【完結】社畜が異世界転移しましたが、第2王子の妃になったので、この度のんびり暮らしたいと思います。

明太子

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23.先生と似ています。

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現在、俺たちは噴水のそばにあるベンチに座っている。
ちなみに、男の子が落としたりんご飴の残骸は俺のハンカチに包まれ、彼の膝の上にある。

「ご迷惑をお掛けして、本当にすみません…」
「全然気にしないで!まぁ、俺のセリフではないけど…。アイツも絶対そう思ってるはずだから!ほら、せっかくお友達と楽しく食べるんだから元気出して!」
「ありがとうございます。何だかお兄さんって、僕の先生と似てます。こうやってよく励ましてくれるんです」
「先生?」
「はい、シュー・サヴィル先生です!そうだ、先生の提案で新年に孤児院で合唱をするんです!ぜひ来てください、お礼もしたいので!」

シュー?
なんだか聞き覚えがあるような…。

それよりも男の子はシュー先生の話をし始めた途端、ぱぁっと明るい表情になった。
先生のことが大好きなんだと、ひしひしと伝わってくる。

「お礼は大丈夫だけど、合唱は楽しそうだね。見に行かせてもらうね」
「はい!僕、頑張って歌います!」
「うん、応援してるね!」

にこやかに2人で話をしていると、トーニャがこちらへ駆け戻ってくる。
長い距離を走ってきたであろうに、息一つ乱すことなく、彼は即座にりんご飴が入っているカゴを男の子に手渡す。

「みんなで分け合って食べるんだぞ」
「お兄さんたち、ありがとうございました!」

男の子はそう言うと、走って帰っていった。
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