単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第36話 お父さんが腕を振るう!?

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 母さんと共にベッドに入るが、母さんはそのまま素直に寝てしまう!
 母さんがその日の最後に言った言葉は『おやすみ♪』だけで有った……
 その日の夜も、母さんとのお楽しみ会は無くて翌日を迎える……

 ……

 時刻は午前8時。
 今日は月曜日だが祝日だし、俺もこの連休中は休暇で有る。
 我が家での朝食時間は大体決まっており、日曜日や祝日は、大体午前8時頃が朝食の時間で有る。

 俺もその時間に起きて、母さんの作った朝食と言いたいが、咲子も手伝った様なので、母娘の作った朝食を頂く。
 ペットの話し合いが今夜の晩ご飯後に行われる事は、朝食時に母さんがみんなの前で言う。
 晩ご飯後でも、この時間帯は家族の団らん時間で有るから、都合の悪い人は居ない。

 みんな、それぞれの予定が有るので朝食後は、みんながそれぞれに動いていった。
 俺も母さんの家事手伝いをして、我が家の生活を楽しむ……

 ……
 …
 ・

 間もなく昼食の時間だが…、今日の昼食は俺が久しぶりに腕を振るって、ラーメン(袋ラーメン)を作る。
 作ると言っても、袋のインスタントラーメンを大鍋に8袋入れて、その鍋に冷蔵庫や冷凍庫に有った、野菜類やウィンナーを入れるだけで有る。
 麺の量を増やすのは、母さんや咲子が絶対に1人前(1袋)では満足しないからで有る。
 見栄えは少し悪いが美味しい。これぞ、男の料理で有る。

 今までこの料理は何回か作った事は有るが、宮子は絶対に食べなかった。
『豚ですら喰わない料理を、何で私が食べるの!?』と見事に言ってくれた!?
 あの時の宮子は、とにかく俺と関わる事を避けていた。
 昨夜。夫婦の時間で母さんが言った言葉に、何処まで信憑性が有るかは不明だが、宮子は完全に俺を嫌っていた。

 家族旅行の御陰でやっと、宮子とも関係が改善出来たし、今の宮子なら食べてくれるに違いないと思って、昼食は急遽俺が作った。
 明日は、昼食前には帰るつもりなので、チャンスは今日しかない!

 咲子が昼食作りを手伝おうとしたが『宮子に俺の味を知って欲しい!』と、説得して俺だけで作る。
 咲子は『誰が作っても、変わらないような…』と言い残して、素直にリビングに戻っていった。

 十数分で大鍋ラーメンも完成して、リビングに集まっていた家族に声を掛ける。
 ダイニングテーブルの真ん中に鍋敷きを敷いて、俺はその上に大鍋を『ドン!』と置く!
 一人、一人の小分けはしない。小分けをするとその間に麺は伸びるし、適正な一人前も分らない。

 これの欠点は、時間が経てば立つ程、麺が伸びてしまう事だ。
 伸びた麺も個人的には美味しいが、家族や親しい人限定にしか、出せない料理かも知れない?
 大鍋の横にはラーメン丼、箸等の食器類。香辛料やネギ、生卵などのオプションも用意する。

 勝手が分っている母さん達は、直ぐに大鍋に群がって来て、好き好きに大鍋から、ラーメン丼に好きな量の麺を入れていく。

 母さんは『昼食が、楽出来た♪』と言うし、咲子も『お父さんの料理は久しぶり~~!』と言っている。真央も嬉しそうな顔をして、麺をラーメン丼に入れていた。
 意味が理解出来ない宮子は、それを遠巻きに見ていて『何、このハイエナ集団!?』見たいな顔つきで母さん達を眺めている……

「宮子も早くしないと、母さん達にみんな食べられるぞ!」

「えっ?」
「あぁ…、うん…」

 母さん達が麺を一通り取り終わって、ダイニングテーブル上は少し“ごちゃごちゃ”している。
 全員、其処には座れないので母さん達は、リビングのテーブル側に移動して、其処で美味しそうにラーメンを食べている。
 それを見ていた宮子は、意を決した様に大鍋に近づき、そろりと大鍋の中身を覗き込む。

「……勝手に取れば良いの?」

「そう!」
「早くしないと麺が伸びるぞ!!」

「変わったやり方だね…」

 宮子はラーメン丼を持って、大鍋から麺をすくう。麺が掬いやすいように、トングも準備して有る。
 食べたい分だけ麺を入れて、お玉でスープや具材も入れる。トッピングにネギは入れたが、生卵は入れないようだ。
 宮子はダイニングテーブルの椅子に座り、食事前の挨拶をして、スープを一口飲んでから麺をすする。

「……面白い味ね!」
「普段の袋ラーメンとは全然、味が違うような気がする…」

「でも、美味しいだろ!」
「野菜の甘みやウィンナーの出汁も加わって、麺はどうしても伸びてしまうが……、母さん達にはこれでも評判が良いのだぞ!」

 俺は宮子に力説する。
 今日の袋ラーメンは味噌味で作ったが、どんな味で作っても美味しい!

「まぁ、食べられない事は無いけど……、これがあなたの味か…?」

 素直に褒めないのが、宮子らしいと言うべきか……。本当に嫌なら宮子は食べないからだ!
 宮子は感慨深く呟いて、その後はほぼ無言でラーメンを食べている。
 俺はその姿を静かに見つめていると、空に成ったラーメン丼を持った、大食い母さんとその娘(咲子)が大鍋に向けてやって来る!!

「お父さん♪」
「お父さんも早く食べないと、今度は宮子を見つめるのでは無くて、空に成った鍋を見つめる事に成るよ♪」

「お父さん、お父さんが作ったのに全然食べてないね!」
「もしかして、つまみ食いを沢山した!?」

 母さんと咲子は冗談を言いながら、ラーメンをお代わりしているが……8袋でも足りなかったか?
 その後直ぐに、真央もお代わりにやって来たので、俺が食べる前に殆ど食べられてしまった!!
 鍋の底状態に成ったラーメンを、自分のラーメン丼に入れたが、確実に1人前は無かった……。その光景を見ていた宮子はクスッと笑う。

「あなたも大変ね!」
「食べ盛りの人をお嫁さんにしてしまって!!」

 宮子は微笑みながら俺に言って来る。

「これも…、お嫁さんの魅力の1つだよ!」

「あなたは変わった人だわ…!」

 ……

 宮子は綺麗に完食してくれて、母さん達もお腹は満足している感じだ。
 俺は昼食を少し食べ損ねてしまったが……
 でも、お父さんの作った料理は、本当に家族から喜ばれる料理に変わった……
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