乙女ゲームの余り物たちと結婚させられるために異世界から召喚されました

そいみるくてぃー

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遂に、とうとうきた、この時が。

「戦闘準備万端!」
「なにと戦うの?その格好じゃ戦えなくない?」

ノアの冷静なツッコミはその通りだった。
平日の真っ昼間なのに透け感たっぶりのドレスに攻めた華奢ヒール、バカデカいサングラスにブリム広すぎる帽子とめっちゃフリルの日傘にいい男2人引き連れてやってきたのは例の大衆紙の発行元だ。

「あいつらと戦うの!」

ビルなんてないからオフィスといえども3階建ての邸だ。そこの門の前に転移してきた。むかつくから転移、もちろんアポなしだ。

「ひぃぃっ!あなた方は!」

門番いんのかよ生意気なって思ったけどジョエルが微笑んだら入れてくれた。ラッキー。
中には受付っぽい女の人いるし門番いらなくね?

「きゃーっ!ベルティエ卿よ!!」

女じゃなかった。女装した男だった。あたしのことすっごい睨みながらジョエルにすり寄ってきた。うっわー引く

「うっわ、異世界女じゃん」

人の夫に勝手に抱き付こうとしてあたしに毒吐く。ジョエルが迷惑そうに払ってるのにめげないタイプの男。

「別の方はいらっしゃいますか?妻に失礼な態度をとる人間では話になりません」
「いやぁ~ん、そんなこと言わないでほし~」

ジョエル結構イヤそうな顔してるけど彼?彼女?には通じない。あたしだってノアとジョエルに失礼な態度とるやつとはかかわり合いたくないからジョエルなんてもっとだろうなーとか傘巻きながら思った。

「あなたの上司で結構です、早く呼んでいただけませんか?」
「呼んだら今度デートしてくれますか?」
「ノア、この建物は今すぐ破壊していいそうなのでお願いします」
「ちょっ、まっ!待ってよ!呼ぶから !そんな男だったの?信じらんない」

あたしは猫被ってたあんたが秒で本性表してるほうが信じらんない。もうちょっとがんばって被っとけよって言いたくなったけど、怒りが限界に達してキレてる夫人の設定で来てるから口は開かず偉そうにしてることにした。

「こちらへどーぞ。」

めっちゃ舌打ち聞こえたけど。とりあえず出されたものには口も手もつけないほうがよさそう。あの受付嬢、嬢じゃないや、坊?坊でいいのか?がなんか盛りそうだし。魔術が上手そうな感じでもないからなんか仕掛けてくるなら毒系だろうな。

「ここのトップはいないんですか?」

ジョエルがキレた。出された飲み物には案の定薬盛られてて、対応にでてきた気の弱そうなおっさんに「いますぐ飲んでみてください」と言って泣かれてた。下から徐々に偉い人に出てきてもらうよりさっさと出てこいってことだろうけど。そもそもおっさんも盛るの容認すんなよって話だけれど。

「これ以上待つつもりはないのでこの館は壊しますね。ノア」

まただ。もはや破壊神だよ、ジョエルにそんな権利あんのかよって思ったけど多分あるわ。
地震!?って音がしたあとおじさん2人が慌ててこの部屋に入ってきて土下座した。うっわこれスライディング土下座ってやつじゃん、生でみたの初めて。

「申し訳ありませんでしたっ!」
「なにがです?」

蛇に睨まれたカエル?ってやつ?おじさん達縮こまっちゃってる。

「身に覚えはありませんか?」

これあれ、誘導尋問ったやつだよ、自分で言わせるやつ。客でもなんでもないのにちょーエラそうな座りかたと態度のジョエルに若干引く、あたしも戦いにはきていたけどジョエルのほうがおこだ。多分さっきの受付の人のせい。

「誠意ある対応をしてくれればこのようなことさせなかったんですが、あまりにもそちらの対応がアレなのでこうせざるを得なかったんです」

正当化した、勝手に来て勝手に破壊したくせに。まぁあたしも加害者側にいるからなんにも言えないけど。キメまくってきたのに出る幕ないから場違いだし。

「ほら、ミズキも。言いたいことがあったから来たのでしょう?」

いやいやあたしの言いたいことなんて建物半分ぶっ壊すに値しないわマジで。むしろ申し訳ない。
でもジョエルもノアもなーんにも悪くありませんって顔してるから悪くない系?え?めっちゃヒールじゃんうちら。悪党だよマジ。

「盗撮やめてもらえればいいです…」
「ミズキ!なんでそんな弱気になっちゃったの!?エロい写真撮らないでとかキス盗撮するなとかいっぱい言ってやりたいことあるって言ってたじゃん!」

ここに来ればノアも元平民とは言え子爵家の御令息、ここでの立場はかなり上位だ。それなのに舐めてかかってこられたからあたしもムカついてはいたけど、ノアは別の方向におこだった。

