単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第48話 長女が頼ってくる!? その2

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 宮子が持って来たノートPCを、俺は早速見る。
 メーカーは……元、大手家電メーカー製のノートPCだ。
 一時は世界シェアを席巻したが……時代の流れに負けてしまい、パソコン事業は身売りされてしまった。

(大きさは15.6型か……持ち運ぶには不便だろう!)
(13.3型とかの、コンパクトサイズを買えば良かったのに……)

 この大きさサイズのノートPCは比較的安価で買えるが、持ち運びを前提にしているとは言いにくい。
 画面が大きい方が視認性は良いが、その分重量も有るし嵩張る。
 本体を裏返して背面を見ると……、RAMにアクセス出来そうな部分が有るので、オンボードでは無い。

「宮子」
「電源、入れても良いか?」

「どうぞ!」

 宮子の了解を貰ってから、ノートPCの電源を入れる。
 メーカーブランドロゴが出てから……OS起動に入るが……

「……確かに遅いな」
「今のOSが、余分な機能を付け過ぎの部分も有るが…」

「でしょ!」
「これでは、パッと使いたい時に使えないわ!!」

 俺のノートPCは、記憶装置をSSDに換装済みだし、メモリRAMも無駄に16GB有る。
 俺もメーカー製ノートPCだが、これをするだけでも快適さが全然違う。メモリ16GBは盛りすぎだが……
 本当に5分近く待たされてから、やっと使えそうな状態になる。

「えっと……システム。詳細情報と……」

 俺は宮子のノートPCに、どんなCPUが積まれて居るのかと、メモリRAM容量の確認をする。

「なんだ!」
「CPUはセロリンでは無いか! それも……現行で無く1世代前!!」
「宮子の買った時期から考えれば、不思議では無いが、う~ん……」

 このCPU。セロリンは廉価版に位置づけられるCPUで有る。
 安価な分、性能もそれだけで有る。
 近年の…、高度なOSには不向きなCPUで有る。動けば良いのと快適性は別問題だ!
 セロリンの型番だけでは判りにくいので、タスクマネージャを起動させて、そちら側でも確認をする。

「2コア、2スレッド……。大分厳しい、CPUだな……」
「周波数クロックも、ノート向けCPUだからそれ相応だし」

 俺はそう呟きながら、メモリ容量の確認もする。

メモリRAMは、やはり4GBしか無いか…」
「メモリの増設をする価値が有るとは……俺の場合は言いにくいな」 

「じゃあ…、どうすれば良いのよ?」

 俺がスペック確認をしていると、宮子が聞いてくる。

「このCPUが、せめてもうワンランク上なら、メモリの増設を推奨するが、このセロリンでそれをする価値が有るとは…」

「じゃあ……あなたは、PCを買い換えろと言うの?」
「あなたの言うノートPCを買おうとしたら、数万円では買えないでしょ!?」

「まぁ……数万円で買うのは、今の時代は難しいな。ブランドにこだわらなければ有るが」
「でも……宮子の場合、レポート作成がメインだろ?」

「まぁ……レポート作成。後はチャット。動画視聴がメインかな?」
「でも、時々本当に“もっさり”する時が有るのよ!」
「そう成ってしまうと、文字も真面に入力出来ないわ!!」

「それは、宮子!」
「バックグラウンドアプリが動作しているか、それに依るメモリの空き容量不足だろう!」
「レポート作成しながら動画視聴はしないと思うが、それでもWebブラウザで調べ物はする筈だから、その影響でメモリ不足に成っている可能性は高い」

「動画編集やCG作成をするなら別だが、宮子の今の使い方なら、メモリの増設でも良いかな?」

「あなた……やけに詳しいのね?」

「一応……触っている期間が長いからね!」
「俺的な見解では買い換えを進めるが、メモリRAMの増設で凌ぐかのどちらかだな!」

「あっ!!!」

 俺はこの時に気付く!
 真央は来年から中学生だが、PCを使った授業が必須に成ると言っていた!
 宮子のノートPCを真央に使って貰えば、宮子は新しいのが買えるでは無いか!!

「あなた……。急に声を上げて、どうしたのよ?」

「なぁ、宮子!」
「宮子のノートPCは真央と言うか、母さんに買い取って貰って、そのお金で新しいノートPCの軍資金にしたらどうだ!」

「……いきなり、何を言い出すのよ!」
「そんなの、お母さんが認める訳無いでしょ!!」

「でも、宮子!」
「真央も来年からは、ノートPC等が必須に成るんだろう!」
「宮子位のスペックなら、真央の環境では十分に使える」
「メモリや記憶装置の換装をすれば、それ相応には使える様に成る!」

 俺が宮子に力説していると……、母さんが話に割り込んでくる。

「お父さん!」
「熱く語って居る所悪いけど……PCは、学校指定のPCで決まっているのよ♪」
「身分の格差を無くすためにね!」

「えっ、そうなの!?」
「各自で用意するのでは無いの??」
「メーカーも、学校向けノートPCを販売しているのに!!」

「ねぇ……あなた!」
「私のノートPCは、そもそもタッチパネル非対応だし、画面も大きすぎるわ!」
「規格外のを真央には渡せないわ!!」

「あっ……タッチパネルが有ったか!!」

 宮子のノートPCはタッチパネルでは無い。俺は其処を見落としていた!!

「でも……学校指定ノートPCだと、値段の割にショボいスペックに成るだろう!」
「オンボロCPUに、低容量の記憶装置。本当にギリギリ動く、低性能のPC類に決まっている!!」
「行政が購入支援金を出して、好きなノートPCやタブレットを各自準備させれば良いのに!!」

「うゆ!!」
「だから……お父さん。其処で格差が生まれるのだよ!」
「A君は超高性能。B君はギリギリの性能では、色々と問題が出るでしょ♪」

 普段の母さんとは、似つかわしく無い発言をする。

(それは、そうだが……)

 宮子のノートPC問題はメモリを増設する方向で、決着が付きそうだった……
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