58 / 82
第2章
親子
しおりを挟む
私達が乗った鳥車は私と新月が元々いた世界、の天界へと戻るとまたもや新月は勝手に戻って飛び去りそうになった。
今度は同じようなことになってたまるかと飛んで行く前に肩を掴んで引き戻し、一体何処へ行くつもりだったのかと聞くと日本に行くと言い張った。
だがしかしここでも問題が発生していた。
『そうだった! クロって一回全財産没収されたんだよね?じゃあお札も無いじゃん! あ、で、でも前のデパートのは残ってたし諭吉だって……!』
「あれはあそこの口座に入れておいたものだ。狭間の場所で貯めたものだから見逃してもらえたが諭吉は没収されたぞ」
『NoooOOO―――!!! 「五月蝿いですよ」え、ちょ、待ってハリ……痛い!』
文無しの事実を知った新月が身を捻り悲鳴を上げるとハリスに尻叩きをされていた。
その様子が前に見た大晦日のテレビ番組のようだったのでじっと見てると新月に睨まれた。
「……おっほん、仕方がないだろ。とりあえずあれから余った神通力で細々と創っておいた宝石があるから天界の質屋に売って日本円を手に入れてくる。ツァスタバ、ロザリアント、ハリス、お前達はこのアホと鳩の面倒を見ていてくれ」
「「かしこまりました。マスター (ご主人様)」」
「気を付けて下さいねー」
『鳩じゃないです!』
『待って俺も行くー!』
「お前はこいつらが他のらつらに見つかった時にいないと困ったことになるからそこにいろ」
天界の隅の隅ただの土しかない場所に出てから何も買えないじゃないかと叫ぶ新月に仕方なくまた一からやり直していた貴重品創りの一部を売ることとなった。
付いて行くと叫ぶ新月を残りの四人に任せて一人で遠くに霞んで見える山―――オリンポス山へと足を向けると背後から情け無い声の叫びが辺り一面に響き渡った。あまりにも五月蝿いので耳を塞いでそそくさとその場を離れる。
後ろで行われていた三流芝居には気が付かないふりをした。
****
引っ付き虫新月
_( _´ω`)_<ヤットラレヘンワー
わーん! クロに捨てられた~。
はいこちら巨乳メイドと巨乳執事の間で埋まってるハリスくんと頭に乗っかった鳩……じゃなかったアリ子に監視されてる新月でござーい。
―――なんて言ってられるかー! ただえさえクロってここじゃ色々事情あり過ぎるのにこれじゃなんかっあっても対応できないじゃん。あーん!
ぶうぶうと頬を膨らませているとクロが向かった先から誰かがふらふらと歩いてこっちへとゾンビ歩きしては道端でゲロ吐いてるこいつはどう見てもクロじゃない。ただの酔っ払いだカッコ悪い。
『おーいそこの酔っ払い! こっから先は何もないぞ、落っこちたいのかこのヘボ助ー……
なんだぜうぜうじゃん』
「うぇ~い、みあけないかほじゃねーの? ちゃっとかわいーしぃ? 俺と今夜ど~?(おー、見かけない顔だよな? その青白い髪は丸で氷のように綺麗だ。俺と今夜どうだい? 訳、本当はこう言ったつもりだが酔っ払い戯言のため理解不能である)」
容姿が判別出来るようにまでなると分かったのはクロより背が小さく、かと言って鍛えていないわけではないしっかりと鍛えている男。日の光を浴びて輝く濃い金糸の髪を肩あたりまででウルフカット。
若草色の目をしたみんなご存知全知全能神天空の神ぜうぜうことゼウスくんだった。ぜうぜうと分かると事情を知ってるつーちゃんとハリスくんが見て分かる程飛び上がった。
だよね~そーなるよね。なにせ最強神。威厳のカケラもないけど。
つかこいつ酒臭!
「あー誰だっけ?」
『君は馬鹿だな~。俺は……あっそうだ、教えてないから知らんか。では皆々様ご注目!! 聞いて驚けときめけ! 世界を創りし我が手は今依り代を経て実現した。世界に奏でるは我が美声! キュートでセクシィーな始まりの神混沌改めて新月ちゃんだ! 皆の者拍手!!』
テッテレ――――!! っと効果音付きで拍手! と決めるが微かにパチパチと音が鳴っただけだった。あれ? 喝采を期待してたのに?! 新月ちゃんショック!!
ぜうぜうはというと俺が自己紹介した後すぐに顔を白くして盛大に吐瀉物を吐き散らした。青空に撒き散らされるからスッゲー汚い。誰かキラキラのモザイクかけて!
吐くものが無くなるまで吐瀉物が吐き散らされ終わったあとげっそりとした死にかけのゾンビが立ち直った。
「ウゲェ……マジか。俺あの名前混沌。生体はカオスの塊口説いたのかよ。おかげで酔いが着せ失せた」
失礼だなー。あの顔面蒼白くん顔にくさや乗っけるぞー。っていうかクロにあんなことして酒なんか飲んでんじゃねー! 青汁でも飲んでろ!
いー! っと馬鹿にした顔をしてやるとつーちゃんがこの中で一番先にクエッションを展開した。
「すみませんがお嬢様、彼は一体何と言っておられるのでしょうか?」
手を挙げたつーちゃんにロザりんとハリスくんが首を縦に振って頷く。
え、何でだろ? 新月ちゃんも分かんない( ・∇・)
「そ、それは俺達が英語話してるからだ。俺ら神は話した言葉は大抵がどの生物にも分かるように脳で変換されるが俺がさっき喋ったのが故意に英語だったせいだ。昔は古代ギリシャ語なんかやフランス語なんかもやってたがな。
っというかそこの綺麗所は? その間の羨ましい人間は? というかお前はどうして姿が見える? んで親父はどこだ!」
『説明ありがとう酔っ払いくん。ついでに欲望が先に来ている質問は手を出したら君のムスコくんが捥げるぞ☆』
片手でカニのポーズをしてシャキシャキと動かしてやるとぜうぜうは怯んだ。
そこで俺の独自の解釈を交えて説明するとぜうぜうはオリン●スの山とこっちをちらちらと見てはそわそわするのでとっても気持ち悪い。
「あーとりあえずそこの二人は手を出さないそれは誓う。そこのハリスってのは親父―――いやクロノスが許可したからオリンポスに入れたんだな。っでお、クロノスは!!」
一気に酔いが覚めた酔っ払いは今度は身嗜みを整えてそわそわうろうろしながら俺に詰め寄る姿は親について回る雛鳥みたいででキショイ。
このパパっ子め! そんなにパパに会いたいか?!
ウザいと思いつつもしかしたらパパと話し合えると思っていたら旅に出て不貞腐れて酒飲んでたんじゃ? とピシッ!、っときてさらにウザく感じる。
君は乙女かツンデレか!
白い目で見るもどこ吹く風、しまいにはここに泉を創って全身を清め出した。
あーこいつ雲から落っこちろ。と腹いせに泉の淵から泥をすくって泥団子を作りムスコ目掛けて投げると直撃して悶絶したまま静かに沈んだ。よしそのまま戻ってくんな。
「戻るわ! 勝手に殺すな」
……っち! 這い上がって来やがった。詰めが甘かったかみたいだ。
諸君!! 次からは泥団子に石詰めて投げるぞ!!
おぉ―――!!!!
なんて脳内会議していると心底疲れた顔をした全知全能神は泉から上がってきて全体でなんか乙女ゲーに出て来そうなキャラよろしく髪かきあげポーズを決めて新品のスーツを纏っていた。
うわファザコン……これもクロの為、また名誉が汚されないよう顔面に泥団子ぶつけてやろうかこの野郎。
可愛らさなんてクソ食らえと言わんばかりに苛つきを隠さないまま石入り泥団子2号を大きく振りかぶる、と背中に体温を感じ振り向くとクロがいて泥団子を握っていた手をやんわりと封じられた。
「ば! お、……く、ノス!!」
「ゼウスか、私はバオクノスなんて名前は持ってないぞ」
構えてファイティングポーズをとっていたぜうぜうがうろうろとするが時すでにお寿司よ!
ふはは、ファーストコンタクト失敗に終わったな! クロ、こいつ久しぶりに会えたお父さんにかまってちゃんになって焦っているんだぜ。面白いだろ?