「いやもういいよ、だってこの邸半分崩されたんだよ?やばくない?」
「まぁ半分では足りませんけどね」

ジョエルは自分がセックスアイコンとして雑誌の表紙を飾ったことにまだ怒りが収まらない。いや、それじゃなくてさっきの受付か。それだわ。

「マジでエロい写真撮りたいなら普通に撮ってもらうなら全然いいから」

土下座してたおじさん達の顔が明るくなって上がった。
別にいいんだよエロい写真を普通に撮るくらいなら。職場でも宣材とか出勤とかの写真で撮ってたし、写メ日記的なやつもやってたし。そもそも写メ日記とか古くね?時代に取り残されてるわ。ってかそれはいいんだけど、別にキワドイ格好して写真撮られてそれが世に出回ろうとなんとも思わない。

「では撮影の日程の調整からっ!」
「そんな権利があるとでも?」

あー、一瞬明るくなったこの部屋の雰囲気また淀んだよ。ジョエルのせい。

結局グラビア(たぶんそうだよね?グラビア)の撮影とインタビューで話がついた。もういいよ、エロい下着で撮影でもなんでもいいよ。だって

「倒壊した部分は直すつもりはありません。今までの迷惑料を払っているつもりで直したらどうです?その代わり私達は金銭は要求しませんから」

なにが要求しないだよ、ちょー悪徳じゃん、壊しといて直さないから自腹で直せよなんて。めちゃくちゃ強気にやってきたのに帰るときはあたしはもう戦意喪失してた。











「そもそも壊す必要あった?」

相変わらずのホテル暮らしな中、首筋にキスを繰り返してくるジョエルに聞いた。ノアはなんか仕事で城に行った。

「あぁ、じゃあ慰謝料として金銭を要求したほうがよかったですか?」
「いや、いらないじゃん別に」

ブラ紐を肩から落として肩や鎖骨、デコルテ周辺にキスを降らせてくる。

「だから誠意と言ったでしょう?」
「誠意ってなんだったの?自腹?」
「さぁ?」

またごまかす。まぁ教えてもらってもどうせ難しくてわかんないんだけど。文句を言おうにもそのタイミングでキスで口を塞がれる。わかっててやってくるんだもん

「そろそろ終わりですよ」
「全然旅行してない新婚旅行?」

ほんと、転移と転移、あとは街中を馬車使うくらいの新婚旅行。飛行機で海外行ったり豪華客船乗ったりとかを想像していたからあまりにもコンパクトでびっくりしている。期間は長いけど。
本当なら常夏!って感じの海で水着きてパリピかってくらいアホみたいにはしゃぎたかった。だってまだ21だよ? バカみたいなサングラスかけて水着着てウェイウェイしたかった。

「なに考えてる?」
「なにも。ジョエル好きって」
「嘘つき」

だからって乳首噛むことなくない?しかも好きなことは嘘じゃないし。

「ジョエルの乳首も舐めてあげる」

服を脱がせて胸元に舌を這わせれば嬉しそうに頭を撫でてくれる。あたしとは違ってダイレクトに気持ちいいじゃなくて視覚からくる気持ちよさらしい、マジ意味不明。

「お尻こっち向けて」

舐められるの好きじゃないけど舐めあいっこならまだ耐えられる。顔も声もフェラしてるからそれどころじゃないし。
ジョエルはノアと違ってフェラでイかなくてもいい人だから好き。雰囲気とか流れとか雰囲気のほう大事にしてくれる。大人、大人。

「だめ、ジョエルそのまま」

気分がノッてるのでジョエルにはベッドに横になってもらったまま騎乗位にすることにした。散々舐められて指もいれられてるし余裕。

「っ、あ~っ、」

腰を落として少し落ち着いてから上下に動く。普段ならお尻抱えて下からも突いてくれるのに今日はしてくれない。乳首はたまに摘ままれるけど。

「ノアにはよく、やってあげるんでしょう?」

え?2人ともセックスの内容の話とかすんの?意外すぎるんだけどって思ったけど腰が止まんない。

「あっ、はなし、かけないでぇ」

話しかけるなと言ったのにニヤニヤしながらおっぱい揉んでくるのほんとジョエルらしい。無理無理、動いてたけど気持ちいいしもう力入んない。ジョエルに覆い被さって疲れたって言えばキスしながら動いてくれた。

「んぅ、ふ、っん、」

声はでないから鼻声?鼻息?もうそればっか。腰押さえ付けられて下からガンガン突かれればあっという間に絶頂。あたしがイっちゃえばジョエルもすぐだった。
ジョエルの上に乗ってイったし口周りも気持ちよすぎてバカになってるから唾液も飲み込めない。やばい、ジョエルの口周りあたしの唾液でベタベタ。

「ほら、興奮したでしょう?」
「もー、ちが…わなくはないけど」

ジョエルの口周りを舌で舐めながら答える。たしかにこうふんしなかったわけじゃない、言うのが恥ずかしいだけ。

「そもそも国内からでる予定はなかったんですよ」

新婚旅行の話に戻った!ジョエルちゃんと覚えてた。
なんかやっぱ危険らしいから国内なんだって。あと国内のこともわからないから観光名所に視察って名目がてら連れてってあげたかったらしい。王子様達が一緒なのは王子様がいるほうが話が早いかららしい。

「でも楽しいよ、遠出してるかんじないけどホテル暮らしも楽しい」
「それは…本当によかったです」

海かプールに行きたいのも忘れないでいてほしい。

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