運命の番じゃないあなたを愛している

明太子

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47.2通の手紙

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そんな彼らの元に2通の手紙が届いた。

1通にはベリルの友人である男爵令息クオーツ・オードリーが自身の誕生日パーティーにサヴィル家一同を招待する旨が幼い字体で書かれていた。

「ソニアっ!僕、クオーツのお誕生日会に呼ばれちゃった!お誕生日会なんて初めてだからドキドキしちゃうよ!とーっても楽しみだなぁ!」
「ふふっ、良かったな」
「うんっ!」

いつもはどこか諦めたような雰囲気を感じさせる大人びた少年のベリルだが、友人からの手紙1つで年相応のはじゃぎっぷりを見せた。
ソニアはそれを嬉しく思う。

「ねぇ、ねぇ!プレゼントは何にしようかなー?クオーツ、喜んでくれるといいなー!」
「そうだなぁ…、クオーツくんだっけ?俺はその子のこと知らないからな。彼は何が好きなんだ?」
「えーっとぉー、前に医学書読むのが楽しいって言ってた!」
「…ちゃんとした貴族の子はやっぱり賢いんだな。ははっ、平民の俺とは大違いだ」
「ところで、そっちの手紙には何て書いてあるのー?見せて見せてー!」

もう1通はソニアに宛てられたものだった。
ベリルはぴょんぴょんと愛らしいジャンプをして、手元を覗き込もうとする。
だが、ソニアは手紙を見られないようにサッと隠した。
宛名を見て、自分にとって都合の悪い内容だと即座に判断したのだ。
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