単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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第35話 夫婦の会話 その2

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「恐らく……宮子が話したのかもね!」
「咲子も、後数年で20歳に成るし、何かの切っ掛けで、教えた可能性が有りそうだね!」

「宮子か……」

 宮子が咲子に話したなら合点は行く。
 咲子も日本の法律上では未成年だが、体と心は、ほぼ成人で有る……
 お姉ちゃんなりの咲子に対するけじめなのだろうか?

「まあ、知ってしまったのは事実だから仕方無いが…」
「実の親子じゃ無い事を知ったから、思春期で変なスイッチが入ったんかな?」
「咲子が俺を意識している事……母さんの子だからか?」

「いや~、私の子だから、みんながみんな、お父さんを好きには成らないのじゃ無いかな~♪」
「宮子何かそんな素振り見せないし、真央も、お父さんを気にしている気配は無いし~~」

「そうか、そうなのか……」

 何か寂しい気がするが、気のせいか。

 単身赴任が始まる前までは、咲子も真央と同じ位の関係だった。
 おねだりする時や困った時にはやって来て、それ以外の時は近づくなオーラを出す!? 
 普通のお父さんの関係だった。宮子とは父親らしい事を、宮子が望まなかったので出来なかったが、代わりに母さんが殆どしてくれた。

「一過性なら良いんだけど、本当に意識していたら、お父さん襲われるかもね♪」
「夜寝ている時とか、有る晩に強いお酒急に飲まされたりして♪」

 母さんは、最後の方は笑いながら言う。

「おい、おい、勘弁してくれよ」
「娘に寝込み襲われました何て、本当に成人向け漫画の世界だよ!」

「そうなったら、まあ離婚は決定だね!」
「慰謝料はお父さんからたっぷり貰って、真央の養育費も貰わなきゃ♪」
「真央はお父さんの血が入っているけど、親権は渡さないからね♪」
「咲子に対しては、お父さんに隙が有ったの事で不問にして上げるか! 私の子だし!!」

 母さんは出来上がっている所為かベラベラ喋る。余計な事も……それとも、それを望んでいるのか!?
 ワインのボトルは殆ど空に成っており、時間と状況からしても、そろそろお開きだろう。俺はコップに残っていたワインを空ける。

「ねぇ、お父さん」
「お父さんじゃ無いけど、私も何か食べたくなってきた~~。何か無い?」

「冷凍ご飯とお茶づけ海苔が有るから、お茶漬けでも食べる?」

「お茶漬けか~~」
「う~む。お茶漬けも悪くないけど、ワインの締めには弱いな~~」

 母さんはダメ出しをする。何か前にもこんなやり取りが有った気がする。

「それ以外だと、袋のインスタントラーメンしか無いけど、どう?」

「あ~、それ良いね!」
「それ食べよう!!」

「でも、今から1人前食べきれる?」

「もちろん、お父さんと半分こだよ♪」

「ああ、そう言う事か……味は、味噌と豚骨が有るけど」

「ん~~、味噌の気分かも♪」

 話の流れからして、締めのラーメンはどうやら俺が作るようだ。まあ、あれだけお酒で出来上がった母さんに作らすのは危ないし、勝手が判る俺が作る方が良いに決まっている。
 俺は台所に向かい、味噌汁を作るに使っている鍋を取り出して、袋ラーメンを作る用意をしていると、寝室にしている部屋の戸が急に開き、俺を見た咲子が声を上げる。

「あっ、ずるい! 何か食べようとしている!!」

「咲子!? 寝たんじゃ無かったのか!?」

「寝たよ。でも、物音で目が覚めた!」
「でっ、何食べようとしているの?」

「……インスタントラーメンだよ。小腹が空いてね」

「なら、私も食べたい!!」

「えっ、でも、夜中だぞ。体に良くないぞ」

「それは、お父さんだって一緒でしょ!」

「うっ…」

「あら、咲子起きちゃったの?」

 母さんが、俺と咲子のやり取りを心配して、台所にやってくる。

「ねぇ、お母さん!」
「私もラーメン食べたいと言ったら、お父さんはダメと言うんだよ!!」
「ずるいよね!」

「俺は別にダメと言ってないぞ……」
 
「お父さん、良いじゃない~~。咲子が食べたいと言っているんだから♪」

「さすがお母さん! 話が分かる~~」

「まあ、母さんが良いというなら……。そうすると、量を増やさないとな」

 作る量が変わったので、改めて水の量を増やして準備をしていると……

「むにゃ、みんな何しているの?」

 ☆

 先ほどの騒動? で真央も目覚めてしまい、深夜に家族4人でインスタントラーメンをすする。
 2袋分のラーメンを作って、それを4人で分けたから1袋の半分ずつだ。
 寝起きの咲子と真央が食べきれるか心配したが、咲子はあっさりと食べて、真央もすんなり食べてしまった。

(咲子と真央、夜の団らんでもお菓子バクバク食べていたのに……)
(母さんは本当に、大食いの血を持っているか!?)

 さすがに時間が時間なので、洗い物とかの片付けは後に行う事にして、テーブルだけ片付けて寝る事にする。
 流石に今日は『一緒に寝よ!』と咲子は言っては来ずに俺と母さん、咲子と真央と別れて寝る。

「やっぱり、大人2人だと狭いね!」

「たまには、こんな日も良いじゃないか!」

「あはは、新婚さんの気分だね♪」
「じゃあ、おやすみお父さん」

「母さんもおやすみ」

 母さんと真央を含めた長い初日が無事終わった……
 隣に咲子達が居なければ、お楽しみの時間が始まったのかも知れないが、当然無理なので素直に寝る。
 明日(今日)は、どの様に過ごそうかを考えながら俺も眠りに就いた。
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