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パラノーマル・アクティビティ方式
#3:どうにかなるんじゃね?知らんけど
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「袴田さん……それ禁句……」
「あ"?何見れば分かるって?(超絶低音Voice)」
「ぴょ……」
謎の声でビビり散らかした袴田さんの代わりに、ざっくりと事情を説明すると、案の定私の頭に拳骨が振り下ろされた。
「理不尽!!暴力反対!DVだ!」
「何言ってんの愛のムチよ!アンタ何アタシに何の相談もなくそういうことしてんのよ!」
「愛のムチ……」
「声掛けられた時点で電話しろとでも言うんか!?」
「そうよ!」
「そうなの!?無茶言うなよ!」
閑話休題
「んで、見るの?見ないの?」
「見ないって言っても無理矢理見せてくんでしょ?ネト○リとかアマ○ラの合間に差し込むとかして」
「なぜバレた?」
「アンタの手口に慣れたのよ、もっと工夫なさい」
(なんだかんだ仲良いんだよなぁ、この2人)
なんだかんだ言いつつも、結局手伝ってくれるらしい龍太郎に先程袴田さんと一緒に見た動画を再生する。
ついでに私も、龍太郎と一緒に見ることにした。
実はさっき見た時に、何かが引っかかったんだよね。
後で知り合いの人に連絡して動画を解析してもらおうと思っていたんだけど。
動画はカメラの暗視機能が起動しているのか、最初は全体を把握するのに苦労するぐらい全体が青暗かった。
やがて月明かりが部屋に差したからか、うっすらとだけど部屋の構造や家具の配置を把握できた。
置かれている家具から察するに、おそらくリビングを映したカメラ配置なのだろう。
動画は全部で4時間弱、多分カメラの充電を忘れていたのだろう、動画内に映し出されている時間は深夜12時辺り。
最初見た時は大体3時から4時ぐらいで動画が終わっていたから。
動画の最初の辺り、30分程は何も起こらないからと早送りする。
「ここだ」
大体事が起こった辺りで、早送りを止め等速に戻した。
バチバチと不自然なノイズの後、画面が暗転してすぐに戻ったと思ったら、部屋の真ん中に髪がボサボサな女性が立ちすくんでいた。
女性は裸足でフローリングに立っていてカメラの方を見ようともしない。
ふと、女性は何かに気がついたように肩を震わせた。
その様子はまるで何かに怯えているようにも見えた。
また画面にノイズが走り、暗転、戻ったら女性は消えていた。
これが最初の2時間の間に起こった現象。
「あ~、な・る・ほ・どねぇ……」
「うわぁ……マジか……そういうことか……」
私と龍太郎は思わず顔を見合わせた。
「とりあえず、証拠が欲しいし赤木氏に解析頼もうと思ってんだけど……いい?」
「いいんじゃない?むしろそうすべきね」
「問題は……」
「後半2時間の方」
「だよねぇ……」
「あの、何が何だかさっぱりなんですが……」
「袴田さんわかんなかったの?」
「何がです?」
「この動画、確かに映ってはいるけど。半分ぐらいは偽物だと思うよ。特に前半2時間はまるまる偽物」
「はい?!偽物?!」
「わっかりやすい、編集よねぇ。明らかにトーシロって感じ」
「最初見た時はインパクトで誤魔化されちゃったけど、2度目は通用しなかったからなぁ……」
あーあ久しぶりにいい動画に出会えたと思ったのになぁなんて呟いた私に、袴田さんも龍太郎も冷たい視線を投げかけてきた。
理不尽である、誠に理不尽である。
「あの、でも前半2時間が偽物だったとしたら。後半2時間の方は?先生も問題だとか仰ってましたけど……」
「後半2時間は、多分だけどガチの奴だと思うよ」
「多分じゃなくて、ガチよ。相当ヤバいわね……こういうの見せられてアタシめちゃくちゃ気分悪いんだけど……」
「後でゴディバのチョコ詰め合わせ」
「足りない、プラスでハーゲン5種類とデパコス5種類」
「足元見よってからに……」
袴田さんがあんぐりと口を開けたまま何も言わなくなってしまった。
袴田さんは、いい人なんだけどいい人すぎて人を疑わないんだよね。
「えっ、じゃあ……彼の話って……」
「多分だけど、半分ガチで半分嘘」
「動画と同じ配分ね」
「詐欺師だよね、やり方が」
「その割には詰めが甘いわね」
「ちょ、ちょっと待ってください!だとしたらどこからが嘘で、どこまでが本当なんですか?!」
「それは」
「これから」
「「証明してくんじゃない」」
龍太郎の"とりあえずアタシは店があるから"の一言で、その日は一旦解散。
袴田さんと相談して、2日後動画解析を依頼しに行く時に一緒に行くことを約束して私も龍太郎ことルキアママのお店に向かった。
私と龍太郎が一緒に住むにあたっての約束事の一つに、心霊系のヤバめの依頼を受けた時はルキアママの店で、ルキアママが終わるまで一緒にいるって言うのがあるからね。
「ルキアママぁ!来たよぉ!」
「おっそい!!」
「理不尽オブ理不尽!!理不尽オブザイヤー受賞モンの理不尽!!」
「うっさいわよ!!」
店に入った途端に浴びせられるルキアママの罵声と私のツッコミに店にいたお客さん、常連さん、店子さんたちが大爆笑。
ちなみにこれいつもの流れね。
「ヤダ、ママったら嬉しいクセにねぇ?いさちゃん」
「酷いよねぇ?ブリちゃん」
「アンタらうっさいわよ!アタシをいじってる暇があったらアンタは呑む!ブリ子は飲みもん作りなさい!」
