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番外編
第5話 家族全員揃っての晩ご飯
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『いただきます!』
家族全員で食事の前に挨拶をして晩ご飯が始める。
ポークカツレツは銘々の皿に取り分けられているが、メンチカツは大皿に盛られており、食べたい人が食べる方式に成っている。かなりの数を揚げたらしく、1人が2個食べた場合でも余る位の量で有った……
俺の向かい母さんが座っており、母さんの左横には宮子が座って居る。
俺はビールを飲んでいるが、母さんと宮子はジュースを飲んでいる。
「……宮子は、飲まないのか?」
「この晩ご飯だとビールにピッタリだぞ!」
「……たしかね」
宮子はそう言うと……
「お母さん。私達もビール飲もうか?」
「おや、珍しいね。宮子がそんな事言うなんて!」
「私(母さん)も、この面子でジュースでは物足りないから、飲みましょうか♪」
母さんはそう言って席を立って、缶ビールを取りに行った。
冷蔵庫から缶ビールを取り出して戻ってくる。
「はい! 宮子!!」
母さんは宮子に缶ビールを手渡す。
母さんと宮子は、缶のプルタブを開けてそのまま直飲みをする……
「うん♪」
「最初から、ビールにしておけば良かったわ!」
ビールを飲んで一息ついた母さんは、ポークカツレツを頬張っている。
宮子も母さんと同じようにポークカツレツを食べていた。
(やっと、家族らしくなってきたな…)
(今までは家族で有って、家族で有らずだったからな…)
俺はそう思いながらビールを飲む。
ポークカツレツのお味に関しては、カツレツは何も問題が無いが、デミグラスソースがやはりと言うか、喫茶店の味には及ばなかった……
しかし、それにケチを付ける人は誰も居なかった。喫茶店の味を知っている咲子なんか『美味しい、美味しい』と言って、味に関しての疑問何か全く感じてなかった。
(店の味では無いが、普通に美味しいから、まぁ良いか…)
(今はこの時間を楽しもう!)
俺はそう考える事にした。
☆
晩ご飯も終了して、みんなで後片付けと成るが、後片付けは母さん達がするらしいので、俺は先にお風呂に行く事に成った。
俺も手伝うべき何だが母さんが『この後、みんながお風呂に入るから、混み合わないように先に入って♪』と言われてしまったから、甘えさせて貰う事にした。
俺がお風呂から上がった後は珍しく、母さん・咲子・真央の3人でお風呂に入りに行った。
そのため、リビングには宮子と2人きりに成ってしまう。
宮子は母さんが飲んでいる同じ銘柄の日本酒をリビング飲んでいた。
「珍しいね。日本酒を飲んでいるとは…」
「……部屋で飲むと、お母さんが怒るからね」
宮子は先ほどの晩ご飯で余った、メンチカツを酒の当てにして飲んでいた。
「…あなたも飲む?」
「いや、俺はどちらかと言うと、日本酒より焼酎派だから…」
「そう…」
宮子と距離を縮める絶好の機会だが、俺はどう宮子に接すれば良いのか解らなかった……
前回…。宮子と話し合いをした時は俺が怒鳴りつけてしまって、実の父の好きな銘柄の日本酒を宮子飲ましたら、宮子が勝手に心を開きだして……今は有る程度の関係が改善している。
気軽に話し掛ければ、良いのだろうか?
「俺も少し飲むか……」
3人でお風呂に入っているから、お風呂から上がってくるのは、かなりの時間が掛るだろう?
もしかしたら、これも母さんの考えた何かの作戦か!?
