恋は一途に、彼は全盲

めでんノベルチーム

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本作品

私を抱いて、感動。

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司会「会場のみなさま!大変長らくおまたせいたしました、三崎亜衣さんに歌ってもらいましょう!デビュー曲“私を抱いて”です、それではどうぞ!」

亜衣はピアノの潤のほうを見て、「いくよ」と合図をして弾きはじめた。そして亜衣が歌い出した。



・・・・・・・・・あなたのこと・・・
・・・思いだして・・・眠れぬ夜には・・・
・・・私・・・私・・・私・・・私を・・・
・・・・・・抱いて・・・抱いて・・・
・・・抱いて・・・・・・ほしいの・・・

歌の途中から会場中から歌声に感動したのか、すすり泣く声が聞こえてきた。それほど亜衣の歌声は、観客を感動の渦に巻き込んでいった。
そして亜衣はフルコーラスを歌いきった。会場の客から感動の拍手が鳴り止まなかった。

司会「大変ありがとうございました。以上をもちまして、新人歌手三崎亜衣デビュー発表会を閉幕させていただき・・・」

潤が司会からマイクを奪った。

潤「会場のみなさん!みなさん聞いてください!」

潤「・・・俺と亜衣・・・三崎亜衣は小学6年生の時の初恋の相手で、お互いに将来の夢を誓いあった仲なんです。俺はピアノの先生、三崎亜衣はプロの歌手、そして最大の夢は結婚して亜衣が歌って、俺がピアノで伴奏を弾く、と。・・・ここまでくるにはいろいろなことがありました。逃げ出したくなることもありました。別れを決意したこともありました。そのつど親友や親父に助けてもらったりしてました。そして何より亜衣の、俺を思う愛情に助けられ、ここまでこれたと思っています。そしてわかったんです。俺には亜衣が必要だということを。そこでみなさんの前で告白したいと思います。」



潤「亜衣!」

亜衣「・・・はい。」

潤「・・・亜衣にはいろいろ苦労かけてばかりだけど、俺の人生にはこれからもあなたが必要です。あなたが好きです。愛しています。・・・俺と、結婚してください!」

亜衣は照れくさそうな顔をした。

亜衣「はい!こんな私ですけど、よろしくお願いしますっ」

そして2人は抱きしめあった。
会場の客から拍手と祝福する声が上がった。

『おめでとう』『幸せになってね』『お幸せに!』

会場内の拍手が鳴り止まない中、潤と亜衣ふたりは手を繋いで客席に降りた。
客席通路を進む2人はまるで、結婚式で新郎新婦が花道を歩くかのようだ。

「ふたりで幸せになります」

そう言い残しふたりは日本武道館をあとにした。



THE HAPPY END
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