単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

文字の大きさ
123 / 167
番外編

第44話 真田家ペット会議 その4

しおりを挟む
「咲子!」
「これは司会の言葉で無く、お母さんからの言葉だよ」
「良く、聞きなさい!」

「何よ……お母さん」

 咲子は、ふて腐れた態度を取る。

「咲子が“うさぎ”を飼いたい気持ちも分るけど…、これでは咲子が、真央の妹の様にお母さんは見えていたよ!」

「そんな我が儘なお姉ちゃんは、お姉ちゃんでは有りません。お母さんはがっかりです!!」
「今から地位の変更で、真央がお姉ちゃんで、咲子が妹にお母さん権限で変更します!」

「真央!」
「これから咲子を呼ぶ時は、呼び捨てで呼んで良いよ♪」

「わ~~い」
「私、お姉ちゃんに成った~~~!」
「嬉しい~~♪」

 母さんがそう言い、それを聞いた真央が喜び出すと……

「ちょ、ちょっと、お母さん!!」
「それは非道すぎるよ!!」
「私は真央を、お姉ちゃんなんて呼びたくないよ!!」

 咲子は焦りながら母さんに言う。
 かなり焦っているようだ……。きっと母さんがこんな事を言ったのは、初めてだろう?

「だって……我が儘なお姉ちゃんは、真田家には必要ないからね……」
「まぁ、我が儘な妹だったら仕方無いから許すけど……咲子。そうするしか無いのよ…」
「宮子を見習いなさい…。宮子は咲子に対して、今までそんな発言した事が有る?」

「……」

 母さんは残念そうな表情で咲子に言う。母さん、本当なの!?
 それを言われた咲子は、無言に成ってしまう。
 宮子は何も発言をせずに、静かにこの場面を見ている。

「お母さん!」
「やっぱり、それだけは勘弁して!!」

「真央を苛める事はしないから、元に戻して!!」
「外で真央から『ねぇ、咲子』何て呼ばれた日には、私の学校での信用関係が無くなっちゃうよ///」

 少し涙顔の表情で、咲子は母さんに訴えかける。
 あの気が強い咲子でも、こんな一面が有るんだ…。すると、母さんは……

「咲子。本当に……?」

「うん。本当、本当!!」
「嘘は付かないよ! お母さん!!」

「なら、咲子」
「地位の変更は止めて挙げるけど、1つ条件が有るわ!」

「うっ、うん。なに…?」

「真央に先ほどの事は謝りなさい!!」
「それを真央が許したら、咲子と真央の地位をひっくり返さないわ!」

「……判った」

 咲子は真央の方に振り向いて……

「真央……」
「さっきは、ごめんなんさい…」

 咲子は真央に謝るが……

「え~~、やだ~~!」
「折角、お姉ちゃんに成れたんだもん!!」

「咲子は咲子で良いよ!!」

(まっ、真央!!)
(そっ、それは流石に言い過ぎだぞ!!)

「……」

 咲子は急に拳を握りしめだして、“わなわな”と体を小刻み震えはじめ出す!!
 冗談抜きで、咲子は真央に飛びかかる危険性が有った!!

「真央~~~~」

 咲子が低い口調で真央の名前を呼ぶ!!
 家族会議の時間だが一応団らんの時間で有る、この時間にもめ事は起こしたくない!!

「あんた達、いい加減にしなさい!!」

 此処でやっと言うべきか、宮子が咲子と真央に注意を始めた。

「咲子、此処は我慢する!」
「あなたは、お姉ちゃん!!」

「真央はもう、もう許す!」
「お母さんは“あぁ”言ったけど、真央も許して上げる!」

 宮子はそう、2人に言うと……

「分かった、お姉ちゃん……」

「宮子お姉ちゃん!」
「じゃあ、お姉ちゃんに成るの諦めるよ!」
「残念だったな~~」

 咲子は我慢をして、真央はお姉ちゃんの地位を返上する。
 これで……良かったのかな?

「さて、場も落ちいた事だし、宮子の案の発表をしましょうか♪」
「早く決めないと、深夜に成ってしまう!!」

 母さんは普段の表情でそう言う。
 母さんの考えている事が、時々解らない時が有る。
 子供の達の問題は、子供達で解決させた方が良いに決まっている。
 大人はどうしても、一番上の人を叱ってしまうからだ。

 咲子は真央に口や手を出す気配も無く、真央も普通に洋菓子を食べている。
 咲子も機嫌は悪いが、大人しく座ってジュースを飲んでいる。
 娘達がそれぞれ、ペットの候補を出しているのだから、最後にどのペットに決めるのかは俺(議長)と母さんだが、少なくとも俺の中では咲子には悪いが、うさぎを押したい気持ちは無く成ってしまった……

 後、残るのは宮子。
 宮子はどんなペットを飼いたいのだろうか?
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

裏庭係の私、いつの間にか偉い人に気に入られていたようです

ルーシャオ
恋愛
宮廷メイドのエイダは、先輩メイドに頼まれ王城裏庭を掃除した——のだが、それが悪かった。「一体全体何をしているのだ! お前はクビだ!」「すみません、すみません!」なんと貴重な薬草や香木があることを知らず、草むしりや剪定をしてしまったのだ。そこへ、薬師のデ・ヴァレスの取りなしのおかげで何とか「裏庭の管理人」として首が繋がった。そこからエイダは学び始め、薬草の知識を増やしていく。その真面目さを買われて、薬師のデ・ヴァレスを通じてリュドミラ王太后に面会することに。そして、お見合いを勧められるのである。一方で、エイダを嵌めた先輩メイドたちは——?

【完結】元Sランク受付嬢の、路地裏ひとり酒とまかない飯

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
ギルド受付嬢の佐倉レナ、外見はちょっと美人。仕事ぶりは真面目でテキパキ。そんなどこにでもいる女性。 でも実はその正体、数年前まで“災厄クラス”とまで噂された元Sランク冒険者。 今は戦わない。名乗らない。ひっそり事務仕事に徹してる。 なぜって、もう十分なんです。命がけで世界を救った報酬は、“おひとりさま晩酌”の幸福。 今日も定時で仕事を終え、路地裏の飯処〈モンス飯亭〉へ直行。 絶品まかないメシとよく冷えた一杯で、心と体をリセットする時間。 それが、いまのレナの“最強スタイル”。 誰にも気を使わない、誰も邪魔しない。 そんなおひとりさまグルメライフ、ここに開幕。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ

さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。 絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。 荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。 優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。 華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。

処理中です...