失敗したぜうぜうは慌てて弁解をしてるけどクロは表情をちっとも変えてくれない。残念、無念、また来年だな。
なんて石入り泥団子2号を捨てて合掌すると地面が揺れた。遠くから雄叫びも聞こえる。
ぜうぜう含め全員が音の元へ首を向けると……
「「「クロノス(様)―――!!! 今までどこほっつき回っていやがったこの徘徊ジジいいぃぃぃ―――!!!!」」」
お山から群衆(神)がわらわらと湧いて走ってくる。うわ怖、武器まで持ってるのいるし!
『クロ何したんだ!!』
「何もしてない。ただ質屋に行っただけだ。あとへぱちゃんのところ」
『クロ、君は有名人!!! 元でも全知全能神! ついでに先代神々の王!!』
「そうだぞ。だから討伐か何かだろうな」
「『何ケロってしてるんだ馬鹿か――!!」』
『そうだそうだもっと言ってやれ!! こののっぽ神は死ぬかもしれんのに平然としてる馬鹿だ! 思いっきり言ってやれ!』
そりゃ隠居してどっか行ってた人がひょっこり戻ってきたらこうなりますよ! なのになんでクロは客観的に判断してんだよ! ハリスくんもっと言ってやれ、つーちゃんとロザりん普段どおりにしてるけど戦闘態勢で何もつっこんでくれないから。
っと思ったけどクロはつーちゃんとロザりん押さえてこの場で堂々と言い放った。
あーもう仕方ないなー!
新月ちゃん司会に回る!
テーン●、テンテ、●ーテン♪ ル――…… ゼ●ォー♪
こんにちは、テレビレポーターの新月ちゃんです。これから生中継を開始します!
「お前達久しぶりだな」
「クロノス!!! お前いなくなったと思えばいきなり出て来やがって、何企んでやがる!」
おーこれはぜうぜうのお子さんのハレっす……じゃ分かんないかアレスくん血の気が多いですねー。ぜひ献血して来てはいかがでしょう。
「何もしてない。家を建てるために世界を旅して素材を吟味しているだけだ。今回は新月……これだが混沌だ。こいつが日本で買い物がしたいらしくてな。課金のために天界に寄っただけだすぐ帰る。という訳だ。アレス、悪いが相手は出来ない。他の者もそうだが」
おや、クロ選手誰一人として口を挟ませはせずにハレっすを押さえつけました!
悔しがる筋肉隆々の赤髪の闘神ハレっす選手は歯を食いしばっております! ザマー!
おや? ここで話合っているハレっすを羨ましそうに眺めているのはぜうぜうでしょうか? 意図を汲み取るのであれば『息子ばっかりずるい。俺も親父と手合わせしたい』と言ったところでしょうか。なら俺が手を貸してやりましょーかね。
『クロ』
「なんだ」
『あそこにいるのぜうぜうだよ』
「知っている。さっき話しをしただろうが」
上質の生地で出来た袖を引っ張りぜうぜうを指差す。クロの注意を向けさせるがクロは何かおかしなことでもあったかと言ってのけた。
あーこのろくでなしは~!! 自分が子供と仲直りしたいとか言ってた癖にこういう態度とるんかい! じゃあぜうぜうから……あいつ緊張の余りガチゴチで睨んどる!!
