単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

文字の大きさ
73 / 167

第72話 喫茶店での昼食 その2

しおりを挟む
 真央は俺の本当の子どもで有る。
 宮子と咲子は義理の娘に当たるが真央は実の娘で有る。

 本来なら実の娘を溺愛できあいする筈だが、俺はそこまでの状態には成らなかった……
 理由は分からないと言いたい所だが、宮子や咲子の関係で真央は後回しにしてしまったのだろう。

 宮子は俺に全然心を開けないし、あの時の咲子は、物珍しいのか直ぐに俺の側に来る。あの時から咲子は俺に興味を感じていたのだろうか?
 俺は子ども達を平等に愛していたつもりだが、果たしてどうだろうか?

 真央の性格は、俺の引っ込み思案の性格を受け継いだらしく、最近まで本当に自己主張にとぼしく、友達の話も余り出てこずに、その代わりに咲子が中心に遊んでいたようだ。
 宮子や咲子の性格とはほぼ真逆で有った。宮子・咲子共に自己主張が強いからだ。そのため、俺の中では真央は手の掛からない子と成ってしまった……

 真央が屋外のクラブ活動をしているのも俺の中では謎で有る。
 咲子ほど運動が得意では無いはずだし、自分の能力を高めるために加入した訳でも無い。其処のクラブは仲良し小好しのクラブだからで有る。
 真央の親友作りのために、母さんが加入を進めたと言っていた気がするが、真央の口ぶりでは、楽しく活動している見たいだし、まぁ良いか……

 俺は真央の事を思い出して見るが……。咲子が真央を、気に掛けすぎて居たんだろうと判断する。

「……咲子が、お姉ちゃんをしすぎたのだよ」

「えっ、どういう事!?」

「少し昔を思い出したのだが、つい最近まで、真央には友達が殆どいなかったはずだ」
「しかし、真央がクラブ活動を始めてからは親友も出来たらしいし、スマートフォンも持つように成った!」
「今の真央は咲子と遊ぶより、親友達と遊ぶ方がきっと楽しいのだよ!」

 すると、咲子は納得した表情に成る。

「あ~~、そうかもね…」
「私と遊んでいても、真央の友達の菜子ちゃんの話が良く出て来るし、その子の誕生会に真央が呼ばれたり、ネコの話が出て来たのも、菜子ちゃん絡みだからね!」

「まぁ、そう言う事だよ!」
「真央に仲が良い親友が出来たのは良い事ではないか!!」

「それとも咲子は、真央が相手にしてくれないから寂しいのか?」

「そんな事無いよ!」
「私だって、真央を相手する時間が減れば、その分好きな事が出来るんだし!!」

 咲子は虚勢きょせいを張る様な感じで喋る。

「真央も、もう6年生だ。何時までも姉妹仲良くとは行かないだろう」
「咲子は少しお姉ちゃんをしすぎたのだよ。これからは少し息を抜いて接してみたら?」

「う~ん」
「まぁ、そうしてみる。有る程度の距離は有った方が良いもんね!」
「お姉ちゃんみたいに!!」

「いや、宮子は距離を取り過ぎている…。それでも、俺の家に来てくれた。これで宮子との距離が縮まれば良いのだが……」

 俺がそう言ってると、喫茶店の奥さんが料理を運んできた。

「まぁ、そんな感じだ咲子!」
「話は一旦終了して、ご飯を食べようか?」

「私も、真央には余り、ちょっかい掛けないように心掛けるよ!」
「うん。食べよう! 美味しそう!!」

 咲子の相談は終了して、喫茶店のランチを2人で『いただきます』をしてから食べ始める。
 ポークカツレツと言うだけ有って、カツレツの上にはデミグラスソースがかかっており、喫茶店のランチ感が凄く出ていた。
 カツレツの乗っているお皿の縁には、トマトケチャップで和えたパスタ、千切りキャベツ、トマトが添えられていた。
 味噌汁、ご飯、漬物の小皿も付いておりボリューム感は抜群で有った。

「お父さん!」
「揚げたてで美味しいね!!」

 デミグラスソースが付いたカツレツを頬張りながら咲子は言う。

「うん!」
「豚カツの親戚だと思っていたが、デミグラスソースがかかると一気にポークカツレツだな!!」

 レストランの味にはかなわないが、喫茶店の味のランチを楽しむ。カツレツが揚げたてなのは言うまでも無いが、やはり待っているだけで食事が出て来るのは有り難い。

「今度、家でも作ってみようかな♪」
「豚カツにデミグラスソースをかければ良いもんね!」

「表現的にはそうかも知れないけど、お店の人に聞かれたら顔をしかめるぞ……。メニューではポークカツレツなんだから」
「それに家で作るなら、豚肉を叩かないとこの様には成らないぞ」

「その辺は大丈夫だよ!」
「作る時はちゃんと調べるし!」
「今度お父さんが、家に帰った時に作ってあげるよ!」

 咲子は食べながらにっこりと笑う。

「まぁ、その辺は母さんと相談して!」
「揚げ物だから、すんなりと了解されるはずだけど」

「私が手伝うと言えば、絶対にOKが出るよ!」
「お母さんも豚カツは大好きだし!」

「まぁ、楽しみにしているよ…」

 カツレツは問題無いが、デミグラスソースをどうやって準備するのだろうが気に成るが、調べると言っているから期待してみよう!
 そんな感じで喫茶店でのランチを楽しんだ!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界転移したら騎士団長と相思相愛になりました〜私の恋を父と兄が邪魔してくる〜

伽羅
恋愛
愛莉鈴(アリス)は幼馴染の健斗に片想いをしている。 ある朝、通学中の事故で道が塞がれた。 健斗はサボる口実が出来たと言って愛莉鈴を先に行かせる。 事故車で塞がれた道を電柱と塀の隙間から抜けようとすると妙な違和感が…。 気付いたら、まったく別の世界に佇んでいた。 そんな愛莉鈴を救ってくれた騎士団長を徐々に好きになっていくが、彼には想い人がいた。 やがて愛莉鈴には重大な秘密が判明して…。

理想の男性(ヒト)は、お祖父さま

たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。 そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室? 王太子はまったく好みじゃない。 彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。 彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。 そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった! 彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。 そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。 恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。 この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?  ◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。 本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。 R-Kingdom_1 他サイトでも掲載しています。

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました

腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。 しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。

公爵様のバッドエンドを回避したいだけだったのに、なぜか溺愛されています

六花心碧
恋愛
お気に入り小説の世界で名前すら出てこないモブキャラに転生してしまった! 『推しのバッドエンドを阻止したい』 そう思っただけなのに、悪女からは脅されるし、小説の展開はどんどん変わっていっちゃうし……。 推しキャラである公爵様の反逆を防いで、見事バッドエンドを回避できるのか……?! ゆるくて、甘くて、ふわっとした溺愛ストーリーです➴⡱ ◇2025.3 日間・週間1位いただきました!HOTランキングは最高3位いただきました!  皆様のおかげです、本当にありがとうございました(ˊᗜˋ*) (外部URLで登録していたものを改めて登録しました! ◇他サイト様でも公開中です)

出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜

泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。 ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。 モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた ひよりの上司だった。 彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。 彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

蝋梅
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

処理中です...