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しおりを挟むジョエルと二人で寝室で寝ていたら明け方にはノアが帰ってきた。「間に合わなかった」って項垂れてたけど、そもそもあたしとジョエルも疲れてたから1回ヤってすぐ寝た。寝起きのジョエル初めて見た、かわいい。でもまだ眠いからジョエルがいない方の隣ポンポンしてあげてノアにもねんねしてもらった。このベッド大人3人でも余裕なのすごいって思いながらまた寝た。
朝、ジョエルが目が覚めたのに気付いてあたしも目が覚める。反対側ではノアがまだ寝てる。
「仕事をしてきます。まだ寝てていいですよ」
「うん…いってらっしゃい」
「夕方には戻りますから。ディナーは3人で外にでも行きましょう」
「うん。いってらっしゃい」
キスしてジョエルを送り出したらまた寝る。思ったより疲れてるみたい。ノアは一切起きる気配もない。
「んぅ~っ!よく寝たー」
ジョエルが朝の何時に出たかもわからないけど、よく寝れた。疲れは、うん、微妙だけどさっきよりまし。隣を見ればノアはまだ寝てる。ベッドサイドにあった時計を見れば昼前。シャワー浴びて化粧しよう。
そう思ったのはいいけれど、一人でシャワーなんてしばらく浴びてなかったから大惨事だった。髪濡れないのは魔術だったからびっしょびしょ。とりあえず頭洗ったけどドライヤーに時間がかかるかかる。いつもノアもジョエルもミシェルもドライヤーと魔術併用していたことがここにきて判明した。ドライヤーの風量は大したことないからめちゃくちゃ時間がかかる。マジ魔術とかいつ使えるんだろう?調べてくれるってジョエルに言われたっきり音沙汰ないんだけど。そもそもあたし魔力的なものあんのかな?
「ミズキっ!ここにいたのっ!?」
バスルームの扉をすごい勢いで開けてノアが来た。ここにいたもなにも魔術とかピアスでGPSついてるみたいなもんだしわかるだろうに。まだ髪は濡れているのに躊躇なく抱きついてきた。
「おはよノア」
「起きたらミズキもジョエルもいないからびっくりして…」
「ジョエルは朝からお仕事に行ったよ。いってらっしゃいしたもん」
「明日からジョエルも休みだって。新婚旅行だって言ってたけど、ミズキはまずこの国をよく知らないもんね。あっ髪の毛乾かしてあげる」
ドライヤーとブラシをノアに渡して乾かしてもらう。マジ快適。あたしがそのままやってたら30分くらいかかってたかも。ノアにしてもらえば早く済む。ブローもしてもらって今日もサラサラ。巻くのは面倒だから巻きたいときはミシェルにやってもらう。今日はストレートでいいや。
「高めの位置で結ぶのが好き」
ノアはおっぱいだけじゃなくポニーテールも好きなようだ。
「ねぇ新聞みた?」
衣装部屋で服を選んでいたらノアに聞かれた。
「ううん。まだリビング行ってないもん」
「全部ミズキだったよ」
「うっわー他にニュースないの?」
「それより写真!ミズキがすごく可愛く撮れてるからみてみて」
それよりもやっぱドレス動きにくいからニットのカットソーとか仕立ててもらおう。あと丈短いスカートとかショートパンツも。面倒だからワンピースでいいかも。もういっそ娼婦さん向けの服でいいからほしい。お貴族様ドレスまじ動きにくい。
ノアが出してきた新聞は数紙、高級紙、大衆紙、なぜか経済紙もだ。経済?にっけー的な?
高級紙は式の様子、すごいキレイに撮れてる!式場のHPとかパンフレットに載ってそう。そもそも式場はお城だから宣伝なんていらないんだろうけど。そもそも式挙げられるのお城って?