クロがマヌケで使えないのでまだ扱い易そうなぜうぜうに顔を向ける。仇を見るような目つきでお父さんこっち向いてビームを発信しているポンコツぜうぜうがいた。
この親子どっちも馬鹿じゃねーの? 会いたそうにしてたのにいざという時は固まるって使えないな~。
……しゃあない。俺が動かしてやろう。
『クロやクロ』
「ん? どうした新月」
『あそこに居らせられるぜうぜうは睨んでるけど本当はお父さんに頭撫でて貰いたいだけなんだぜ~』
「ばっ、おい!」
『優しく撫でたれ、親子の仲を治すチャンスやど』
途中顔を真っ赤にしたぜうぜうが俺の肩を揺するが構うものか。クロに撫でるジェスチャーをしてぜうぜうを指差してやるとこの場に集まった神々が騒然とする派、
親子か~そういえばぜうぜうはお父さんと団らんしてないもんな~とほっこりする少数派が出来上がる。
金魚みたいにパクパクしているぜうぜうに揺さぶされ続けているとやっとクロが納得したような顔をした。
「そうか、それは済まなかった」
「馬鹿、俺はそんなこと考えてねーし! 何言ってんだこのチビ! マヌケ! 性格壊滅者! お前なんかあぁぁあああ!!!」
クロに叫び俺を揺さぶるお忙しいぜうぜうはやっと理解したクロが一歩また一歩と歩くにつれキィキィと騒ぎ立てる。でもそれは時間稼ぎになる訳もなくあっ、という間に目の前に立ったクロにぜうぜうは武器の稲妻、えーっとなんか名前あったけどなんだっけ? ま、いいや。
「なんだよおや、クノス! もういいだろとっとと帰れよ……うぅ?」
機関車みたいに煙を出し始めたぜうぜうは稲妻をむっちゃくちゃに振り回して野次馬神がとばっちりを食らってるとクロがぜうぜうに手を伸ばす。
機関車ぜうぜう号は固く目を瞑って身を強張らせる。その上からポン、ポンとクロが素手でぜうぜうの頭を撫でた。
それは決して親が子供に対してする態度には見えないし、クロの手はぎこちない。情けなさ残る手付きだったけど今までのクロにしたら凄く成長していて―――
『あーもう! お母さん嬉しい!』
「お前に育てられたつもりは無い」
クロに抱きつこうとすると避けられそれまで様子を見守っていた巨乳シスターズに突進する形になり俺は巨乳クッションに抱きしめられた。なんだよーせっかく教えてやったのに、扱い雑過ぎるだろ。
むすっとした顔を両脇の巨乳の間から出すとクロは他のお子さんをたでたりしてこちらも真っ赤にさせていた。
大体を撫でるとクロはぜうぜうに向き直る。
「それに私は厄介事の責任を押し付けられる王などもうやらないから安心しろ。ヘラ、お前の旦那回収するならしていけ。以上だ、私は退散させて貰うぞ」
あー、クロ選手いきなりぜうぜうをヤンデレヘラりんに投げ渡しました! ぜうぜうは真っ赤から真っ青に変わりました。カメレオンみたいですね~……あー! 解説者の俺もクロに引き摺られています! 実況は以上ですぅ!
クロは俺とハリスくんを抱えてずんずんと足を進める。するとザーッっと神々が道を開ける。モーゼか、
残りの二人と一羽は後に続くがそれでも道は開かれる。そのまま歩きオリン●スを超えて市街に入ると二階から子供が目を輝かせて眺めている。
見世物じゃないのに!
結局そのまま天界の門を超えてステンドグラスよろしく鮮やかに輝く光の道をずんずんと行きクロが日本、というとそのままどっかの山ん中に出てクロが真下にいた猿の尾っぽ踏んずけた。
なんでニホンザルの短い尻尾踏みつけるんでしょうねこの人。どんだけ運気無いねん。
その後すぐに猿に謝ったら何故か猿の大ボスが出てきてグループ全部の猿が集まったかと思うと頭を下げて麓まで盛大な興しでご案内された。
盛大な団体移動後、人の手が行き届いた道路までくるとクロがボス猿と話し合ってた、この山をしばらくの間山が豊かになるように祝福してたらしいよ。まじかー
そうだクロって元は豊穣も司ってるからお茶の子さいさいだった。これでしばらくはこのお猿さん達町に降りて来ないでしょう。良かったね地元の人!
そこからは俺が作っておいたクロとつーちゃん、ロザりんの服に三人が着替えて電車乗り継いで東京まで電車で揺られてガタゴトしてハリスがキラキラ吐いた。
今日は吐く人が多いなー。
恰好が目立つからと適当にスーツなんかを着た俺達一行はそのあと都心部まで向かった。そこまでは良かった、うん良かった。面白そうなのも買えたし漫画も買えたし、だけどさ……
めっっっちゃ目立つのよ、俺達。
俺は兎も角クロや巨乳シスターズと美少年は目立った。目立ち過ぎて俺が趣味の物買い足してる時になんか外が騒がし~とか思って見たらあいつらめっちゃ人に囲まれてんの。
おかげで今日は聖戦の日にビンゴだったのに俺がお高い本を買う暇が殆どとれなかった。
チクショ――――――ウゥ!!!!!
