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番外編
第31話 吊り橋を歩く その2
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「宮子と2人きりで歩くのは、多分初めてだな…」
「そうだね…」
「……宮子は何故、俺の事を父親として認め始めたのだ?」
「ずっと認めてはいたよ…。それを言うタイミングが無かっただけ…」
「…うん。宮子の気持ちも分かるが……」
「でも……今更、お父さんとは呼びにくいから、しばらくしたら“あなた”に戻ると思う…。恥ずかしいから…」
宮子は恥ずかしそうに言う。
「宮子の気持ちは、十分に分かるよ!」
「喧嘩別れをした人と久しぶりに再開しても、言葉を掛けようが無いからな」
「そんな感じ……」
俺は宮子の表情を見ながら話しているが、咲子や真央みたいに顔に出る子では無い。
今でも殆ど、澄まし顔で宮子は話している。これが宮子の性格なのか、まだ俺を警戒しているのかは分からない……
「……一応、ここで父親らしい事はするが、宮子は将来の事はもう決めて有るのか?」
宮子もしばらく時が経てば……社会人デビューの時期が来るが、社会人デビューをするなら、もう就職希望先は絞り込んでいても、おかしくない時期で有る。
大学院や専門学校の方向に進むなら、それそれで俺は口出しをしないが、宮子の今の状況を親としては知りたい……
「私は……、大学院に進学する」
「お母さんにも了解は貰っている」
「……そうか!」
「宮子は、成績が優秀だからな!」
「……ありがと」
「私も聞きたいのだけど…、お父さんは今後、私達家族をどうするつもり?」
「どうするも、こうするも無いよ……。今まで通りだよ…」
「そう…。今まで通りなんだ…!」
宮子の言い方が少し引っかかるが、宮子以外は良好の関係だし、母さんも咲子に対しては、今まで以上に警戒を強める雰囲気だから、咲子もこれ以上の馬鹿な行為はしないと思う……
単身赴任生活も全く終わりが見えてこないし、この連休が終わる当日には、赴任先の町に帰れなければ成らない。
「母さんからは話は聞いているよ。宮子」
「色々と、母さんのフォローをして居る様だね!」
「あぁ……、やっぱり伝えるよね」
母さんは“のんびり”した性格で有る。
時々、変な冗談や行動を起こすが、普段の生活には影響はしていない筈だ!?
母さんは育ちが良い所為か、あまり人を疑ったり、用心する事が無い。だから、俺は母さんと結婚出来た。(どう言う意味!?)
小難しい事に関しては俺が今まで全部やっていたが、俺は今、単身赴任中で有る。
インターネットも発達して、ネット上で更新や契約変更も気軽に出来る様に成って来たが、それでもまだ、ややこしい部分も残っている。
宮子は俺の代わりに、それを担当しているのだ!
宮子は口も達者で理解力も、もしかしたら俺より上かも知れないので、母さんは宮子を重宝していると以前話してくれた。
「最悪……赴任先勤務の辞令が下りても、宮子が居るから大丈夫だな」
「……あなたの会社は、そんなに人気が無いの…?」
「……人気か?」
「綺麗な仕事では無いからな。だから給料も多少は良いが、現場の関係上、休日出勤は必ず有るし、休暇の融通も利きにくいから、率先して応募してくる人は少ないな…」
「転職は考えないの…?」
「この年で転職をしたら、家族が本当にバラバラに成るよ」
「有る年代を超えたら、転職活動は絶望的だからね。俺ももう、その年代に突入している…」
「大変ね……。世の中のお父さん達は、みんなそうなの?」
「職種に依るから何とも言えない…」
「宮子も知っているが、母さんが勤めていたスーパーに成ると、完全シフト制だからな」
「文面上では完全週休2日だったらしいが、現実は休日出勤ばかりで、週休2日の休みなんて月1~2回しか無くて、休みに関しては俺と良く似ていたから!」
「母さんとデートをする時なんて、本当に苦労したよ。お互い休みが合わないから!」
「なんか、親子の会話じゃ無いね…」
