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番外編
第19話 朝風呂を独り占め?
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朝の5時半……
俺はその時間に再び目を覚ます。此処の宿泊施設では朝の5時から温泉に入れる様だ。
この地域の日の出時刻は間もなくの様だ。位置の関係でご来光は拝めないが、この時間帯なら温泉を独り占め出来るはずだ。
俺はみんなを起こさない様に、ゆっくり起き上がる同時に隣の布団も“もぞもぞ”と動き出す!
「お父さん、おはよう~」
咲子も一緒に起きると同時に、小声で挨拶をする。
「あぁ、おはよう」
もちろん、俺も小声で挨拶をする。
「お父さん! 温泉に行くんでしょ!!」
「私も行く!!」
(朝風呂は入ると、昨夜言っていたな…)
他のみんなを起こさない様に、俺と咲子は静かに部屋から出る。
宮子位は起きるかと思っていたが、起きては来なかった……
この時間帯の館内は静まりかえっており、俺達が歩く音以外は聞こえて来ない。
「まだ、みんな寝てるんだね!」
朝から咲子は、陽気な声で話し掛けてくる。
「まだ、朝の5時半を過ぎた時間だからな…」
「これからも、こうやってドンドン遊びに行けると良いね!」
「そうだな……俺が昇進して、現場管理の役職に就ければ、事務仕事が中心に成るからな!」
「そうなの?」
「じゃあ、早くそうしてよ!!」
「土曜日も毎週お休みに成れば、近場でも出掛けられるし!」
咲子は嬉しそうに言ってくれる。
普通の年頃の子なら、父親と共に行動するのを一番嫌がる年だが!?
「あはは、そうだな!」
「仕事、頑張らないとな!!」
咲子と横並びに歩いて大浴場(温泉)に向かう。
大浴場に着いて、咲子はきちんと女性湯の方に入って行った。
(良かった…)
(一緒に来たら、対応に困る所だったよ…)
当然、ここは混浴では無い!
偶に混浴で入れる温泉も有るが、水着着用は必須で有る。
脱衣所にも人気は無く、俺以外居なかった。きっと女性湯の方も、似た様な者だろう?
体を軽く流してから早速、早朝の露天風呂を楽しむ!!
「う~ん!」
「今日も天気が良くて、気持ちいい~~」
「何年ぶりの、早朝露天風呂だろう!!」
俺は露天風呂に浸かりながら、1人喋りをする。
ホテルでも大浴場は有るが、体を洗うのが目的で有って、お風呂を楽しむ場所とは言いにくい……
それに対し、露天風呂は景色も楽しめるし、木々の香りも楽しめるので、リラックスも出来るし良い事づくしで有る。
「俺が大金持ちだったら毎日、自然景観の見られる露天風呂に入れるのにな~~」
誰も居ないのを幸いに1人喋りをしていると、向かいの衝立から話し掛けられる。
「お客さん! 願望よりも現実を見て下さいね!!」
俺は注意を受けたかと一瞬思うが、声の主は直ぐに咲子と判る。
「ちゃんと見てますよ! 家族が一番大事です!!」
「咲子も、露天風呂に来たのか?」
「そうだよ! お父さん!!」
「気持ち良いね!!」
男女の露天風呂の境界は衝立だけだから、普通の声で会話が出来る。
「咲子の方も1人か?」
「そうだよ!」
「お父さんの方も?」
「うん。俺だけ!」
「私達、露天風呂を1人占めしているんだね!」
陽気な声で言う咲子。
「そうだな、咲子!」
「でも……時間的に、そろそろ人が来るはずだ…」
俺と咲子は、男女別の露天風呂に浸かりながら、親子の会話をしている。
「これが、混浴だったら、お父さんを悩殺出来たのにね!」
咲子は突然言い出す!
やっぱり、まだ完全には諦めてなかったのか?
しかし、俺だって人の親だ。“さらり”とかわしてやる!