今度は同じようなことになってたまるかと飛んで行く前に肩を掴んで引き戻し、一体何処へ行くつもりだったのかと聞くと日本に行くと言い張った。
だがしかしここでも問題が発生していた。
『そうだった! クロって一回全財産没収されたんだよね?じゃあお札も無いじゃん! あ、で、でも前のデパートのは残ってたし諭吉だって……!』
「あれはあそこの口座に入れておいたものだ。狭間の場所で貯めたものだから見逃してもらえたが諭吉は没収されたぞ」
『NoooOOO―――!!! 「五月蝿いですよ」え、ちょ、待ってハリ……痛い!』
文無しの事実を知った新月が身を捻り悲鳴を上げるとハリスに尻叩きをされていた。
その様子が前に見た大晦日のテレビ番組のようだったのでじっと見てると新月に睨まれた。
「……おっほん、仕方がないだろ。とりあえずあれから余った神通力で細々と創っておいた宝石があるから天界の質屋に売って日本円を手に入れてくる。ツァスタバ、ロザリアント、ハリス、お前達はこのアホと鳩の面倒を見ていてくれ」
「「かしこまりました。マスター (ご主人様)」」
「気を付けて下さいねー」
『鳩じゃないです!』
『待って俺も行くー!』
「お前はこいつらが他のらつらに見つかった時にいないと困ったことになるからそこにいろ」
天界の隅の隅ただの土しかない場所に出てから何も買えないじゃないかと叫ぶ新月に仕方なくまた一からやり直していた貴重品創りの一部を売ることとなった。
付いて行くと叫ぶ新月を残りの四人に任せて一人で遠くに霞んで見える山―――オリンポス山へと足を向けると背後から情け無い声の叫びが辺り一面に響き渡った。あまりにも五月蝿いので耳を塞いでそそくさとその場を離れる。
後ろで行われていた三流芝居には気が付かないふりをした。
****
引っ付き虫新月
_( _´ω`)_<ヤットラレヘンワー
わーん! クロに捨てられた~。
はいこちら巨乳メイドと巨乳執事の間で埋まってるハリスくんと頭に乗っかった鳩……じゃなかったアリ子に監視されてる新月でござーい。
―――なんて言ってられるかー! ただえさえクロってここじゃ色々事情あり過ぎるのにこれじゃなんかっあっても対応できないじゃん。あーん!
ぶうぶうと頬を膨らませているとクロが向かった先から誰かがふらふらと歩いてこっちへとゾンビ歩きしては道端でゲロ吐いてるこいつはどう見てもクロじゃない。ただの酔っ払いだカッコ悪い。
『おーいそこの酔っ払い! こっから先は何もないぞ、落っこちたいのかこのヘボ助ー……
なんだぜうぜうじゃん』
「うぇ~い、みあけないかほじゃねーの? ちゃっとかわいーしぃ? 俺と今夜ど~?(おー、見かけない顔だよな? その青白い髪は丸で氷のように綺麗だ。俺と今夜どうだい? 訳、本当はこう言ったつもりだが酔っ払い戯言のため理解不能である)」
容姿が判別出来るようにまでなると分かったのはクロより背が小さく、かと言って鍛えていないわけではないしっかりと鍛えている男。日の光を浴びて輝く濃い金糸の髪を肩あたりまででウルフカット。
若草色の目をしたみんなご存知全知全能神天空の神ぜうぜうことゼウスくんだった。ぜうぜうと分かると事情を知ってるつーちゃんとハリスくんが見て分かる程飛び上がった。
だよね~そーなるよね。なにせ最強神。威厳のカケラもないけど。
つかこいつ酒臭!
「あー誰だっけ?」
『君は馬鹿だな~。俺は……あっそうだ、教えてないから知らんか。では皆々様ご注目!! 聞いて驚けときめけ! 世界を創りし我が手は今依り代を経て実現した。世界に奏でるは我が美声! キュートでセクシィーな始まりの神混沌改めて新月ちゃんだ! 皆の者拍手!!』
テッテレ――――!! っと効果音付きで拍手! と決めるが微かにパチパチと音が鳴っただけだった。あれ? 喝采を期待してたのに?! 新月ちゃんショック!!
ぜうぜうはというと俺が自己紹介した後すぐに顔を白くして盛大に吐瀉物を吐き散らした。青空に撒き散らされるからスッゲー汚い。誰かキラキラのモザイクかけて!
吐くものが無くなるまで吐瀉物が吐き散らされ終わったあとげっそりとした死にかけのゾンビが立ち直った。
「ウゲェ……マジか。俺あの名前混沌。生体はカオスの塊口説いたのかよ。おかげで酔いが着せ失せた」
失礼だなー。あの顔面蒼白くん顔にくさや乗っけるぞー。っていうかクロにあんなことして酒なんか飲んでんじゃねー! 青汁でも飲んでろ!
いー! っと馬鹿にした顔をしてやるとつーちゃんがこの中で一番先にクエッションを展開した。
「すみませんがお嬢様、彼は一体何と言っておられるのでしょうか?」
手を挙げたつーちゃんにロザりんとハリスくんが首を縦に振って頷く。
え、何でだろ? 新月ちゃんも分かんない( ・∇・)
「そ、それは俺達が英語話してるからだ。俺ら神は話した言葉は大抵がどの生物にも分かるように脳で変換されるが俺がさっき喋ったのが故意に英語だったせいだ。昔は古代ギリシャ語なんかやフランス語なんかもやってたがな。
っというかそこの綺麗所は? その間の羨ましい人間は? というかお前はどうして姿が見える? んで親父はどこだ!」
『説明ありがとう酔っ払いくん。ついでに欲望が先に来ている質問は手を出したら君のムスコくんが捥げるぞ☆』
片手でカニのポーズをしてシャキシャキと動かしてやるとぜうぜうは怯んだ。
そこで俺の独自の解釈を交えて説明するとぜうぜうはオリン●スの山とこっちをちらちらと見てはそわそわするのでとっても気持ち悪い。
「あーとりあえずそこの二人は手を出さないそれは誓う。そこのハリスってのは親父―――いやクロノスが許可したからオリンポスに入れたんだな。っでお、クロノスは!!」
一気に酔いが覚めた酔っ払いは今度は身嗜みを整えてそわそわうろうろしながら俺に詰め寄る姿は親について回る雛鳥みたいででキショイ。
このパパっ子め! そんなにパパに会いたいか?!
ウザいと思いつつもしかしたらパパと話し合えると思っていたら旅に出て不貞腐れて酒飲んでたんじゃ? とピシッ!、っときてさらにウザく感じる。
君は乙女かツンデレか!
白い目で見るもどこ吹く風、しまいにはここに泉を創って全身を清め出した。
あーこいつ雲から落っこちろ。と腹いせに泉の淵から泥をすくって泥団子を作りムスコ目掛けて投げると直撃して悶絶したまま静かに沈んだ。よしそのまま戻ってくんな。
「戻るわ! 勝手に殺すな」
……っち! 這い上がって来やがった。詰めが甘かったかみたいだ。
諸君!! 次からは泥団子に石詰めて投げるぞ!!
おぉ―――!!!!
なんて脳内会議していると心底疲れた顔をした全知全能神は泉から上がってきて全体でなんか乙女ゲーに出て来そうなキャラよろしく髪かきあげポーズを決めて新品のスーツを纏っていた。
うわファザコン……これもクロの為、また名誉が汚されないよう顔面に泥団子ぶつけてやろうかこの野郎。
可愛らさなんてクソ食らえと言わんばかりに苛つきを隠さないまま石入り泥団子2号を大きく振りかぶる、と背中に体温を感じ振り向くとクロがいて泥団子を握っていた手をやんわりと封じられた。
「ば! お、……く、ノス!!」
「ゼウスか、私はバオクノスなんて名前は持ってないぞ」
構えてファイティングポーズをとっていたぜうぜうがうろうろとするが時すでにお寿司よ!
ふはは、ファーストコンタクト失敗に終わったな! クロ、こいつ久しぶりに会えたお父さんにかまってちゃんになって焦っているんだぜ。面白いだろ?
失敗したぜうぜうは慌てて弁解をしてるけどクロは表情をちっとも変えてくれない。残念、無念、また来年だな。
なんて石入り泥団子2号を捨てて合掌すると地面が揺れた。遠くから雄叫びも聞こえる。
ぜうぜう含め全員が音の元へ首を向けると……
「「「クロノス(様)―――!!! 今までどこほっつき回っていやがったこの徘徊ジジいいぃぃぃ―――!!!!」」」
お山から群衆(神)がわらわらと湧いて走ってくる。うわ怖、武器まで持ってるのいるし!
