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思惑
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「なんだ…今の…」
「…!ラディ!目を覚ましたのね…!」
「シエラ…」
さっきのは…なんだったんだ…?いきなり目の前に殺す、殺さないの文字が現れて…陽の光が青色になって透き通るような透明の板が空中に浮いて、その姿とは似つかない物騒な言葉が書かれていた…。
「…ラディ…?どうしたの…?」
「あ…いや…なんでも…ない…。そういえば、襲撃してきた奴等はどうなった…?」
「ああ、あの人達なら今はフレアとマリンのとこにいるわ。何も吐かないなら拷問されるんじゃない?」
「そうか…。……シエラ…?」
すごく笑顔なのだが、少し張り付いているような気がする。心なしか目が笑っていない…?私の考えすぎだろうか…?目の下にクマがある…。寝てないのか…?まさか…
「シエラ!お前、能力使ったか…?」
「………使ってないわ…。……部下はいないの…?」
「いないぞ。」
「恥ずかしながら眠れてなくてね。ひとの心を操る私は能力の関係で負の感情が集まりやすいからね。ちょっと油断するとこのザマよ…。」
シエラは顔を手で覆い尽くして、そばにあったソファに背中側をこちらに向けるようにして寝転がった。
「少し寝ちゃったら?このまま仕事して倒れられても困るし…ひとの心を操るには対象者負の感情が乗り移ってくるっていうしね…。シエラの方が操られたら本末転倒だわ」
「たしかに…そう…ね…少しだけ…寝るとするわぁ…。」
そういって、シエラはスーッと夢の中に引き込まれていった。
「シエラ…。私はここにいるから…しっかり休んでね…。」
シエラは寝返りをうつこともなく、ずっと背中を向けたままだった。毛布をかけてみると、抱きかかえるようにして眠っているその姿は少し子供っぽかった。
「シエラ…。」
「「あれ…?ここは…?シエラは…?」」
「「私のこと読んだのはだぁれ?」」
「「シエラ…?」」
シエラを探して初めて周りを見渡した。目に飛び込んできたのはシエラではなくて、闇夜にあかあかと燃え盛る赤い炎と歪んだドス黒い魔力の具現化したもの。そして、銃口をこちらに向けて血と涙を流しながら不敵な笑みを浮かべるシエラにそっくりな魔族の姿だった。
「なに…今の…夢…?」
夢なのか?あんなにリアルな夢があるのか?わからない。あんなシエラは知らない。シエラじゃない。きっと違う。
「私は…シエラの友達だろ…?」
「んん…。」
ソファの方をみるとやはりシエラがいた。何かから身を守るような姿勢のままのシエラが。
私の…私は…どこからが間違いだったのだろう…。私が勇者を好きになったこと?シエラと出会ったこと?私が才能を持ったこと?………私の存在そのもの…?そんなこと今考えても仕方がない。たとえ私の存在が間違いでも、私はシエラの友達だ。私はこの状況をなんとかする義務がある。私が死ぬまであと364日。
「…!ラディ!目を覚ましたのね…!」
「シエラ…」
さっきのは…なんだったんだ…?いきなり目の前に殺す、殺さないの文字が現れて…陽の光が青色になって透き通るような透明の板が空中に浮いて、その姿とは似つかない物騒な言葉が書かれていた…。
「…ラディ…?どうしたの…?」
「あ…いや…なんでも…ない…。そういえば、襲撃してきた奴等はどうなった…?」
「ああ、あの人達なら今はフレアとマリンのとこにいるわ。何も吐かないなら拷問されるんじゃない?」
「そうか…。……シエラ…?」
すごく笑顔なのだが、少し張り付いているような気がする。心なしか目が笑っていない…?私の考えすぎだろうか…?目の下にクマがある…。寝てないのか…?まさか…
「シエラ!お前、能力使ったか…?」
「………使ってないわ…。……部下はいないの…?」
「いないぞ。」
「恥ずかしながら眠れてなくてね。ひとの心を操る私は能力の関係で負の感情が集まりやすいからね。ちょっと油断するとこのザマよ…。」
シエラは顔を手で覆い尽くして、そばにあったソファに背中側をこちらに向けるようにして寝転がった。
「少し寝ちゃったら?このまま仕事して倒れられても困るし…ひとの心を操るには対象者負の感情が乗り移ってくるっていうしね…。シエラの方が操られたら本末転倒だわ」
「たしかに…そう…ね…少しだけ…寝るとするわぁ…。」
そういって、シエラはスーッと夢の中に引き込まれていった。
「シエラ…。私はここにいるから…しっかり休んでね…。」
シエラは寝返りをうつこともなく、ずっと背中を向けたままだった。毛布をかけてみると、抱きかかえるようにして眠っているその姿は少し子供っぽかった。
「シエラ…。」
「「あれ…?ここは…?シエラは…?」」
「「私のこと読んだのはだぁれ?」」
「「シエラ…?」」
シエラを探して初めて周りを見渡した。目に飛び込んできたのはシエラではなくて、闇夜にあかあかと燃え盛る赤い炎と歪んだドス黒い魔力の具現化したもの。そして、銃口をこちらに向けて血と涙を流しながら不敵な笑みを浮かべるシエラにそっくりな魔族の姿だった。
「なに…今の…夢…?」
夢なのか?あんなにリアルな夢があるのか?わからない。あんなシエラは知らない。シエラじゃない。きっと違う。
「私は…シエラの友達だろ…?」
「んん…。」
ソファの方をみるとやはりシエラがいた。何かから身を守るような姿勢のままのシエラが。
私の…私は…どこからが間違いだったのだろう…。私が勇者を好きになったこと?シエラと出会ったこと?私が才能を持ったこと?………私の存在そのもの…?そんなこと今考えても仕方がない。たとえ私の存在が間違いでも、私はシエラの友達だ。私はこの状況をなんとかする義務がある。私が死ぬまであと364日。
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