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第一章 4月
お姉さまに聞きたいことがあります! ★5★
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「今日、2年生にペアになるつもりだって宣言されたよ」
「え、そうなの?」
幸さんの驚いたような顔につられて、薫さんをまじまじと見る。
「なんか面倒そうでさ。あれ、断ったらダメなのかな?」
「えぇ??うーん」
考え込むように幸さんは、一度潜ってから、火照ったような顔でお風呂場から上がった。
「はぁーもうきついー。続きは外でお願いしますー!」
はふはふと、手で風を送る様子に、薫さんと顔を見合わせ、笑って後を追い出る。
「そういえば、なんか助言者制度って、部活とか先生ぐるみで話が来たりするから断りにくいみたいだね」
頬の赤い顔で幸さんが言うと
「そうなの?」
苦笑した薫さんが、まいったなーとロッカーへと歩いていった。
脚が長いので、すすっと追い抜かれた感じだ。
逆に幸さんはぽてぽてと、子犬のような歩き方だ。
「昔の姉妹制度の時は、誰でもお姉さまになれたし、2人の同意が重要だったみたい。もしかしたら断りづらいことくらいはあったかもしれないけど。今は助言者は、学校からの認定がなきゃなれないでしょう?だから先生たちも、なるべく組み合わさるようにバックアップするんだって」
「幸さん、詳しいの?」
「ううん。そうらしいって学園に来る前に常葉OBの親戚が言ってたの。私は昔の常葉学園の話を聞いてて、なんか素敵だなぁって思ったんだ。なんかほのぼのしてて。でも、今は進学校らしく結果重視してるみたい」
はふーと息をはいてから、髪を乾かし始めた幸の横で、寝巻きなのか部屋着なのかジャージにタンクトップ姿の薫が、わしわしと髪をふいている。
「もしかして幸さん、昔の常葉学園の話を聞いて受験したの?」
「そういうとこもあるなー。うちの両親が海外転勤になって、一緒に来るか残るかの話になったんだ。従姉妹がこっちに住んでるから、この辺で高校探すことになって。なら親戚から聞いたことある常葉学園が良いなって思ったの」
「従姉妹と一緒に住む話にはならなかったの?」
「それは私が困るのー!ものすごく面倒臭い、いっつもからかって来る人なんだもん。寮が良いー!寮最高っ」
ぶんぶんぶん、と首を振る様子が、可愛いが一生懸命だ。その人が本当に嫌なんだろう。
しかし、知っていて常葉学園に来た幸さんは、助言者制度について、どう思っているんだろう?
私は幸さんを見た。
「幸さんは、ペアになってくれる助言者が欲しい?」
「ほへ?うーん。欲しいかなぁ。えへへ。実はちょっと憧れてるの。でも、来年上級生に進級して助言者になれる自信ないから、誰からも選ばれない気がする」
そう言うととほほ、と肩を落とす。見てない耳やら尻尾が、垂れたみたいでなんだか撫でたい気持ちになった。
「幸さんは大丈夫みたいな気がする」
「私も」
小動物は可愛がられるはずだ。
思わず言葉にすると薫さんも深々と頷く。
幸は意味が分からなかったらしく、柚鈴と薫さんの顔をえ?え?え?と見比べてる。
短髪のため、ドライヤーをざっくり使って終わらせた薫さんは、立ち上がった。荷物をまとめ、さっさと出ようとしたのを幸さんが引き止める。
「行っちゃうの?」
なんとも悲しげな目で見られて薫さんは固まった。
捨てられた子犬みたいな目だ。
捨てるか?拾うか?のような決断を迫られているようだ。
結果、薫さんは小さくため息をついて、幸さんが使っていたドライヤーを奪う。
「遅い」
捨て犬を拾う、もとい待つことに決めたらしい薫さんはヤケクソのように、勢いよくドライヤーで幸さんの髪をくしゃくしゃにしながら乾かしていく。
「はわわわわ」
子犬こと、幸さんのおかしな声が聞こえる。