俺も焼酎の水割りと、メンチカツを準備して、宮子と2回目の酒の交わし合いをしてみる。
「そうだ、宮子!」
「明日から旅行だろ。どこに連れてってくれるの?」
「それは、その後発表するよ…」
「そっ、そうか……」
「今日の晩ご飯……。普段のメニューでは無かったけど、あなたの入れ知恵?」
宮子は俺にそう聞いてくる。
「入れ知恵では無いが……。咲子と喫茶店でデミグラスソースのかかったポークカツレツを食べたからそれで、咲子が再現してみると言っていた…」
「あなたが、食べたいと言ったのでは無いのだね!」
何故か、ここで目が険しくなる宮子。
「ちっ、違うよ! 俺は何も言って無い」
「咲子が自分の食べた味を、みんなに食べさせたかったのでは無いかな?」
「そぅ…。なら、良いわ」
宮子は日本酒を『キュッ』と飲む。
中々様に成っている姿だった。
「なぁ、宮子……。そのしゃべり方……何とか成らないか?」
「母さん達に話す時は陽気な声で、何で俺の時だけ冷めた口調なんだ?」
「俺を父親と認めなくても良いが…、人間関係だけはもう少し改善してくれたら嬉しいが…」
「……」
俺がそう言うと、宮子は何かを考える振りをする。
「私が…咲子や真央見たいに、“はしゃいで”欲しいの?」
「いや……そう言う訳じゃないが…」
「…私としても、あなたとの関係は改善したいわ…」
「だけど……あなたと過ごした時間が、私の中では殆ど無いの!」
「これでも、頑張っている方なんだよ……」
宮子はそう言うと、微笑みながら俺を見てくる。
母さんの笑顔と咲子の笑顔とはまた違う笑顔……。宮子は前夫の血が多いのかも知れない?」
「私としても、明日からの旅行は楽しみだわ!」
「明日の旅行であなたがどれだけ、お父さんを出来るかで私の心が変わるかもね!」
宮子は不敵な笑みを見せて日本酒を飲む。
宮子の考えている事が良く分からない!?
「頑張って、お父さんをするよ…」
「……期待してるわ」
その後俺は宮子に色々話し掛けたが、話が弾む事無く、母さん達がお風呂から上がってくる。
母さん達の姿を見たと同時に、宮子は一方的に話を打ち切ってしまった。
仲良く話をしている姿を見られたく無いのだろうか?
宮子との話し合いも、微妙な結果で今回も終わってしまった……
家族全員で食事の前に挨拶をして晩ご飯が始める。
ポークカツレツは銘々の皿に取り分けられているが、メンチカツは大皿に盛られており、食べたい人が食べる方式に成っている。かなりの数を揚げたらしく、1人が2個食べた場合でも余る位の量で有った……
俺の向かい母さんが座っており、母さんの左横には宮子が座って居る。
俺はビールを飲んでいるが、母さんと宮子はジュースを飲んでいる。
「……宮子は、飲まないのか?」
「この晩ご飯だとビールにピッタリだぞ!」
「……たしかね」
宮子はそう言うと……
「お母さん。私達もビール飲もうか?」
「おや、珍しいね。宮子がそんな事言うなんて!」
「私(母さん)も、この面子でジュースでは物足りないから、飲みましょうか♪」
母さんはそう言って席を立って、缶ビールを取りに行った。
冷蔵庫から缶ビールを取り出して戻ってくる。
「はい! 宮子!!」
母さんは宮子に缶ビールを手渡す。
母さんと宮子は、缶のプルタブを開けてそのまま直飲みをする……
「うん♪」
「最初から、ビールにしておけば良かったわ!」
ビールを飲んで一息ついた母さんは、ポークカツレツを頬張っている。
宮子も母さんと同じようにポークカツレツを食べていた。
(やっと、家族らしくなってきたな…)
(今までは家族で有って、家族で有らずだったからな…)
俺はそう思いながらビールを飲む。
ポークカツレツのお味に関しては、カツレツは何も問題が無いが、デミグラスソースがやはりと言うか、喫茶店の味には及ばなかった……
しかし、それにケチを付ける人は誰も居なかった。喫茶店の味を知っている咲子なんか『美味しい、美味しい』と言って、味に関しての疑問何か全く感じてなかった。
(店の味では無いが、普通に美味しいから、まぁ良いか…)
(今はこの時間を楽しもう!)
俺はそう考える事にした。
☆
晩ご飯も終了して、みんなで後片付けと成るが、後片付けは母さん達がするらしいので、俺は先にお風呂に行く事に成った。
俺も手伝うべき何だが母さんが『この後、みんながお風呂に入るから、混み合わないように先に入って♪』と言われてしまったから、甘えさせて貰う事にした。
俺がお風呂から上がった後は珍しく、母さん・咲子・真央の3人でお風呂に入りに行った。
そのため、リビングには宮子と2人きりに成ってしまう。
宮子は母さんが飲んでいる同じ銘柄の日本酒をリビング飲んでいた。
「珍しいね。日本酒を飲んでいるとは…」
「……部屋で飲むと、お母さんが怒るからね」
宮子は先ほどの晩ご飯で余った、メンチカツを酒の当てにして飲んでいた。
「…あなたも飲む?」
「いや、俺はどちらかと言うと、日本酒より焼酎派だから…」
「そう…」
宮子と距離を縮める絶好の機会だが、俺はどう宮子に接すれば良いのか解らなかった……
前回…。宮子と話し合いをした時は俺が怒鳴りつけてしまって、実の父の好きな銘柄の日本酒を宮子飲ましたら、宮子が勝手に心を開きだして……今は有る程度の関係が改善している。
気軽に話し掛ければ、良いのだろうか?
「俺も少し飲むか……」
3人でお風呂に入っているから、お風呂から上がってくるのは、かなりの時間が掛るだろう?
もしかしたら、これも母さんの考えた何かの作戦か!?
俺も焼酎の水割りと、メンチカツを準備して、宮子と2回目の酒の交わし合いをしてみる。
「そうだ、宮子!」
「明日から旅行だろ。どこに連れてってくれるの?」
「それは、その後発表するよ…」
「そっ、そうか……」
「今日の晩ご飯……。普段のメニューでは無かったけど、あなたの入れ知恵?」
宮子は俺にそう聞いてくる。
「入れ知恵では無いが……。咲子と喫茶店でデミグラスソースのかかったポークカツレツを食べたからそれで、咲子が再現してみると言っていた…」
「あなたが、食べたいと言ったのでは無いのだね!」
何故か、ここで目が険しくなる宮子。
「ちっ、違うよ! 俺は何も言って無い」
「咲子が自分の食べた味を、みんなに食べさせたかったのでは無いかな?」
「そぅ…。なら、良いわ」
宮子は日本酒を『キュッ』と飲む。
中々様に成っている姿だった。
「なぁ、宮子……。そのしゃべり方……何とか成らないか?」
「母さん達に話す時は陽気な声で、何で俺の時だけ冷めた口調なんだ?」
「俺を父親と認めなくても良いが…、人間関係だけはもう少し改善してくれたら嬉しいが…」
「……」
俺がそう言うと、宮子は何かを考える振りをする。
「私が…咲子や真央見たいに、“はしゃいで”欲しいの?」
「いや……そう言う訳じゃないが…」
「…私としても、あなたとの関係は改善したいわ…」
「だけど……あなたと過ごした時間が、私の中では殆ど無いの!」
「これでも、頑張っている方なんだよ……」
宮子はそう言うと、微笑みながら俺を見てくる。
母さんの笑顔と咲子の笑顔とはまた違う笑顔……。宮子は前夫の血が多いのかも知れない?」
「私としても、明日からの旅行は楽しみだわ!」
「明日の旅行であなたがどれだけ、お父さんを出来るかで私の心が変わるかもね!」
宮子は不敵な笑みを見せて日本酒を飲む。
宮子の考えている事が良く分からない!?
「頑張って、お父さんをするよ…」
「……期待してるわ」
その後俺は宮子に色々話し掛けたが、話が弾む事無く、母さん達がお風呂から上がってくる。
母さん達の姿を見たと同時に、宮子は一方的に話を打ち切ってしまった。
仲良く話をしている姿を見られたく無いのだろうか?
宮子との話し合いも、微妙な結果で今回も終わってしまった……
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