裏切り令嬢はパーティーにいられない

はなまる

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 聖剣に 導かれた運命

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「 なんでだよ! どうしてだよ、 エミリア!!」

 スタリオンが 叫ぶように私に聞いてきた。
 私は答えずに 剣を突きつける。

「 戦うしかないの?」

 カティアは暗い表情でうつむいている。
 私だって本当は、かつての仲間たちを傷つけたくはない。
 しかし 私は、裏切り者として戦うしかないんだ。



 事の発端は魔王封印の儀式から始まった。
 今から約100年前に魔王が、 七人の勇者によって封印された。 その中の 一人の 子孫が聖女となり、 封印 の綻びがないように儀式を続けることになった。
 毎年の行事。
 今年封印の儀式に参加するのは、聖女として選ばれたばかりの、カティアという17歳の女の子だった。 新米だから不慣れなところもある。 それでも周りのフォローがあるのだから、儀式が失敗するはずがない。
 その認識は甘かったと 認識させ られてしまう。
 儀式の最中に 、 魔王の封印により弱体化したはずの魔族が侵入してきた。
 カティアは聖剣を取り出して、 神官戦士たちと共に魔族と応戦した。 ギリギリの攻防。 カティアの攻撃魔法で魔族に致命傷を与える。
 しかし、その魔族は陽動に過ぎなかった。
 別の魔族が現れて、魔王を封印した魔剣を奪い去ってしまう。
 魔王 が完全に復活する前に、何としてでも魔剣を取り戻さなければならない。
 
 国王陛下は、もしもの時のために七勇者の聖剣を集めていた。
 集められたのは全部で5本。1本は未だに行方不明で、 もう一本は魔王を封印するために魔剣となってしまった、 魔族によって奪われてしまったものである。
 だが、聖剣が あっても肝心の勇者がいなかった。
 聖剣に 選ばれたのは、 カティアと私、エミリアの 二人のみ。カティアは聖女で、私は公爵令嬢の身分である。 二人だけで 戦場に送り出すわけにはいかない。 かといって、生半可な実力の護衛ではかえって邪魔になってしまう。



 そんな時に、聖剣の盗難事件が発生した。
 国中を 捜索隊が駆け回り、 すぐに発見される。
 聖剣は 一見無害そうな赤毛の少年が持っていた。

 私は騎士ではないが、客員剣士という特別な情報を持っていて聖剣に 選ばれた者だから、 取り調べに同行する。

「 城の警備は万全だったはずだ。 どうやって盗みに入った?」
「 誤解だよ! この口やかましい剣が勝手に現れたんだって!!」
「 何を訳のわからないことを!」

 取り調べの一人が赤毛の少年を殴ろうとする。 私は気になることがあり 止めに入った。

「待て。 お前は聖剣の声を聞いたというのか?」
「ああ、 俺に説教してりしてうざいんだよ」
「 うざいとは何だ。我は 貴様のためを思って言っているのだぞ」
「 そうは言うけど、口やかましいのは苦手なんだよ」

 聖剣と 会話している。 間違いない。 赤毛の少年は選ばれた勇者の一人なんだ。





 

 
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