『クロ何したんだ!!』
「何もしてない。ただ質屋に行っただけだ。あとへぱちゃんのところ」
『クロ、君は有名人!!! 元でも全知全能神! ついでに先代神々の王!!』
「そうだぞ。だから討伐か何かだろうな」
「『何ケロってしてるんだ馬鹿か――!!」』
『そうだそうだもっと言ってやれ!! こののっぽ神は死ぬかもしれんのに平然としてる馬鹿だ! 思いっきり言ってやれ!』
そりゃ隠居してどっか行ってた人がひょっこり戻ってきたらこうなりますよ! なのになんでクロは客観的に判断してんだよ! ハリスくんもっと言ってやれ、つーちゃんとロザりん普段どおりにしてるけど戦闘態勢で何もつっこんでくれないから。
っと思ったけどクロはつーちゃんとロザりん押さえてこの場で堂々と言い放った。
あーもう仕方ないなー!
新月ちゃん司会に回る!
テーン●、テンテ、●ーテン♪ ル――…… ゼ●ォー♪
こんにちは、テレビレポーターの新月ちゃんです。これから生中継を開始します!
「お前達久しぶりだな」
「クロノス!!! お前いなくなったと思えばいきなり出て来やがって、何企んでやがる!」
おーこれはぜうぜうのお子さんのハレっす……じゃ分かんないかアレスくん血の気が多いですねー。ぜひ献血して来てはいかがでしょう。
「何もしてない。家を建てるために世界を旅して素材を吟味しているだけだ。今回は新月……これだが混沌だ。こいつが日本で買い物がしたいらしくてな。課金のために天界に寄っただけだすぐ帰る。という訳だ。アレス、悪いが相手は出来ない。他の者もそうだが」
おや、クロ選手誰一人として口を挟ませはせずにハレっすを押さえつけました!
悔しがる筋肉隆々の赤髪の闘神ハレっす選手は歯を食いしばっております! ザマー!
おや? ここで話合っているハレっすを羨ましそうに眺めているのはぜうぜうでしょうか? 意図を汲み取るのであれば『息子ばっかりずるい。俺も親父と手合わせしたい』と言ったところでしょうか。なら俺が手を貸してやりましょーかね。
『クロ』
「なんだ」
『あそこにいるのぜうぜうだよ』
「知っている。さっき話しをしただろうが」
上質の生地で出来た袖を引っ張りぜうぜうを指差す。クロの注意を向けさせるがクロは何かおかしなことでもあったかと言ってのけた。
あーこのろくでなしは~!! 自分が子供と仲直りしたいとか言ってた癖にこういう態度とるんかい! じゃあぜうぜうから……あいつ緊張の余りガチゴチで睨んどる!!
クロがマヌケで使えないのでまだ扱い易そうなぜうぜうに顔を向ける。仇を見るような目つきでお父さんこっち向いてビームを発信しているポンコツぜうぜうがいた。
この親子どっちも馬鹿じゃねーの? 会いたそうにしてたのにいざという時は固まるって使えないな~。
……しゃあない。俺が動かしてやろう。
『クロやクロ』
「ん? どうした新月」
『あそこに居らせられるぜうぜうは睨んでるけど本当はお父さんに頭撫でて貰いたいだけなんだぜ~』
「ばっ、おい!」
『優しく撫でたれ、親子の仲を治すチャンスやど』
途中顔を真っ赤にしたぜうぜうが俺の肩を揺するが構うものか。クロに撫でるジェスチャーをしてぜうぜうを指差してやるとこの場に集まった神々が騒然とする派、
親子か~そういえばぜうぜうはお父さんと団らんしてないもんな~とほっこりする少数派が出来上がる。
金魚みたいにパクパクしているぜうぜうに揺さぶされ続けているとやっとクロが納得したような顔をした。
「そうか、それは済まなかった」
「馬鹿、俺はそんなこと考えてねーし! 何言ってんだこのチビ! マヌケ! 性格壊滅者! お前なんかあぁぁあああ!!!」
クロに叫び俺を揺さぶるお忙しいぜうぜうはやっと理解したクロが一歩また一歩と歩くにつれキィキィと騒ぎ立てる。でもそれは時間稼ぎになる訳もなくあっ、という間に目の前に立ったクロにぜうぜうは武器の稲妻、えーっとなんか名前あったけどなんだっけ? ま、いいや。
「なんだよおや、クノス! もういいだろとっとと帰れよ……うぅ?」
機関車みたいに煙を出し始めたぜうぜうは稲妻をむっちゃくちゃに振り回して野次馬神がとばっちりを食らってるとクロがぜうぜうに手を伸ばす。