「あはは!」
「咲子の体では、俺は動じないぞ!」
「おっ、言ったね。お父さん!」
「俺は母さんが一番好きだからな!」
「はい。はい。のろけ話は良いですよ~~」
人の目が有る場所では流石の咲子も、何も出来るはずが無い。
それに咲子が、俺を本当に悩殺する気が有るなら、俺の元に来ていた時にしている筈だ!?
しばらく、親子で会話をしていたが、他の人が入って来たので、露天風呂での親子会話はここまでにする。
「咲子! 俺は内湯に行くから!」
「は~い!」
咲子に声を掛けてから露天風呂を出て、内湯を少し楽しんでから温泉から出る。
咲子が女性湯から出て来るの待つため、大浴場の入口で待っていると母さん達がやって来た。
「お父さん、おはよう~♪」
「あぁ、母さん、宮子、真央。おはよう!」
「おはよう…」
「お父さん! おはよう!!」
「お父さんと咲子は早いね!」
「私(母さん)が起きた時にはもう居なかったから、びっくりだったよ!」
「俺が目を覚ました時に、咲子も目を覚ましてな……」
「一足先に、朝風呂を楽しんだ!」
「じゃあ、私達も朝風呂を楽しんでくるから!」
「はい! これ上げる!!」
部屋の鍵を俺に渡す母さん。
「じゃあね~~♪」
母さんも陽気な声で言って、真央は手を振りながら、宮子は軽く会釈をして、女性湯の方に入って行った。
(母さんも、いつも通りの元気さだ!!)
(しかし……また、咲子と2人の時間か)
(2人きりに成っても、朝から馬鹿な事は幾ら何でもしないだろう?)
母さん達が入っていくと、直ぐに咲子が出て来る。
「お母さん達とすれ違ったよ!」
「母さんも今から、朝風呂だそうだ」
「咲子。先に部屋に戻ろうか?」
「そうだね!」
「ここ居ても、暇だしね!!」
俺と咲子は朝風呂を楽しんで、部屋に戻った……
俺はその時間に再び目を覚ます。此処の宿泊施設では朝の5時から温泉に入れる様だ。
この地域の日の出時刻は間もなくの様だ。位置の関係でご来光は拝めないが、この時間帯なら温泉を独り占め出来るはずだ。
俺はみんなを起こさない様に、ゆっくり起き上がる同時に隣の布団も“もぞもぞ”と動き出す!
「お父さん、おはよう~」
咲子も一緒に起きると同時に、小声で挨拶をする。
「あぁ、おはよう」
もちろん、俺も小声で挨拶をする。
「お父さん! 温泉に行くんでしょ!!」
「私も行く!!」
(朝風呂は入ると、昨夜言っていたな…)
他のみんなを起こさない様に、俺と咲子は静かに部屋から出る。
宮子位は起きるかと思っていたが、起きては来なかった……
この時間帯の館内は静まりかえっており、俺達が歩く音以外は聞こえて来ない。
「まだ、みんな寝てるんだね!」
朝から咲子は、陽気な声で話し掛けてくる。
「まだ、朝の5時半を過ぎた時間だからな…」
「これからも、こうやってドンドン遊びに行けると良いね!」
「そうだな……俺が昇進して、現場管理の役職に就ければ、事務仕事が中心に成るからな!」
「そうなの?」
「じゃあ、早くそうしてよ!!」
「土曜日も毎週お休みに成れば、近場でも出掛けられるし!」
咲子は嬉しそうに言ってくれる。
普通の年頃の子なら、父親と共に行動するのを一番嫌がる年だが!?
「あはは、そうだな!」
「仕事、頑張らないとな!!」
咲子と横並びに歩いて大浴場(温泉)に向かう。
大浴場に着いて、咲子はきちんと女性湯の方に入って行った。
(良かった…)
(一緒に来たら、対応に困る所だったよ…)
当然、ここは混浴では無い!
偶に混浴で入れる温泉も有るが、水着着用は必須で有る。
脱衣所にも人気は無く、俺以外居なかった。きっと女性湯の方も、似た様な者だろう?
体を軽く流してから早速、早朝の露天風呂を楽しむ!!
「う~ん!」
「今日も天気が良くて、気持ちいい~~」
「何年ぶりの、早朝露天風呂だろう!!」
俺は露天風呂に浸かりながら、1人喋りをする。
ホテルでも大浴場は有るが、体を洗うのが目的で有って、お風呂を楽しむ場所とは言いにくい……
それに対し、露天風呂は景色も楽しめるし、木々の香りも楽しめるので、リラックスも出来るし良い事づくしで有る。
「俺が大金持ちだったら毎日、自然景観の見られる露天風呂に入れるのにな~~」
誰も居ないのを幸いに1人喋りをしていると、向かいの衝立から話し掛けられる。
「お客さん! 願望よりも現実を見て下さいね!!」
俺は注意を受けたかと一瞬思うが、声の主は直ぐに咲子と判る。
「ちゃんと見てますよ! 家族が一番大事です!!」
「咲子も、露天風呂に来たのか?」
「そうだよ! お父さん!!」
「気持ち良いね!!」
男女の露天風呂の境界は衝立だけだから、普通の声で会話が出来る。
「咲子の方も1人か?」
「そうだよ!」
「お父さんの方も?」
「うん。俺だけ!」
「私達、露天風呂を1人占めしているんだね!」
陽気な声で言う咲子。
「そうだな、咲子!」
「でも……時間的に、そろそろ人が来るはずだ…」
俺と咲子は、男女別の露天風呂に浸かりながら、親子の会話をしている。
「これが、混浴だったら、お父さんを悩殺出来たのにね!」
咲子は突然言い出す!
やっぱり、まだ完全には諦めてなかったのか?
しかし、俺だって人の親だ。“さらり”とかわしてやる!
「あはは!」
「咲子の体では、俺は動じないぞ!」
「おっ、言ったね。お父さん!」
「俺は母さんが一番好きだからな!」
「はい。はい。のろけ話は良いですよ~~」
人の目が有る場所では流石の咲子も、何も出来るはずが無い。
それに咲子が、俺を本当に悩殺する気が有るなら、俺の元に来ていた時にしている筈だ!?
しばらく、親子で会話をしていたが、他の人が入って来たので、露天風呂での親子会話はここまでにする。
「咲子! 俺は内湯に行くから!」
「は~い!」
咲子に声を掛けてから露天風呂を出て、内湯を少し楽しんでから温泉から出る。
咲子が女性湯から出て来るの待つため、大浴場の入口で待っていると母さん達がやって来た。
「お父さん、おはよう~♪」
「あぁ、母さん、宮子、真央。おはよう!」
「おはよう…」
「お父さん! おはよう!!」
「お父さんと咲子は早いね!」
「私(母さん)が起きた時にはもう居なかったから、びっくりだったよ!」
「俺が目を覚ました時に、咲子も目を覚ましてな……」
「一足先に、朝風呂を楽しんだ!」
「じゃあ、私達も朝風呂を楽しんでくるから!」
「はい! これ上げる!!」
部屋の鍵を俺に渡す母さん。
「じゃあね~~♪」
母さんも陽気な声で言って、真央は手を振りながら、宮子は軽く会釈をして、女性湯の方に入って行った。
(母さんも、いつも通りの元気さだ!!)
(しかし……また、咲子と2人の時間か)
(2人きりに成っても、朝から馬鹿な事は幾ら何でもしないだろう?)
母さん達が入っていくと、直ぐに咲子が出て来る。
「お母さん達とすれ違ったよ!」
「母さんも今から、朝風呂だそうだ」
「咲子。先に部屋に戻ろうか?」
「そうだね!」
「ここ居ても、暇だしね!!」
俺と咲子は朝風呂を楽しんで、部屋に戻った……
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