単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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第22話 それぞれの平日 その7

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(今日で4日目……後6日位か?)
(でも、1週間位と、言っていたような気がするが……)

 咲子がお風呂に入っている間、俺は咲子の事を考えている。
 咲子が滞在するのは大体1週間位とは聞いているが、最終的な日数は咲子からは聞いていない……

(何時、あの話をしてくるかと思いヒヤヒヤしているが、今は全然、素振りを見せてこない)
(今朝は全然、起きて来なかったし、もしかして諦めたか?)
(でも、諦めて解決する問題では無いし……。何時かは話さなくてはと思ってはいるが、本人は知っているようだし……)

「参ったな~」

 俺は天井の照明を見つめながら考える。
 エアコンの風と発泡酒のアルコールも丁度、体全体を巡っており、何だが気持ち良い……

『ガラッ!』

 戸が開き、お風呂から上がった咲子が部屋に戻ってくる。

「ふぅ! やっぱりエアコンの風は気持ち良いね!!」
「ん…どうしたの、お父さん? テレビも付けないで?」

「ああ、少し考え事…」

「また考え事!?」
「何をそんなに考える事有るの?」

「えっ?」

「別にそんなに考える事も無いでしょう!」

「……」

 いきなり何かを言い出す咲子。
 俺を小馬鹿にしているのか?

「だって、こんなに可愛い子がわざわざ、お父さんの家に遊びに来て、2人きりなんだから、考える必要も無いでしょう!」

「おっ、お前……何、言ってんだ…」

「あれ、違った?」
「じゃあ、何を悩んでいるの?」

 咲子はワザとか、素っ頓狂に聞いてくる。俺の考え事を知りたいのだろう。

「仕事だよ、仕事!」
「何時に成ったら、元の職場に戻れるかを考えていたんだよ」

 俺はここで嘘を付く。本当の事を言う必要は無い……

「あ~、そう言う事。そりゃそうだよね…」

 咲子も理由が仕事の事で納得したみたいだ。
 これで話を進めていこう。

「単身赴任生活も悪くは無いが、やっぱり、母さん達の生活が恋しくなるよ」

「……」

 ここで、咲子は思わず黙ってしまう。

 咲子の心の中……

(あれ? これ、不味いスイッチ入ったパターン!?)
(映画館の時見たいに、また変な自分語り始めたらどうしよ…)

 私(咲子)は無難な言葉を選んで話す。

「だよね!」
「家族みんなが一番だもんね。お父さんにとっては……」

「あぁ、そうだよ!!」
「家族が一番さ! 単身赴任なんかうんざりだよ!!」

 俺は咲子に対して、少しぶっきらぼうに言ってしまう。

「!」

 咲子の顔が一瞬強張る。
 俺が放つ言葉を間違えたのか、その後お互いが、なぜか急に無言になる。
 俺は間違った発言はしていないつもりだが、しばらくすると咲子が口を開く。

「早く戻れると良いね…」

「あぁ…」

「……」

「……」

 その後、咲子は何も言って来なかった。
 何時もなら励まそうとしてくるはずだが、それも無かった……
 俺も咲子と会話をする気が起きず、適当な理由をつけて、早々寝室の部屋に逃げ込んだ。布団を敷いて寝転がり、さっきの事を思い出す。

(さっきの発言は少し不味かったかな?)
(あの時、咲子の顔を見たらショックを受けた顔をしていたな……でも、あれ以上の方法は無かったし、気まずい雰囲気を作ってしまった…)

 まだ折り返し地点にも達してないこの生活。この状況を作ってしまうと、色々と良くない部分も出てくるだろう。 悔やんでも仕方ないが、発言の失態を犯した自分を恨んだ……
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