機関車ぜうぜう号は固く目を瞑って身を強張らせる。その上からポン、ポンとクロが素手でぜうぜうの頭を撫でた。
それは決して親が子供に対してする態度には見えないし、クロの手はぎこちない。情けなさ残る手付きだったけど今までのクロにしたら凄く成長していて―――
『あーもう! お母さん嬉しい!』
「お前に育てられたつもりは無い」
クロに抱きつこうとすると避けられそれまで様子を見守っていた巨乳シスターズに突進する形になり俺は巨乳クッションに抱きしめられた。なんだよーせっかく教えてやったのに、扱い雑過ぎるだろ。
むすっとした顔を両脇の巨乳の間から出すとクロは他のお子さんをたでたりしてこちらも真っ赤にさせていた。
大体を撫でるとクロはぜうぜうに向き直る。
「それに私は厄介事の責任を押し付けられる王などもうやらないから安心しろ。ヘラ、お前の旦那回収するならしていけ。以上だ、私は退散させて貰うぞ」
あー、クロ選手いきなりぜうぜうをヤンデレヘラりんに投げ渡しました! ぜうぜうは真っ赤から真っ青に変わりました。カメレオンみたいですね~……あー! 解説者の俺もクロに引き摺られています! 実況は以上ですぅ!
クロは俺とハリスくんを抱えてずんずんと足を進める。するとザーッっと神々が道を開ける。モーゼか、
残りの二人と一羽は後に続くがそれでも道は開かれる。そのまま歩きオリン●スを超えて市街に入ると二階から子供が目を輝かせて眺めている。
見世物じゃないのに!
結局そのまま天界の門を超えてステンドグラスよろしく鮮やかに輝く光の道をずんずんと行きクロが日本、というとそのままどっかの山ん中に出てクロが真下にいた猿の尾っぽ踏んずけた。
なんでニホンザルの短い尻尾踏みつけるんでしょうねこの人。どんだけ運気無いねん。
その後すぐに猿に謝ったら何故か猿の大ボスが出てきてグループ全部の猿が集まったかと思うと頭を下げて麓まで盛大な興しでご案内された。
盛大な団体移動後、人の手が行き届いた道路までくるとクロがボス猿と話し合ってた、この山をしばらくの間山が豊かになるように祝福してたらしいよ。まじかー
そうだクロって元は豊穣も司ってるからお茶の子さいさいだった。これでしばらくはこのお猿さん達町に降りて来ないでしょう。良かったね地元の人!
そこからは俺が作っておいたクロとつーちゃん、ロザりんの服に三人が着替えて電車乗り継いで東京まで電車で揺られてガタゴトしてハリスがキラキラ吐いた。
今日は吐く人が多いなー。
恰好が目立つからと適当にスーツなんかを着た俺達一行はそのあと都心部まで向かった。そこまでは良かった、うん良かった。面白そうなのも買えたし漫画も買えたし、だけどさ……
めっっっちゃ目立つのよ、俺達。
俺は兎も角クロや巨乳シスターズと美少年は目立った。目立ち過ぎて俺が趣味の物買い足してる時になんか外が騒がし~とか思って見たらあいつらめっちゃ人に囲まれてんの。
おかげで今日は聖戦の日にビンゴだったのに俺がお高い本を買う暇が殆どとれなかった。
チクショ――――――ウゥ!!!!!
0
あなたにおすすめの小説
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
追放聖女だってお茶したい!─セカンドライフはティーサロン経営を志望中─
石田空
ファンタジー
「ミーナ今までありがとう。聖女の座を降りてもらおう」
貴族の利権関係が原因でいきなり聖女をクビになった庶民出身のミーナ。その上あてがわれた婚約者のルカは甘味嫌いで食の趣味が合わない。
「嫌! 人の横暴に付き合うのはもうこりごり! 私は逃げます!」
かくしてミーナは神殿から脱走し、ティーサロン経営のために奔走しはじめた。
ときどき舞い込んでくるトラブル。
慌ててミーナを探しているルカ。
果たしてミーナは理想のセカンドライフを歩めるのか。
甘いお菓子とお茶。そしてちょっとの恋模様。
*サイトより転載になります。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろう、ベリーズカフェにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる