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第1部 星霊隊結成
第3話(3)悪魔的舞踏
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数分後
壊れた改札口を踏み越え、階段を降りると、幸紀たちは電車が来るプラットフォームにやってきた。
10両編成の電車が1台止まっていたが、その列車の行く先は巨大なシャッターで封鎖されており、電車自体も明かりがついておらず、動きそうには見えなかった。
「あのさ、オレよくわかんないんだけど、この電車って勝手に使っていいの?」
晴夏が四葉に尋ねる。四葉はメガネを掛け直しながら話し始めた。
「これは全国各地の地下鉄に設置されている避難用車両です!有事の際には駅員さんの指示で動かしますが、駅員さんが全滅してしまった場合は、特例で一般市民による操作が許可されています!侯爵の部下である東雲さんもいるので、問題はないと思いますよ」
「へー、詳しいなぁ。うちの世界にゃこんなのなかったぜ」
「高校の公民の授業で習いました!」
四葉が胸を張る。それを見ながら、日菜子が話し始めた。
「でも、この電車、動きそうにないよ?」
「それはおそらく、非常用電源が落ちているからだと思います!電車の出口がシャッターで封鎖されているのも、その影響だと思います!」
「じゃあ、それを元に戻せば、この電車は動くんだね?」
「そう思います!」
日菜子の質問に、四葉は答えていく。一連の会話を聞いた幸紀は指示を出した。
「違う駅に行くよりはここのを復旧した方が早い。復旧するぞ。日菜子と晴夏はここに待機。四葉、俺と結依を案内してくれ」
「わかりました!」
四葉が元気よく返事をする。幸紀はそれを聞いて頷いた。
「日菜子、晴夏、ここを奪われないように頼むぞ」
「はい!頑張ります!」
「任しといてくれっすよ!」
幸紀に言われて日菜子と晴夏は微笑む。幸紀はそれを確認すると、結依を連れて歩き出す。四葉も少し遅れてスマホのライトをつけると、幸紀と結依の横を歩き始めた。
日菜子、晴夏と分かれた、幸紀、四葉、結依の3人は、四葉がライトで床を照らしながら駅の構内を進んでいく。暗闇の中で広さの感覚がわからなくなりそうだったが、歩いている分には広く感じられた。
「四葉、目的地はまだか」
「そろそろのはずです!この駅、広いので、時間がかかるのは許してください!」
幸紀の質問に、四葉はハキハキと答える。そんな四葉の様子を見て、結依の心の中にいるサリーは、魔力で幸紀に話しかけた。
(コーキぃ、女の子を急かすなんてよくないよぉ~。せっかくハンサムでモテるんだから、女の子を大事にしな~?)
(くだらん。俺は悪魔を殺せればいい。女にどう思われようと知ったことではない)
(それなんだけどさ~、別に悪魔なんて放っておけばよくな~い?私はコーキのことが大好きだから付いていくけど、本当だったらどっか奴らの来ないところでテキトーに過ごすつもりだったよ~。コーキもそうすればいいじゃん。なんでわざわざ悪魔と戦うのさ?)
(誇りのため)
幸紀の返答を聞くと、結依はふと幸紀の方を見る。幸紀の表情はいつも通り無表情だったが、その瞳の奥に何かが燃えているような気がした。
(誇り?)
(あぁ)
(何それ)
(俺は今日まで悪魔軍として活躍してきた。悪魔軍がどこかの世界を侵略するたび、俺は常に一番の功績を挙げてきた。多くの者に支えられながら、支えてくれた恩に報いるために、俺は悪魔軍の誰よりも戦い、最強になった。それが俺の誇りだ)
結依は幸紀の瞳に、強い憎悪のような感情が湧いているのに気がついた。
(だというのに、悪魔軍は俺の功績など全て忘れ、人間の血が混ざっているというだけで俺を追放した。俺の血を汚らわしいものだと。これは俺だけでなく、俺を育て、支えてくれた名将たちや、俺を産んでくれた両親、俺に関わった全てに対する侮辱だ。俺は侮辱されたまま終われるほど性格が良くはない。だから俺の誇りを侮辱した全てを滅ぼす。俺や俺を支えてくれた者の尊厳のために)
「…プライド、ですか」
結依が口を開いて小さく呟く。幸紀は、誰にも聞こえないほどに小さかった結依の言葉に、無言で頷く。結依は、そんな幸紀の姿に、何かを考えるのだった。
「ここです!非常用電源室!」
そんな幸紀たちのやりとりも知らず、四葉が声を上げる。四葉が照らし出した黄色い扉には、黒い字で「非常用電源室」と書かれていた。
幸紀はそれを見ると、ドアノブに手をかける。同時に、扉の向こうから気配を感じられた。
(かなり居るな)
(あ、そうなの?じゃ、楽しまなくっちゃね)
幸紀が考えていたことを、サリーが察知する。同時に、サリーは結依の体を、勝手に、一時的に乗っ取ると、魔力で結依の両手に紫色のかぎ爪のようなものを発現させた。
「四葉、戦闘になるぞ」
「え、はい!」
幸紀が言うと、四葉も霊力で自分の剣を発現させる。幸紀は両者の準備が整ったのを見て、目の前の扉を蹴り開けた。
扉を破った先の暗い部屋には、テーブルと椅子があり、その奥には何かを操作する制御盤がある。そして、その手前には、様々な肌の色をした悪魔たちがおり、その中でも、青い肌で軍服を着た悪魔は、幸紀の姿を見るなりすぐさま声を張った。
「敵襲だ!かかれ!!」
「ウシャァアア!!」
軍服の悪魔はそこに置いていた軍刀を振るって指示を出す。部下である10体ほどの悪魔たちは、一斉に幸紀に向けて走ってきた。
(中級悪魔の小隊か…指揮官を倒せばすぐに瓦解するな)
「シネェエエエヤァ!!」
冷静に状況を分析する幸紀をよそに、悪魔たちは棍棒を幸紀へ振り下ろす。幸紀はそれを全く気にせずに宙へ跳ぶと、空中で霊力を片手に集め、自分の武器である日本刀を発現させる。
幸紀は空中から、悪魔たちの背後に控えていた軍服の悪魔に狙いをつけていた。
「こ、これは…!」
「『斬魔刀《ざんまとう》・風切《かぜきり》』」
幸紀は小さく呟いたかと思うと、霊力を使って空中から斜めに急降下し、軍服の悪魔を目掛けて突進する。
軍服の悪魔はすぐに幸紀に対して軍刀を振るった。
幸紀は刀を抜き放ちながら、悪魔とすれ違うように着地する。
「う…ウグァアアア!!」
次の瞬間、軍服の悪魔の悲鳴が聞こえたかと思うと、その時にはすでに軍服の悪魔は黒い煙になり、軍刀だけがその場に残った。
「タイチョウ!!??」
部下である悪魔たちは、軍服の悪魔があっという間に倒されたことに驚き、四葉と結依に背を向けて驚く。
瞬間、結依は手に発現させていたかぎ爪で、悪魔の1体の胴体を貫いた。
「ギャァアア!!」
「さっきの!お返しだよ!!死ねオラァ!皆殺しだ!!あははは!!死んで詫びろぉ!!」
結依《サリー》が乱暴な言葉を吐きながら、次から次へとその場に居る悪魔たちの首を爪で掻き切り、黒い煙に変えていく。
その隣で、四葉も動揺している悪魔の背後から斬りかかり、黒い煙に変える。同時に、四葉は結依の戦いぶりを見て戦慄していた。
「す、すごい戦いっぷり…なんていうか、すごい…残虐っていうか…悪魔的…」
四葉がそんなことを呟いていると、結依は残っていた悪魔の最後の1体にかぎ爪を突き立てると、地面に引きずり倒して頭を踏み抜く。結依は妖しい笑みを浮かべながら、自分の武器のかぎ爪を舐めまわした。