とても面白いがこれを見ていたら、私が遅くなってしまう。
2人が戯れてる間に、柚鈴も自分の髪を乾かしてしまった。
「え、そうなの?」
幸さんの驚いたような顔につられて、薫さんをまじまじと見る。
「なんか面倒そうでさ。あれ、断ったらダメなのかな?」
「えぇ??うーん」
考え込むように幸さんは、一度潜ってから、火照ったような顔でお風呂場から上がった。
「はぁーもうきついー。続きは外でお願いしますー!」
はふはふと、手で風を送る様子に、薫さんと顔を見合わせ、笑って後を追い出る。
「そういえば、なんか助言者制度って、部活とか先生ぐるみで話が来たりするから断りにくいみたいだね」
頬の赤い顔で幸さんが言うと
「そうなの?」
苦笑した薫さんが、まいったなーとロッカーへと歩いていった。
脚が長いので、すすっと追い抜かれた感じだ。
逆に幸さんはぽてぽてと、子犬のような歩き方だ。
「昔の姉妹制度の時は、誰でもお姉さまになれたし、2人の同意が重要だったみたい。もしかしたら断りづらいことくらいはあったかもしれないけど。今は助言者は、学校からの認定がなきゃなれないでしょう?だから先生たちも、なるべく組み合わさるようにバックアップするんだって」
「幸さん、詳しいの?」
「ううん。そうらしいって学園に来る前に常葉OBの親戚が言ってたの。私は昔の常葉学園の話を聞いてて、なんか素敵だなぁって思ったんだ。なんかほのぼのしてて。でも、今は進学校らしく結果重視してるみたい」
はふーと息をはいてから、髪を乾かし始めた幸の横で、寝巻きなのか部屋着なのかジャージにタンクトップ姿の薫が、わしわしと髪をふいている。
「もしかして幸さん、昔の常葉学園の話を聞いて受験したの?」
「そういうとこもあるなー。うちの両親が海外転勤になって、一緒に来るか残るかの話になったんだ。従姉妹がこっちに住んでるから、この辺で高校探すことになって。なら親戚から聞いたことある常葉学園が良いなって思ったの」
「従姉妹と一緒に住む話にはならなかったの?」
「それは私が困るのー!ものすごく面倒臭い、いっつもからかって来る人なんだもん。寮が良いー!寮最高っ」
ぶんぶんぶん、と首を振る様子が、可愛いが一生懸命だ。その人が本当に嫌なんだろう。
しかし、知っていて常葉学園に来た幸さんは、助言者制度について、どう思っているんだろう?
私は幸さんを見た。
「幸さんは、ペアになってくれる助言者が欲しい?」
「ほへ?うーん。欲しいかなぁ。えへへ。実はちょっと憧れてるの。でも、来年上級生に進級して助言者になれる自信ないから、誰からも選ばれない気がする」
そう言うととほほ、と肩を落とす。見てない耳やら尻尾が、垂れたみたいでなんだか撫でたい気持ちになった。
「幸さんは大丈夫みたいな気がする」
「私も」
小動物は可愛がられるはずだ。
思わず言葉にすると薫さんも深々と頷く。
幸は意味が分からなかったらしく、柚鈴と薫さんの顔をえ?え?え?と見比べてる。
短髪のため、ドライヤーをざっくり使って終わらせた薫さんは、立ち上がった。荷物をまとめ、さっさと出ようとしたのを幸さんが引き止める。
「行っちゃうの?」
なんとも悲しげな目で見られて薫さんは固まった。
捨てられた子犬みたいな目だ。
捨てるか?拾うか?のような決断を迫られているようだ。
結果、薫さんは小さくため息をついて、幸さんが使っていたドライヤーを奪う。
「遅い」
捨て犬を拾う、もとい待つことに決めたらしい薫さんはヤケクソのように、勢いよくドライヤーで幸さんの髪をくしゃくしゃにしながら乾かしていく。
「はわわわわ」
子犬こと、幸さんのおかしな声が聞こえる。
とても面白いがこれを見ていたら、私が遅くなってしまう。
2人が戯れてる間に、柚鈴も自分の髪を乾かしてしまった。
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