「親子で、こんな会話はしないからな!」
俺がそう言うと宮子は微笑む。
宮子の場合は可愛い笑顔と言うより、美人と微笑みと言うべきだろう。
同じ姉妹でも……こんなに違う者だと改めて実感した。
俺が宮子と話しながら歩いていると、母さん達と合流する。
母さん達は立ち止まって、指をさしながら何かを見ている様だ。
「あっ、お父さん♪」
「あそこにイルカが居るよ♪」
「イルカ?」
「こんな湾内に?」
「まぁ、まぁ、見てよ。あそこだよ♪」
俺と宮子は母さんの指さす方向を見る……
たしかにイルカらしき生き物が、背びれを出して泳いでいる。
咲子や真央も声を上げながら、イルカらしき物を見ていた。
「サメじゃ無いの……」
俺がそう言うと……
「お父さん、ちゃんと見て!」
「イルカの近くに人も居るよ!!」
「ほら、あそこ!!」
咲子がそう言ってくるので、咲子が指で示す方向を見ると、ダイバー服を着た人が居て、少し離れた場所にはボートの様な船も有った。
「サメなら……人は逃げるな。うん」
俺はそれを……ようやくイルカと認識する。
「こんな場所にもイルカは居るんだ…」
「なにそれ…?」
「ギャグのつもり…?」
俺が言った言葉に、宮子が突っ込んでくる。
「ギャグじゃ無いよ……。素で言っただけだよ」
「なん~だ…。ギャグだったら、イルカの餌にしていたのに…」
(イルカは人を襲わんだろ…?)
(あれ、どっちだろう!?)
「宮子も、お父さんの事が好きなんだね♪」
「そんなに、なじちゃって♪」
「違うよ、お母さん///」
「私達の家族を脅かす、悪い人を退治するだよ!」
「はい、はい♪」
「宮子もお父さんと仲良くなって、お母さんは本当に嬉しいわ♪」
「だから違うって///」
「……」
母さんがそう言う中、咲子は少し拗ねた表情をしながら、宮子を何故か見ていた?
イルカをしばらく見た後……家族は歩き出して吊り橋を渡りきる。
戻るには歩いて戻るしかないので、再び吊り橋を歩いて、車の有る広場の方に戻った……
「そうだね…」
「……宮子は何故、俺の事を父親として認め始めたのだ?」
「ずっと認めてはいたよ…。それを言うタイミングが無かっただけ…」
「…うん。宮子の気持ちも分かるが……」
「でも……今更、お父さんとは呼びにくいから、しばらくしたら“あなた”に戻ると思う…。恥ずかしいから…」
宮子は恥ずかしそうに言う。
「宮子の気持ちは、十分に分かるよ!」
「喧嘩別れをした人と久しぶりに再開しても、言葉を掛けようが無いからな」
「そんな感じ……」
俺は宮子の表情を見ながら話しているが、咲子や真央みたいに顔に出る子では無い。
今でも殆ど、澄まし顔で宮子は話している。これが宮子の性格なのか、まだ俺を警戒しているのかは分からない……
「……一応、ここで父親らしい事はするが、宮子は将来の事はもう決めて有るのか?」
宮子もしばらく時が経てば……社会人デビューの時期が来るが、社会人デビューをするなら、もう就職希望先は絞り込んでいても、おかしくない時期で有る。
大学院や専門学校の方向に進むなら、それそれで俺は口出しをしないが、宮子の今の状況を親としては知りたい……
「私は……、大学院に進学する」
「お母さんにも了解は貰っている」
「……そうか!」
「宮子は、成績が優秀だからな!」
「……ありがと」
「私も聞きたいのだけど…、お父さんは今後、私達家族をどうするつもり?」
「どうするも、こうするも無いよ……。今まで通りだよ…」
「そう…。今まで通りなんだ…!」
宮子の言い方が少し引っかかるが、宮子以外は良好の関係だし、母さんも咲子に対しては、今まで以上に警戒を強める雰囲気だから、咲子もこれ以上の馬鹿な行為はしないと思う……
単身赴任生活も全く終わりが見えてこないし、この連休が終わる当日には、赴任先の町に帰れなければ成らない。
「母さんからは話は聞いているよ。宮子」
「色々と、母さんのフォローをして居る様だね!」
「あぁ……、やっぱり伝えるよね」
母さんは“のんびり”した性格で有る。
時々、変な冗談や行動を起こすが、普段の生活には影響はしていない筈だ!?
母さんは育ちが良い所為か、あまり人を疑ったり、用心する事が無い。だから、俺は母さんと結婚出来た。(どう言う意味!?)
小難しい事に関しては俺が今まで全部やっていたが、俺は今、単身赴任中で有る。
インターネットも発達して、ネット上で更新や契約変更も気軽に出来る様に成って来たが、それでもまだ、ややこしい部分も残っている。
宮子は俺の代わりに、それを担当しているのだ!
宮子は口も達者で理解力も、もしかしたら俺より上かも知れないので、母さんは宮子を重宝していると以前話してくれた。
「最悪……赴任先勤務の辞令が下りても、宮子が居るから大丈夫だな」
「……あなたの会社は、そんなに人気が無いの…?」
「……人気か?」
「綺麗な仕事では無いからな。だから給料も多少は良いが、現場の関係上、休日出勤は必ず有るし、休暇の融通も利きにくいから、率先して応募してくる人は少ないな…」
「転職は考えないの…?」
「この年で転職をしたら、家族が本当にバラバラに成るよ」
「有る年代を超えたら、転職活動は絶望的だからね。俺ももう、その年代に突入している…」
「大変ね……。世の中のお父さん達は、みんなそうなの?」
「職種に依るから何とも言えない…」
「宮子も知っているが、母さんが勤めていたスーパーに成ると、完全シフト制だからな」
「文面上では完全週休2日だったらしいが、現実は休日出勤ばかりで、週休2日の休みなんて月1~2回しか無くて、休みに関しては俺と良く似ていたから!」
「母さんとデートをする時なんて、本当に苦労したよ。お互い休みが合わないから!」
「なんか、親子の会話じゃ無いね…」
「親子で、こんな会話はしないからな!」
俺がそう言うと宮子は微笑む。
宮子の場合は可愛い笑顔と言うより、美人と微笑みと言うべきだろう。
同じ姉妹でも……こんなに違う者だと改めて実感した。
俺が宮子と話しながら歩いていると、母さん達と合流する。
母さん達は立ち止まって、指をさしながら何かを見ている様だ。
「あっ、お父さん♪」
「あそこにイルカが居るよ♪」
「イルカ?」
「こんな湾内に?」
「まぁ、まぁ、見てよ。あそこだよ♪」
俺と宮子は母さんの指さす方向を見る……
たしかにイルカらしき生き物が、背びれを出して泳いでいる。
咲子や真央も声を上げながら、イルカらしき物を見ていた。
「サメじゃ無いの……」
俺がそう言うと……
「お父さん、ちゃんと見て!」
「イルカの近くに人も居るよ!!」
「ほら、あそこ!!」
咲子がそう言ってくるので、咲子が指で示す方向を見ると、ダイバー服を着た人が居て、少し離れた場所にはボートの様な船も有った。
「サメなら……人は逃げるな。うん」
俺はそれを……ようやくイルカと認識する。
「こんな場所にもイルカは居るんだ…」
「なにそれ…?」
「ギャグのつもり…?」
俺が言った言葉に、宮子が突っ込んでくる。
「ギャグじゃ無いよ……。素で言っただけだよ」
「なん~だ…。ギャグだったら、イルカの餌にしていたのに…」
(イルカは人を襲わんだろ…?)
(あれ、どっちだろう!?)
「宮子も、お父さんの事が好きなんだね♪」
「そんなに、なじちゃって♪」
「違うよ、お母さん///」
「私達の家族を脅かす、悪い人を退治するだよ!」
「はい、はい♪」
「宮子もお父さんと仲良くなって、お母さんは本当に嬉しいわ♪」
「だから違うって///」
「……」
母さんがそう言う中、咲子は少し拗ねた表情をしながら、宮子を何故か見ていた?
イルカをしばらく見た後……家族は歩き出して吊り橋を渡りきる。
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