「ん~…カ、イ、カ、ン…」
「片付いたな」
悪魔たちがいなくなると、幸紀が冷静に声をかける。結依に目が釘付けになっていた四葉も我に還ると幸紀の方を向く。幸紀はそのまま四葉に指示を出した。
「四葉、制御盤の操作を頼む」
「はい!わかりました!」
幸紀に言われると、四葉は幸紀とすれ違うようにして、幸紀の背後にあった制御盤と向かい合う。
幸紀は制御盤を四葉に任せて周囲を見ていると、結依が妖しい笑みを浮かべながら、自分の腕に結依自身の腕を絡ませてきた。
(ね、私、やるでしょ、コーキ。私、あんたのためならなんでもしてあげる。男らしく戦うあんたが大好きなんだ、私)
結依の体を一時的に操っているサリーは、結依の体で笑顔を浮かべつつ、幸紀に魔力で言葉を送る。
幸紀が結依を見下ろす。
すると、次の瞬間、結依の表情から笑みが消えると、結依は慌てて幸紀の腕から自分の腕を離した。
「わ…私…私…!」
結依は自分の体を見ながら後ずさる。結依の靴に、悪魔が使っていた軍刀が当たった。
(…ちょっと、結依!あんた何考えてんのさ!?)
幸紀の耳に、結依の心の中にいるサリーの声が聞こえてくる。明らかに切羽詰まった余裕のない声。幸紀が不審に思って結依を見ていると、結依は軍刀を拾い上げ、部屋を飛び出した。
「なんです!?」
制御盤を操作していた四葉が幸紀に尋ねる。幸紀は結依の後を追って走りながら短く答えた。
「後で話す、ここを頼む!」
「あ、東雲さん!」
幸紀は四葉の声も気にせずに、扉を開けて結依の後を追う。四葉は不安になりながらも、制御盤の操作を続けるのだった。
壊れた改札口を踏み越え、階段を降りると、幸紀たちは電車が来るプラットフォームにやってきた。
10両編成の電車が1台止まっていたが、その列車の行く先は巨大なシャッターで封鎖されており、電車自体も明かりがついておらず、動きそうには見えなかった。
「あのさ、オレよくわかんないんだけど、この電車って勝手に使っていいの?」
晴夏が四葉に尋ねる。四葉はメガネを掛け直しながら話し始めた。
「これは全国各地の地下鉄に設置されている避難用車両です!有事の際には駅員さんの指示で動かしますが、駅員さんが全滅してしまった場合は、特例で一般市民による操作が許可されています!侯爵の部下である東雲さんもいるので、問題はないと思いますよ」
「へー、詳しいなぁ。うちの世界にゃこんなのなかったぜ」
「高校の公民の授業で習いました!」
四葉が胸を張る。それを見ながら、日菜子が話し始めた。
「でも、この電車、動きそうにないよ?」
「それはおそらく、非常用電源が落ちているからだと思います!電車の出口がシャッターで封鎖されているのも、その影響だと思います!」
「じゃあ、それを元に戻せば、この電車は動くんだね?」
「そう思います!」
日菜子の質問に、四葉は答えていく。一連の会話を聞いた幸紀は指示を出した。
「違う駅に行くよりはここのを復旧した方が早い。復旧するぞ。日菜子と晴夏はここに待機。四葉、俺と結依を案内してくれ」
「わかりました!」
四葉が元気よく返事をする。幸紀はそれを聞いて頷いた。
「日菜子、晴夏、ここを奪われないように頼むぞ」
「はい!頑張ります!」
「任しといてくれっすよ!」
幸紀に言われて日菜子と晴夏は微笑む。幸紀はそれを確認すると、結依を連れて歩き出す。四葉も少し遅れてスマホのライトをつけると、幸紀と結依の横を歩き始めた。
日菜子、晴夏と分かれた、幸紀、四葉、結依の3人は、四葉がライトで床を照らしながら駅の構内を進んでいく。暗闇の中で広さの感覚がわからなくなりそうだったが、歩いている分には広く感じられた。
「四葉、目的地はまだか」
「そろそろのはずです!この駅、広いので、時間がかかるのは許してください!」
幸紀の質問に、四葉はハキハキと答える。そんな四葉の様子を見て、結依の心の中にいるサリーは、魔力で幸紀に話しかけた。
(コーキぃ、女の子を急かすなんてよくないよぉ~。せっかくハンサムでモテるんだから、女の子を大事にしな~?)
(くだらん。俺は悪魔を殺せればいい。女にどう思われようと知ったことではない)
(それなんだけどさ~、別に悪魔なんて放っておけばよくな~い?私はコーキのことが大好きだから付いていくけど、本当だったらどっか奴らの来ないところでテキトーに過ごすつもりだったよ~。コーキもそうすればいいじゃん。なんでわざわざ悪魔と戦うのさ?)
(誇りのため)
幸紀の返答を聞くと、結依はふと幸紀の方を見る。幸紀の表情はいつも通り無表情だったが、その瞳の奥に何かが燃えているような気がした。
(誇り?)
(あぁ)
(何それ)
(俺は今日まで悪魔軍として活躍してきた。悪魔軍がどこかの世界を侵略するたび、俺は常に一番の功績を挙げてきた。多くの者に支えられながら、支えてくれた恩に報いるために、俺は悪魔軍の誰よりも戦い、最強になった。それが俺の誇りだ)
結依は幸紀の瞳に、強い憎悪のような感情が湧いているのに気がついた。
(だというのに、悪魔軍は俺の功績など全て忘れ、人間の血が混ざっているというだけで俺を追放した。俺の血を汚らわしいものだと。これは俺だけでなく、俺を育て、支えてくれた名将たちや、俺を産んでくれた両親、俺に関わった全てに対する侮辱だ。俺は侮辱されたまま終われるほど性格が良くはない。だから俺の誇りを侮辱した全てを滅ぼす。俺や俺を支えてくれた者の尊厳のために)
「…プライド、ですか」
結依が口を開いて小さく呟く。幸紀は、誰にも聞こえないほどに小さかった結依の言葉に、無言で頷く。結依は、そんな幸紀の姿に、何かを考えるのだった。
「ここです!非常用電源室!」
そんな幸紀たちのやりとりも知らず、四葉が声を上げる。四葉が照らし出した黄色い扉には、黒い字で「非常用電源室」と書かれていた。
幸紀はそれを見ると、ドアノブに手をかける。同時に、扉の向こうから気配を感じられた。
(かなり居るな)
(あ、そうなの?じゃ、楽しまなくっちゃね)
幸紀が考えていたことを、サリーが察知する。同時に、サリーは結依の体を、勝手に、一時的に乗っ取ると、魔力で結依の両手に紫色のかぎ爪のようなものを発現させた。
「四葉、戦闘になるぞ」
「え、はい!」
幸紀が言うと、四葉も霊力で自分の剣を発現させる。幸紀は両者の準備が整ったのを見て、目の前の扉を蹴り開けた。
扉を破った先の暗い部屋には、テーブルと椅子があり、その奥には何かを操作する制御盤がある。そして、その手前には、様々な肌の色をした悪魔たちがおり、その中でも、青い肌で軍服を着た悪魔は、幸紀の姿を見るなりすぐさま声を張った。
「敵襲だ!かかれ!!」
「ウシャァアア!!」
軍服の悪魔はそこに置いていた軍刀を振るって指示を出す。部下である10体ほどの悪魔たちは、一斉に幸紀に向けて走ってきた。
(中級悪魔の小隊か…指揮官を倒せばすぐに瓦解するな)
「シネェエエエヤァ!!」
冷静に状況を分析する幸紀をよそに、悪魔たちは棍棒を幸紀へ振り下ろす。幸紀はそれを全く気にせずに宙へ跳ぶと、空中で霊力を片手に集め、自分の武器である日本刀を発現させる。
幸紀は空中から、悪魔たちの背後に控えていた軍服の悪魔に狙いをつけていた。
「こ、これは…!」
「『斬魔刀《ざんまとう》・風切《かぜきり》』」
幸紀は小さく呟いたかと思うと、霊力を使って空中から斜めに急降下し、軍服の悪魔を目掛けて突進する。
軍服の悪魔はすぐに幸紀に対して軍刀を振るった。
幸紀は刀を抜き放ちながら、悪魔とすれ違うように着地する。
「う…ウグァアアア!!」
次の瞬間、軍服の悪魔の悲鳴が聞こえたかと思うと、その時にはすでに軍服の悪魔は黒い煙になり、軍刀だけがその場に残った。
「タイチョウ!!??」
部下である悪魔たちは、軍服の悪魔があっという間に倒されたことに驚き、四葉と結依に背を向けて驚く。
瞬間、結依は手に発現させていたかぎ爪で、悪魔の1体の胴体を貫いた。
「ギャァアア!!」
「さっきの!お返しだよ!!死ねオラァ!皆殺しだ!!あははは!!死んで詫びろぉ!!」
結依《サリー》が乱暴な言葉を吐きながら、次から次へとその場に居る悪魔たちの首を爪で掻き切り、黒い煙に変えていく。
その隣で、四葉も動揺している悪魔の背後から斬りかかり、黒い煙に変える。同時に、四葉は結依の戦いぶりを見て戦慄していた。
「す、すごい戦いっぷり…なんていうか、すごい…残虐っていうか…悪魔的…」
四葉がそんなことを呟いていると、結依は残っていた悪魔の最後の1体にかぎ爪を突き立てると、地面に引きずり倒して頭を踏み抜く。結依は妖しい笑みを浮かべながら、自分の武器のかぎ爪を舐めまわした。
「ん~…カ、イ、カ、ン…」
「片付いたな」
悪魔たちがいなくなると、幸紀が冷静に声をかける。結依に目が釘付けになっていた四葉も我に還ると幸紀の方を向く。幸紀はそのまま四葉に指示を出した。
「四葉、制御盤の操作を頼む」
「はい!わかりました!」
幸紀に言われると、四葉は幸紀とすれ違うようにして、幸紀の背後にあった制御盤と向かい合う。
幸紀は制御盤を四葉に任せて周囲を見ていると、結依が妖しい笑みを浮かべながら、自分の腕に結依自身の腕を絡ませてきた。
(ね、私、やるでしょ、コーキ。私、あんたのためならなんでもしてあげる。男らしく戦うあんたが大好きなんだ、私)
結依の体を一時的に操っているサリーは、結依の体で笑顔を浮かべつつ、幸紀に魔力で言葉を送る。
幸紀が結依を見下ろす。
すると、次の瞬間、結依の表情から笑みが消えると、結依は慌てて幸紀の腕から自分の腕を離した。
「わ…私…私…!」
結依は自分の体を見ながら後ずさる。結依の靴に、悪魔が使っていた軍刀が当たった。
(…ちょっと、結依!あんた何考えてんのさ!?)
幸紀の耳に、結依の心の中にいるサリーの声が聞こえてくる。明らかに切羽詰まった余裕のない声。幸紀が不審に思って結依を見ていると、結依は軍刀を拾い上げ、部屋を飛び出した。
「なんです!?」
制御盤を操作していた四葉が幸紀に尋ねる。幸紀は結依の後を追って走りながら短く答えた。
「後で話す、ここを頼む!」
「あ、東雲さん!」
幸紀は四葉の声も気にせずに、扉を開けて結依の後を追う。四葉は不安になりながらも、制御盤の操作を続けるのだった。
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