一番驚いたのは大衆紙だ。
「なにこれっ!?」
一面に載っているのは披露宴、もうお酒もいい具合に入ってノアとジョエル両手に花状態でヘラヘラしながら撮ってもらった写真が一面だった。ノアもジョエルもめちゃくちゃ笑顔。なんだこれ
「まさかソレが載るなんて思わなくて…僕普段ローブだから偽物説まで出てる」
「そんなことより!なにこれ!ノアとジョエルのこと好きになる女めちゃくちゃ増えそうじゃん!やだー困る」
「いや、ミズキもすごく可愛いから結婚したのに求婚絶対止まらないよ」
憤ってみたけど、お互いに褒めあうよくわからないことになったのでとにかく笑った。ジョエルはこれもう見たのかな?普段なら刷る前にチェックするらしいんだけど、昨日はあましとずっと一緒だったからそんな暇はなかったんだろう、なら好きな写真使っちゃえって大衆紙の人たちもこの写真にしたんだろうな…しかしいい写真。あとで貰えるか聞いてみてもらおう。写真立てとか買いに行ってもいいかも聞かなくちゃ
「そうそう、お化粧はして。ジョエルのところでお昼食べようって今言われた」
「え?もっと早く言って欲しいんだけどー」
「軽くでいいよ。軽くでもすごくかわいい。宰相様にお会いするかもしれないのに素っぴんはさすがにね…」
普通にかわいいとか言えるノアのほうがかわいいけどちょっと照れる。
ベースメイクは軽く、アイシャドウはベースともう1色だけ。アイラインは引かずつけまもつけずにマスカラだけ。ハイライトもシェーディングも省いてチークとリップ。あとは眉毛ちゃんと描いて今日はおしまい。ナチュラル!ナチュラルすぎる。かわいいかわいい褒めてくる夫はいるけれど、やっぱ幼く見えるからちゃんとメイクしたかった。
厨房にランチを取りに行ってからジョエルの執務室へ行く。義父や義弟達(年上)に挨拶だけして応接室で3人でごはんだ。
ジョエルは昨日の結婚式の残務だけしてあとはしばらくお休みするらしい。
そもそも新婚旅行ってどこ行くの?国内?国外?飛行機?新幹線?車?馬車?まさか移動全部魔術で飛んでくとかないよね?って聞いたらノアが目をそらした。あ、魔術のつもりだったんだ。外の景色とか見たいって言ったら馬車になった。あたしが疲れたり酔ったらすぐ魔術らしい。ちょっと過保護だよね。荷造りもとくにしないで魔術でなんとかするらしい。それはとてもいい。あたし荷物多くなるタイプだからマジ助かる。
「そういえば大きい鞄だったもんね。小さいのもあったけど」
「あぁ、あの殿下達を殴り飛ばしたバッグですね。あんな愉快なことなかなかありませんから」
あたしが下着を持たれてハンドバッグでぶん殴ったのを愉快扱いしてる夫にちょっとイラっとした。悪気はないんですよってキスしたら済むと思ってるからちょっと拗ねてみた。
「殿下に対してまだ怒ってるんですか?」
「パンツのときだけじゃないから。ダンスの練習のときもめっちゃ言われたし出来れば関わりあいたくない」
「本当に?」
本当に?ってなに疑われてるの? え?意味わかんない。ジョエル本当にいじわるすぎない?
「ごめんっ!ミズキ、怒らないで。ジョエルも悪気があったわけじゃないから!」
「悪気しかないでしょ?もうやだ帰る」
「ミズキ」
ほら、キスすれば機嫌よくなると思ってる。後頭部押さえてガチめのキスされたら、もう怒ってることとかどうでもよくなるからあたしやっぱチョロいのかも。
「ごめん」
ノアには聞こえないくらい小さい声でジョエルに言われた。
「バカ、許す」
どうして結婚したばっかりなのに他の男のことを聞いてくるのかほんと意味わかんない。だけどジョエルが謝ってくれたから許す。
「あーよかった。僕ミズキと二人で国外逃亡するところだったよ。ジョエルほんといじわるなんだからミズキかわいそう」
「国外に行っても絶対に見つけてみせますよ」
とにかく新婚旅行は国内だそうだ。
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