15 / 77
15
しおりを挟む一通り下着は確認できたのか満足そうにしていた。
「下の硬いのはなにかしら?骨?」
「ワイヤーですよ。金属的な?」
「こんなに柔らかく曲がるものは魔術師団のやつらの協力が必要になりそうね。一般化は難しいけどミズキ様の分だけならなんとかなりそうね」
この世界はまだコルセットが一般的らしいのであたしの知ってるブラジャーは流行らないようだ。ウエストを細くするにはダイエットではなくコルセットで締め上げ、その肉を胸へと寄せ集めるのだそうだ
「ミズキがコルセットなんてつけたらウエストはなくなってしまいますよ」
「それはないと思うなーあたしも細くなりたいもん。補正目的のウエストニッパーだけでもいいし。それに胸もまだ盛れる。」
胸を盛る方法は職場の貧乳がすごく詳しく上手かった。彼女はBがEくらいあるんじゃないかくらいに見えていたけど、教えてくれたのはそれよりは控えめなやり方だったけれど、でも盛れる。
「これ以上強調するのは御披露目のときよりはもっと…観劇のときがいいかと。化粧室は私達男は入れませんから。ある意味戦場ですよ」
「それはそうよ。セクシー路線ならうちでないメゾンのほうがいいわね。それで?あのデザイナー君の新ブランドはいつ着せる用?」
「あそこは陛下からの叙勲の際に着せようかと。新聞各社がこぞって来ますから。新進気鋭のデザイナーの意匠のドレスを見に纏って国民中にミズキの存在を知らしめるんですよ。彼もいい宣伝になるので気合いの入ったものを作ってくれるでしょう」
どんなドレスかもわからないのにもう着ていく場所まで決まっているようだ。そこのなかで一番気に入った所ががウエディングドレスも仕立ててくれると。
「とりあえずうちは御披露目のドレスね。ミズキ様はどういうのがいいとかあります?」
「うーん…」
正直キャバドレスは着たことがあっても本格的なドレスなんて着たこともなかった。友達もまだ結婚してる子なんていないし(デキ婚ならいる)
いや、ある。典型的なドレスをみたことがある。しかもスマホで。しかもスクショしてた。職場のコスプレdayのためだ。普段からコスプレしてるようなものなのに別にコスプレdayがある意味不明な店だ。普段はキャバドレスを着たりランジェリーだったりメイド服だったけど、店長に「本格的なお姫様やってみてよ。接近つかなくていいから」と言われやる気になって調べていたのだ。
「ねぇジョエル、あたしのスマホは?」
「あの画面のやつですか?はい」
やっぱりジョエルの内ポケットにあった。もうなんとかポケットみたいなやつじゃん青いロボットのお腹についてるやつ。
とりあえずまだ充電はまだ大丈夫みたい。カメラロールをスクロールしまくってスクショを探し出す
「これこれ、こーゆーの着てみたい!甘すぎないけどお姫様みたいでキラキラしてるやつ」
ネイビーのボールガウンドレス。ウエスト切り替えでスカート部分は大きく広がる大量のフリルやチュール。全体的にこれでもかとスパンコールやグリッターでキラキラしてるドレス。店長に言ったらレンタルでも高すぎてダメと却下されたドレスだ。
「いいじゃない!すごく素敵!ミズキ様もお似合いになると思いますよ」
「でしょ?ピンクとかだと甘いから似合わないと思って。でもボルドーとか赤だと気合い入りすぎちゃうし」
ルネさんときゃっきゃしてたらジョエルが真顔で「駄目です」と却下してきた
「なんで?かわいくない?。ルネさんも似合うと思うって言ってくれたよ?」
「確かにミズキに似合うと思いますが色が駄目です。その色は絶対駄目です」
「なんで?ネイビー絶対かわいいのに。スパンコールもグリッターもめっちゃ映えるじゃん!」
「だから色が駄目なんです。ネイビー、ボルドー、一番駄目なのはゴールド」
「ふふふっわかったわ。なんでジョエルがいきなり異世界の花嫁を娶ったのか気になっていたけどそういうことね」
「ならわかるでしょう?」
「えぇ。面白くないわよね。ミズキ様は第3王子たちと婚姻しろとでも言われて異世界から呼ばれたのかしら?」
「らしいです。でもちょっと色々あって断ってノアとジョエルに旦那様になってもらったというか。それとドレスの色関係なくないですか?着たい色着ちゃ駄目なの?」
「彼らの髪の色覚えてる?そして今日貴女が着ていた服のスカートの色。明るい黄緑だったでしょう?その色は誰の髪色か考えてみたらわかるんじゃないかしら?」
さっきまで着ていた今日の服はジョエルが用意してくれた。よくみたら隣にライムグリーンの髪色、そして駄目と言われた3色…なんとなくわかった気がする
「その顔はわかったみたいね。好きな女に自分の色を着せたいものなのよこの国の男は。だからジョエルは今日貴女に自分の色が入っているものを着せた。ネイビーのドレスが駄目なのも執事長の息子の髪色だから。」
「でもあたしライムグリーンもパステルみたいなパープルもちょっと…若い女の子ならわかるけど」
「ミズキは若いですよ」
「そういう問題じゃないわ。ミズキ様は御披露目のドレスは少し大人っぽいのがいいってことよね?」
「そうです!」
「だから貴方達の色は御披露目には却下。その代わりにデイドレスでもナイトドレスでも好きなものに色使ってあげるわ。もちろん下着でも」
「まぁ、それなら」
納得してしまうのかジョエル…なんか真面目なジョエルがどんどんいなくなってる気がする。独占欲というかなんというか…なんだっけ?なんとかデレ?
「じゃあ生地選びましょうか。採寸は最後でいいわ。もうデザインもほぼ固まったし。ほら、生地の見本帳」
後ろに控えていたアシスタントさん達が出してきたのは見本帳というには薄いものだった
「写真かなにかで全部みるの?」
「しゃしん?いいえ、私が魔術を使って生地や見本を出すからそれで見てちょうだい。いい、これはミズキ様が決めるの。よっぽどのものでない限りジョエルは口を出さないでちょうだい」
そういえばルネさんがジョエルを呼ぶときに呼び捨てになってる。本当に親しいんだろうな。同級生だからか。
ルネさんがページを開く度にホログラム的なかんじでドレスが浮かび上がる。生地の見本も。すごいリアル。すごい
「これは?」
「うーん、多分似合わない。」
「これ?」
「かわいいー!でもちょっとちがうかも」
「じゃあとっておき。これから流行らそうと思ってるブルーグレー。グレーよりブルーが少し強めだけど見方によれはシルバーにも見えるわ」
「えっかわいい!これがいい!ジョエル、これは?」
「いいんじゃないですか。ミズキの大人っぼいという希望にも合いますし」
「スパンコールやクリスタル大量につけましょう。いいえ、むしろ宝石ね。うちのメゾン一丸となって死ぬ気でやるわ。よし!デザイン画もここで描いちゃいましょう!その間に採寸よ」
あれよあれよという間に採寸をされてルネさんはデザイン画も完成させていた。採寸はジョエルがいちいち「ここは触らないで。私がやります」と言って作業を中断させていた。別にプロがやるくらいセクハラでもなんでもないと思うんだけど
「ボールガウンの広がりがとてつもなく大きいのは結婚式のときね。お披露目のときじゃ慣れてなくて階段とダンスのときに大変だわ。プリンセスラインじゃ広がりが足りないしウエスト切り替えのベルラインくらいにしましょう。よし!じゃあこれからメゾンに戻って取り掛かるわ!期日は?」
「5日後の夜です」
「は?」
「聞こえませんでしたか?5日後の夜に御披露目が予定されていますのでそこに間に合うように」
「5日…どうするのよもうお昼もなにもおやつの時間よ…」
「えぇ。5日後の夜には御披露目の舞踏会ですから昼には用意していただけると助かりますね。あと靴は早めに。ダンスの練習がこれからありますから靴だけでも慣らしてあげないとミズキがかわいそうです」
ジョエルとルネさんはまたギャーギャー言い合ってるけどあたしには聞きたくなかったことが聞こえた。御披露目の舞踏会なるものは5日後、ダンスの練習…ダンスって知ってるやつじゃないのはなんとなくわかる。ダンス???
「金に糸目はつけません。倍は払いましょう。やっていただけますか?」
「できないと言ったら?」
「別の所に頼むだけですよ」
「…やる、やるわ。男に二言はないもの。うちのメゾンあげて素晴らしいドレスをつくってみせるわ!だからウエディングドレスは絶対うちにしなさい。期日にも余裕をもって!わかったわねジョエル!みてなさい、完璧なものを仕立ててみせるわ」
「期待していますよ。」
「とりあえず明後日、仮縫いの試着に来るわ。時間がないから帰るわよ。ほら、貴方達急ぐわよ。暫く寝れないと思いなさい」
扉まで見送りをしようと思ったけど本当にとんでもない勢いで飛び出していった。
5日後?これから作図してパターンひいて裁断、仮縫い、試着、本縫い、試着、微調整からの地獄のキラキラつけ…そして早めに靴の用意もしてアクセサリーまで…強硬スケジュールである
「ミズキ、このまま寝室にいきますか?それともお風呂?」
「もうジョエルの好きにして…」
そうだ。セックスもあったんだ
32
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハーレム異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーレムです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる