは現在こうして物陰に隠れて盗賊たちの会話を盗み聞きしているというわけだ。
盗賊たちは当然私たちが会話を盗み聞いているということに気が付く様子はなく、談笑に花を咲かせている。
「どうやら、エルフの皆さんには盗賊たちは危害を加えていないようですね」
「よかったぁ」
盗賊たちの言葉をミアちゃんも聞いていたのだろう、心の底から安堵をしたような声を漏らし笑顔を取り戻す。
「気持ちはわかるが、まだ油断をするな……無事に家に帰るまでが救出作戦だ」
「はい」
そんなミアちゃんをたしなめるようにナイトさんはそういうと、ミアちゃんも気を引き締めなおすようにそう返事をする。
「ところでアッガス叔父様」
「なんだ?」
「あの二人からどのようにお父さんたちの居場所を聞き出すの?」
「まぁ、ちょっと見てろ……どっちかが離れて一人になったら始めるぜ」
そんな話をしていると、談笑をしていた盗賊の一人が手を振り、その場から離れていく。
「よし、行ってくる」
「え? ちょっ! アッガスさん!」
不意に立ち上がったアッガスさんは、隠密のスキルを使うわけでも魔法を使うわけでもなく、堂々と物陰から立ち上がり、一人残った見張りの元まで歩いていく。
まるでいつもの散歩道を歩くかのように軽快な足取りだ。
当然のこと。
「なっ! 誰だお前は!」
唐突な侵入者の登場に男はあわてたように剣を抜き、アッガスさんに向ける。
しかしアッガスさんはあわてる様子はなく、男の前に手をかざすと。
≪そんなことはどうでもいいだろう?≫
そう顔の輪郭をなぞるように手を動かしながら言葉をかける……。
その表情はたおやかなものであったが、どこか肉食獣じみた笑みが印象的だ。
響く言葉は優しい音色であり、頭の中の奥底にまで一直線まで響き渡る。
そんな音に私は一瞬眩暈のようなものを覚え、頭を振って再度アッガスさんを見る。
と。
「む……あぁ、確かに……どうでもいいなそんなこと」
盗賊の男はそう不思議そうな顔で語り、その反応にアッガスさんは満足げに頷く。
≪捕まえたエルフ族の居場所はどこだっけかな≫
「この道を真っすぐ進んだ先だ……」
≪檻の鍵は?≫
「お頭の部屋にある。エルフ族の檻がある道の途中にあるぞ、派手な装飾だから、見ればわかるはずだ。あぁでも、今は来客中だからな、カギを取るなら客人が帰ってからにしたほうがいい」
すらすらと内部の情報を話す盗賊。
その様子を私たちはぽかんとした表情で見つめていると。
≪ありがとう助かった……寝床に戻って人生について考えろ≫
「寝床に戻って人生について考える……」
そうアッガスさんの言葉を復唱すると、盗賊の男はすたすたと歩いて行ってしまう。
男が見えなくなるのを見計らい、私たちはアッガスさんのもとに近づくと。
真っ先にミアちゃんは瞳を輝かせてアッガスさんのもとに走る。
「すごいわ叔父様!! とってもお話がお上手なのね!」
興奮気味に可愛らしい感想と称賛の言葉を贈るミアちゃん。
「あぁ、ちょろいもんだ。ナイトの言う通り、盗賊団自体は雑魚同然だな」
そんなミアちゃんの頭をなでながら、アッガスさんはそんな感想を漏らす。
「アッガスさん、今のは」
「なんだ? 冒険者ギルドで教わらなかったのか? ブレイブだよ」
アッガスさんはそういうと、手をかざして近くの樽に入ったリンゴを引き寄せてかじる。
「今のもブレイブなんですね」
「あぁ、勇者の御業さ、ある程度の人間の意識ならばうやむやにすることができる。あくまで思考誘導程度だから完全に操ることはできないが……例えばそうだな、勝手に家に侵入して箪笥の中の金貨を盗み出したり、ツボを割って中の薬草とかを奪ったりしても、それが当たり前で普通のことだと住民には認識させられる」
「それだけでも結構すごい気がしますが」
私は感心しながらそう漏らすと。
「ナイトはもっとすごいんだぞ……」
ナイトさんが少し拗ねた。
「ほう、至高にして最強の騎士様に妬んでもらえるとは、この俺もまだまだ捨てたもんじゃねえらしいな」
「妬んでない」
「ナイトくんがすごいのはみんな知ってるから、拗ねないでおくれよ」
「拗ねてない」
「ご機嫌斜めなナイトさんの様子にアッガスさんは少し得意げに笑いながら、教えてもらった道を歩き出し、私たちもそのあとに続く。
「拗ねてないからな!」
そんな私たちに、ナイトさんは念を押すようにアジト内にそう声を少し響かせたのであった。
「……枯れた鉱脈か」
「取りつくしたともいうな」
ナイトさんの言葉に応えるようにアッガスさんはそう呟き、松明ではなく蛍光クリスタルを取り出しあたりを照らす。
「えほっえほっ、すごい匂いよ……まるで、モワモワ草の花粉みたい」
「利用価値がなく使う必要のない無駄な道……転生者にとっても盲点だろうな」
「だな、だがいくら手薄っつっても、アジトの回りにゃ必ず兵士がいる」
「坑道の中は入り組んでいてまるで迷宮さ、クッコロー旅行記があるから迷うことはないだろうけど……エルフの
みんながどこに捕まっているかまでは書いてないからね」
「ふむ。そこのところは問題ないぜ? 局長さんよ」
「なに、中の構造についてはそこに住んでるやつに聞けってな……冒険者の鉄則だ」
「拷問か? ひどい音がするぞ?」
「あ、大丈夫ですよナイトさん……音を食べる妖精なら私召喚できるので」
「おいこら、前向きに拷問を検討してもらっているところ悪いが、拷問じゃねえよ。怖えよ」
「なんだ、拷問じゃないんですか」
「なんで残念そうなんだよ、怖えよ! 騎士ってみんなこんな奴なのか!」
「心外だな! 僕たち騎士団を彼女のようなサイコパスと一緒にしないでほしいな!」
「誰がサイコパスですか誰が!」
「まぁ、マスターがサイコパスかどうかは置いておいてだな……冒険者はどうやって敵に口を割らせる? 酒でもおごるのか?」
ナイトさんの質問に、アッガスさんはにやりと笑うと。
「まぁ、冒険者特権ってやつさ」
そう答えたのであった。
◇
「なぁ、この前連れてきたエルフ族……まだ閉じ込められたままなのか?」
「そうだなぁ……かれこれ一か月はあのままだって話しだが?」
「売り飛ばすのか?」
「どうにも、そのつもりはないらしいぜ?」
「なんだよ、俺たちで楽しもうとしてもお頭はダメだっていうしよ……何のためにあんな人数運び出したと思ってんだよ」
「それもそうだが、何もするつもりはないみたいだぞ……
「何か考えがあるんだろうがよぉ、もったいねえよなぁ、どいつもこいつもかなりの上玉だってのに」
「そうだよなぁ。あぁ、美人といえば今日来た客人はおっさんだけど、最近来たお頭の客人あの魔法使いも美人だ
ったよな」
「やめとけよ、お頭と同じであいつもきっと転生者だ……触れようものなら粉みじんに消滅させられるか、芋虫に
姿変えられちまうぜ?」
「おぉ怖え怖え……」
◇
「ふむふむ」
薄暗い洞窟の影より、私たちは盗賊たちの会話を盗み聞く。
局長の指示通りに洞窟を抜けた私たちは、拍子抜けするほど簡単に盗賊のアジトにつながるさび付いた扉を発見し、中に入ることに成功をした。当然古いものであったため扉はさび付き、おまけにゆがんですらいたが、その程
度の問題はナイトさんにとっては些末な問題だ。
中は意外にも整然としており、使われなくなった炭鉱とは違い壁には松明がかけられ、あたりには宝石や食料が入った樽が置かれている。略奪の後か、それとも正当な労働の対価かは思案するまでもない。
見た目から相当数の盗賊がいることは明白であり、そんな場所だからこそ、盗賊のメンバーを見つけるのにはそう
時間はかからず、私たちは現在こうして物陰に隠れて盗賊たちの会話を盗み聞きしているというわけだ。
盗賊たちは当然私たちが会話を盗み聞いているということに気が付く様子はなく、談笑に花を咲かせている。
「どうやら、エルフの皆さんには盗賊たちは危害を加えていないようですね」
「よかったぁ」
盗賊たちの言葉をミアちゃんも聞いていたのだろう、心の底から安堵をしたような声を漏らし笑顔を取り戻す。
「気持ちはわかるが、まだ油断をするな……無事に家に帰るまでが救出作戦だ」
「はい」
そんなミアちゃんをたしなめるようにナイトさんはそういうと、ミアちゃんも気を引き締めなおすようにそう返事をする。
「ところでアッガス叔父様」
「なんだ?」
「あの二人からどのようにお父さんたちの居場所を聞き出すの?」
「まぁ、ちょっと見てろ……どっちかが離れて一人になったら始めるぜ」
そんな話をしていると、談笑をしていた盗賊の一人が手を振り、その場から離れていく。
「よし、行ってくる」
「え? ちょっ! アッガスさん!」
不意に立ち上がったアッガスさんは、隠密のスキルを使うわけでも魔法を使うわけでもなく、堂々と物陰から立ち上がり、一人残った見張りの元まで歩いていく。
まるでいつもの散歩道を歩くかのように軽快な足取りだ。
当然のこと。
「なっ! 誰だお前は!」
唐突な侵入者の登場に男はあわてたように剣を抜き、アッガスさんに向ける。
しかしアッガスさんはあわてる様子はなく、男の前に手をかざすと。
≪そんなことはどうでもいいだろう?≫
そう顔の輪郭をなぞるように手を動かしながら言葉をかける……。
その表情はたおやかなものであったが、どこか肉食獣じみた笑みが印象的だ。
響く言葉は優しい音色であり、頭の中の奥底にまで一直線まで響き渡る。
そんな音に私は一瞬眩暈のようなものを覚え、頭を振って再度アッガスさんを見る。
と。
「む……あぁ、確かに……どうでもいいなそんなこと」
盗賊の男はそう不思議そうな顔で語り、その反応にアッガスさんは満足げに頷く。
≪捕まえたエルフ族の居場所はどこだっけかな≫
「この道を真っすぐ進んだ先だ……」
≪檻の鍵は?≫
「お頭の部屋にある。エルフ族の檻がある道の途中にあるぞ、派手な装飾だから、見ればわかるはずだ。あぁでも、今は来客中だからな、カギを取るなら客人が帰ってからにしたほうがいい」
すらすらと内部の情報を話す盗賊。
その様子を私たちはぽかんとした表情で見つめていると。
≪ありがとう助かった……寝床に戻って人生について考えろ≫
「寝床に戻って人生について考える……」
そうアッガスさんの言葉を復唱すると、盗賊の男はすたすたと歩いて行ってしまう。
男が見えなくなるのを見計らい、私たちはアッガスさんのもとに近づくと。
真っ先にミアちゃんは瞳を輝かせてアッガスさんのもとに走る。
「すごいわ叔父様!! とってもお話がお上手なのね!」
興奮気味に可愛らしい感想と称賛の言葉を贈るミアちゃん。
「あぁ、ちょろいもんだ。ナイトの言う通り、盗賊団自体は雑魚同然だな」
そんなミアちゃんの頭をなでながら、アッガスさんはそんな感想を漏らす。
「アッガスさん、今のは」
「なんだ? 冒険者ギルドで教わらなかったのか? ブレイブだよ」
アッガスさんはそういうと、手をかざして近くの樽に入ったリンゴを引き寄せてかじる。
「今のもブレイブなんですね」
「あぁ、勇者の御業さ、ある程度の人間の意識ならばうやむやにすることができる。あくまで思考誘導程度だから完全に操ることはできないが……例えばそうだな、勝手に家に侵入して箪笥の中の金貨を盗み出したり、ツボを割って中の薬草とかを奪ったりしても、それが当たり前で普通のことだと住民には認識させられる」
「それだけでも結構すごい気がしますが」
私は感心しながらそう漏らすと。
「ナイトはもっとすごいんだぞ……」
ナイトさんが少し拗ねた。
「ほう、至高にして最強の騎士様に妬んでもらえるとは、この俺もまだまだ捨てたもんじゃねえらしいな」
「妬んでない」
「ナイトくんがすごいのはみんな知ってるから、拗ねないでおくれよ」
「拗ねてない」
「ご機嫌斜めなナイトさんの様子にアッガスさんは少し得意げに笑いながら、教えてもらった道を歩き出し、私たちもそのあとに続く。
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