素敵な罰ゲームなんてあり得ません!

はなまる

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第17 ばってん

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誰がひんじゃく君なのでしょうか。
男子全員に[オープンステータス]をかけるわけにはいきませんからね。
へたれ君と ももちゃんは口論中です。
きゅーと君は 動揺していて使い物になりません。
私は、ですよちゃんに尋ねることにしました。

「 ですよちゃん、ひんじゃく君は どこにいますか?」
「 でこちゃんは綺羅星と呼んでくださいですよ!
......ひんじゃく君は 私の隣の席ですよ」
「 ありがとうございます。 綺羅星ですよちゃん」
にっこり。
「 その呼び方は微妙ですよ!」

ですよちゃんが喚いてるけど、無視しましょう。緑色の髪の男子がいますね。
優しそうな笑顔をしています。
きっと、いい人なのでしょう。
それが証拠に、こものちゃんが 肩に止まって懐いていますからね。
って。
ちょっと待ってください!

「 どうしてここに、こものちゃんがいるんですか!?」
「 この子は君についてきたって言ってるよ」

私の疑問に、ひんじゃく君が答えてくれました。
[精霊の加護]があると精霊と会話ができるんですね。
私もおしゃべりしてみたいです。
じゃなくて。
大変なことになってしまいそうです。
私はきゅーと君と視線を合わせました。

( これってまずいですよね?)
( 精霊王がお怒りになって、二星の人間は滅ぼされるかもね)
( どうにかならないんですか!?)
( 精霊王に直接、謝罪するしかないよ。
でも。
精霊王は精霊界にいるから、[精霊の加護]持ちじゃないと会いに行けないんだよ)
( だったら、ひんじゃく君に協力してもらいましょう)
( それは......そうだね。
[精霊の加護]のあるものと一緒のパーティーになれば、でこちゃんも精霊界に行けるようになるよ)

そんな裏技があるなら先に行ってくださいよ。
きゅーと君はひんじゃく君を警戒しているから 、私が同じパーティーになるのは嫌なのでしょう。
普通はアプローチしているへたれ君を 注意すると思うのですが。
私が恋しているのはきゅーと君だけですよ。
なんて。
恥ずかしくて口に出しては 言えませんけどね。

「こもこもっ?」

こものちゃんが 首をかしげています。
きっと、私のことを心配してくれているのでしょう。

「 ありがとうございます。
私は大丈夫ですよ」
にっこり。

こものちゃんは、 私といることを選んでくれました。
きっと、歴史によるしこりは知らないのでしょう。
いや。
そんなものは関係ないとばかりに私と仲良くしてくれます。
とても嬉しいです。
私も一緒にいたいと思いました。それは悪いことではないはずです。
むしろ。
過去のしがらみを後の世代に押し付ける方が最悪じゃないですか。
私とこものちゃんが一緒にいられるように、精霊王に頼んでみるつもりです。

そのために。
私はひんじゃく君を誘うことにしました。

「ひんじゃく君、 私に付き合って下さい」
「 やっぱり!
でこちゃんはひんじゃく君のことがは好きなの!?」
「 でこちゃんは俺様の女だろ!?」

きゅーと君とへたれ君が うるさいですね。
『私と付き合ってください』という告白はしていませんよ。
『 私に付き合って下さい』は『 用事のために一緒に来てください』というような意味ですからね。
でも。
そういえば。
罰ゲームに使えるくらいには紛らわしいには紛らわしいニュアンスでした。
言い直すことにしましょう。

「ひんじゃく君しか 頼れる人がいないんです」
「 そんな!?」
「 俺様というものがありながら......!」

外野は無視しました。

「こものちゃんは 本来、二星に 来てはいけなかったんです。
でも。
私とこものちゃんは一緒にいたいだけなんです。
お願いします。精霊王に頭を下げに行く為に、パーティーの仲間になってください」
「こもこもっ」

私の真似をして、こものちゃんも頭を下げています。
ひんじゃく君は 果たして......。

「 分かった。俺でよければ力になるよ」
「 ありがとうございます」
「こもこもっ」

あっさりと引き受けてくれるなんていい人ですね。
男子特有の嫌な感じが全くないし、こものちゃんが懐くのも頷けますよ。

ももちゃんが笑顔で冗談を言いました。

「 いざとなったら、私が精霊界を滅ぼしてあげるよ」
「こもこもっ!?」

こものちゃんは 真に受けて涙目になっています。
私は苦笑しました。

「 ももちゃんのブラックジョークですよ。
本当に、こものちゃんの 故郷を壊すわけないじゃないですか」
「 もちろん。精霊王だけをボコボコにしてあげるね」
にっこり。
「こもこもっ!」
プンプン。
「あはは。 ごめんごめん。
こものちゃんのお父さんなら、半殺しもやめておくね」

半殺し!?
精霊王が こものちゃんのお父さん!?
つまり。
こものちゃんは精霊のお姫様ということですか!

ひんじゃく君は、へたれ君に 頭を下げました。

「ふぇるなんです様、 ワープゲートの使用許可の手続きをお願いします」
「えっ!?
ワープゲイトって使用許可がいるんですか。
たーれい家が管理しているんですか?」
「 そうだぞ」

私の質問に、へたれ君が偉そうに答えてくれます。

「 精霊界へのワープゲートはたーれい子爵領内にあるんだ。
俺様が手続きをすればすぐに使用許可がもらえるぞ。
ただし条件がある」
「あっ、 結構です」
「 まだ条件を言ってないだろ!」
「いえ、 結構です」

どうせ俺様のものになれ、という流れでしょう。
分かりやす過ぎますよ。
それより......。

「 別の手段はありませんか?」

「 私が命令してあげようか」
ももちゃんが提案します。
「 子爵家ごときじゃ魔王に逆らえないからね」

「 では、それでお願いします」
「 俺様の方から話を通しておくよ」
しくしく。

へたれ君は本当にももちゃんに逆らえないようですね。

「 それと」
ももちゃんは1枚のカードを私に渡してくれました。
「 友情の証を渡しておくね」

「 ありがとうございます」
「ほら、 ですよちゃんも」
「 わかったですよ。あげるですよ」

ももちゃんに言われて、ですよちゃんもカードをくれました。
私も二人にカードを渡します。
カードを交換するとパーティーの仲間になれるんです。
 つまり。

「 一緒に精霊界に行ってくれるんですね?」
「いや、 魔王が精霊界に乗り込んだら それこそ戦争になるよ」
「 死神も右に同じですよ」
「 だったら、どういうことですか?」
「 いざとなったら、精霊王に私たちのカードを見せるといいよ。
きっと、話くらいは聞いてくれるよ」
「 分かりました。
ありがとうございます」

私には魔王と死神が味方についています。
一介の人間では侮られそうですけど、これなら精霊王と対等な話し合いが出来そうですね。

ひんじゃく君とも カードを交換しないといけませんね。
すると 。
きゅーと君とへたれ君が騒いでいしました。
男子っておバカさんですよね。
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