そんなルキアママを見ながら、私と店子のブリ子ちゃんは顔を見合わせてギャハハと大笑いした。
これもいつもの流れね。
「あ"?何見れば分かるって?(超絶低音Voice)」
「ぴょ……」
謎の声でビビり散らかした袴田さんの代わりに、ざっくりと事情を説明すると、案の定私の頭に拳骨が振り下ろされた。
「理不尽!!暴力反対!DVだ!」
「何言ってんの愛のムチよ!アンタ何アタシに何の相談もなくそういうことしてんのよ!」
「愛のムチ……」
「声掛けられた時点で電話しろとでも言うんか!?」
「そうよ!」
「そうなの!?無茶言うなよ!」
閑話休題
「んで、見るの?見ないの?」
「見ないって言っても無理矢理見せてくんでしょ?ネト○リとかアマ○ラの合間に差し込むとかして」
「なぜバレた?」
「アンタの手口に慣れたのよ、もっと工夫なさい」
(なんだかんだ仲良いんだよなぁ、この2人)
なんだかんだ言いつつも、結局手伝ってくれるらしい龍太郎に先程袴田さんと一緒に見た動画を再生する。
ついでに私も、龍太郎と一緒に見ることにした。
実はさっき見た時に、何かが引っかかったんだよね。
後で知り合いの人に連絡して動画を解析してもらおうと思っていたんだけど。
動画はカメラの暗視機能が起動しているのか、最初は全体を把握するのに苦労するぐらい全体が青暗かった。
やがて月明かりが部屋に差したからか、うっすらとだけど部屋の構造や家具の配置を把握できた。
置かれている家具から察するに、おそらくリビングを映したカメラ配置なのだろう。
動画は全部で4時間弱、多分カメラの充電を忘れていたのだろう、動画内に映し出されている時間は深夜12時辺り。
最初見た時は大体3時から4時ぐらいで動画が終わっていたから。
動画の最初の辺り、30分程は何も起こらないからと早送りする。
「ここだ」
大体事が起こった辺りで、早送りを止め等速に戻した。
バチバチと不自然なノイズの後、画面が暗転してすぐに戻ったと思ったら、部屋の真ん中に髪がボサボサな女性が立ちすくんでいた。
女性は裸足でフローリングに立っていてカメラの方を見ようともしない。
ふと、女性は何かに気がついたように肩を震わせた。
その様子はまるで何かに怯えているようにも見えた。
また画面にノイズが走り、暗転、戻ったら女性は消えていた。
これが最初の2時間の間に起こった現象。
「あ~、な・る・ほ・どねぇ……」
「うわぁ……マジか……そういうことか……」
私と龍太郎は思わず顔を見合わせた。
「とりあえず、証拠が欲しいし赤木氏に解析頼もうと思ってんだけど……いい?」
「いいんじゃない?むしろそうすべきね」
「問題は……」
「後半2時間の方」
「だよねぇ……」
「あの、何が何だかさっぱりなんですが……」
「袴田さんわかんなかったの?」
「何がです?」
「この動画、確かに映ってはいるけど。半分ぐらいは偽物だと思うよ。特に前半2時間はまるまる偽物」
「はい?!偽物?!」
「わっかりやすい、編集よねぇ。明らかにトーシロって感じ」
「最初見た時はインパクトで誤魔化されちゃったけど、2度目は通用しなかったからなぁ……」
あーあ久しぶりにいい動画に出会えたと思ったのになぁなんて呟いた私に、袴田さんも龍太郎も冷たい視線を投げかけてきた。
理不尽である、誠に理不尽である。
「あの、でも前半2時間が偽物だったとしたら。後半2時間の方は?先生も問題だとか仰ってましたけど……」
「後半2時間は、多分だけどガチの奴だと思うよ」
「多分じゃなくて、ガチよ。相当ヤバいわね……こういうの見せられてアタシめちゃくちゃ気分悪いんだけど……」
「後でゴディバのチョコ詰め合わせ」
「足りない、プラスでハーゲン5種類とデパコス5種類」
「足元見よってからに……」
袴田さんがあんぐりと口を開けたまま何も言わなくなってしまった。
袴田さんは、いい人なんだけどいい人すぎて人を疑わないんだよね。
「えっ、じゃあ……彼の話って……」
「多分だけど、半分ガチで半分嘘」
「動画と同じ配分ね」
「詐欺師だよね、やり方が」
「その割には詰めが甘いわね」
「ちょ、ちょっと待ってください!だとしたらどこからが嘘で、どこまでが本当なんですか?!」
「それは」
「これから」
「「証明してくんじゃない」」
龍太郎の"とりあえずアタシは店があるから"の一言で、その日は一旦解散。
袴田さんと相談して、2日後動画解析を依頼しに行く時に一緒に行くことを約束して私も龍太郎ことルキアママのお店に向かった。
私と龍太郎が一緒に住むにあたっての約束事の一つに、心霊系のヤバめの依頼を受けた時はルキアママの店で、ルキアママが終わるまで一緒にいるって言うのがあるからね。
「ルキアママぁ!来たよぉ!」
「おっそい!!」
「理不尽オブ理不尽!!理不尽オブザイヤー受賞モンの理不尽!!」
「うっさいわよ!!」
店に入った途端に浴びせられるルキアママの罵声と私のツッコミに店にいたお客さん、常連さん、店子さんたちが大爆笑。
ちなみにこれいつもの流れね。
「ヤダ、ママったら嬉しいクセにねぇ?いさちゃん」
「酷いよねぇ?ブリちゃん」
「アンタらうっさいわよ!アタシをいじってる暇があったらアンタは呑む!ブリ子は飲みもん作りなさい!」
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