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番外編
第50話 団らんは続く……
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メモリの注文を終えた宮子に、メモリの装着方法を説明する。
「背面。この部分の蓋を開けて、―――」
メモリの装着自体は、そんなに難しくないが、静電気に弱い部品で有る。
無闇に端子類に手を触れない事や、電源OFFして、電源コード及びバッテリーを外してから作業をする様に説明する。
「成る程、成る程、―――」
宮子は俺が言っている事を器用に、スマートフォンでメモ入力をしている。
紙で書いた方が速くないか…?
「メモリを切り欠きに合わせて、斜めにはめ込んで、後は『カチッ』と言うまで押し込めば完了だ!」
「蓋を閉じて、バッテリー装着等をしてからOSを起動させて、OSがそのメモリを認識していれば大丈夫だ!」
「ちなみに、他の規格メモリを装着しようとしても、切り欠きが合わないから、絶対に装着出来ない」
「今回は、その辺をきちんと調べているから、起きない問題だが……」
「ありがと……その説明で、私一人でも出来そうだわ!」
「あなたは……詰まらなそうな男だと思っていたけど、隠れオタクだったんだね!!」
「咲子に興味が有るのも、そっち系統から?」
宮子は褒めていると言うより、馬鹿にした発言をする!!
さらりと俺が、ロ○ータに興味が有る様な発言まで、宮子はしてくれる!?
(バカ宮子!!)
(一言、多すぎる!!)
(目の前に、咲子が居るんだぞ!!)
しかし……咲子は、宮子の言った言葉に反応しない。
俺は不思議に思って咲子の方を覗うと、咲子は真剣にテレビを見ていた。
テレビで流れている画面はドラマの見せ場らしく、母さんと真剣に見ていた。
真央も時々はテレビを見ているが、アプリゲームかSNSをやりながら見ている感じだった。
「……パソコンはノートPCしか持ってないし、そもそも、俺はオタクでは無いぞ!!」
「自作PCを組んだ事も無いし、動画サイトにも投稿した事はない」
「……そうは見えないけどね。大学内にも居るのよ。そう言った人達!」
「今のあなたからは、その様なオーラが出ているわ!!」
「それで……あなたの若い頃は、変なサイト巡りはしていたのでしょ。怪しい所とか…」
(そんな、オーラ何か要らん!!)
(どうせなら、もっと良いオーラが出て欲しい!!)
「変なサイト巡り何か…、してないよ」
「俺が良く見ていたのは、ドライブ関連のサイトだけだ!」
「酷道とか高速道路関係の…」
けど、宮子は俺を疑う事を止めない。
「……怪しい感じは、思いっきりするのだけどね!!」
「ねぇ、咲子?」
宮子は、テレビを見ている咲子に声を掛ける。
「なに? お姉ちゃん?」
「咲子は2週間位、彼奴の所に居たのでしょ?」
「その時……、彼奴はPCを触っていた?」
「お父さん?」
「スマートフォンは触っていたけど……PCは、一回も触ってなかったよ!!」
咲子は、俺の身の潔白を証明してくれる。
これで俺は“シロ”だ!!
「へぇ~~。咲子の前ではPCを触らなかった…」
「そもそも、何で、あなたはPCが必要な訳?」
「仕事で使っているの?」
(中々、痛い所を突いて来るな。宮子の奴…)
(母さんの前では、仕事で必要と言ったが、実際は使えない…)
昨今のコンプライアンスの影響で、社内データを社外に持ち出せなく成ったからだ。
機密情報に当る物は、勿論以前から禁止だけど、そうで無いデータは作業効率のために、現場データを自宅で分析する事も有った。
データ分析で残業代が出れば別だが、残業代はその名目では出ないし、業務が終わったら『直ぐに帰宅しろ!』と、言われる始末で有る……
改善提案書の様式すら、“社内データ”扱いに成るので、家では作成が出来なく成った。
この名目でも残業代は出ないし、更に『時間内書け!』と言われる。現場作業員でも日報作成等が有る。本当に隙間時間なんて無い……
今。俺のノートPCは動画視聴とゲーム専用PCに成っていた……
「そう!」
「偶にだが、仕事で必要なんだ!!」
「偶にだから、咲子が居る時には出番が無かったのだよ」
俺はもっとらしい事を言う。実際に以前は仕事で使っていた。
それに、あのPCは完全に俺の私物だ。
家族を持つ事に依って、趣味を全て放棄させられる人も居るが、俺はPCだけはどうにか残せた……
「まぁ……そういう事にするわ!」
宮子は俺が抵抗するので、諦める感じだ……。本当に“やれやれ”で有る。
ネット社会も大分成熟して来たと言うべきか、細かいルールが日々、新たに追加されている。
普通に使うには問題無いのだが、一歩踏み外した事をすると、直ぐに大変な事に成ってしまう!
(俺がノートPCを持つのも、これが最後に成るかもな…)
俺の仕事では、もうPCが必要と成る場面は出てこない。
写真データ等もスマートフォンで管理出来るし、保存もネットワーク上で保存出来る。
今頃に成って、PCを使った教育を始めるそうだが、それでPCに興味を持つ人はどれだけ居るだろうか?
スマートフォンの方が携帯性も良いし、オフィスソフトもフルでは無いが使える。
カメラも高画質だから、無理してデジカメを持つ必要も無いし、お財布代わりにも成る。
(これ以上……考えると、謎の組織が来そうだから止めておこう…)
ドラマの時間も終わり……いよいよ、団らんの時間も終わりが見え始めて来た。
「背面。この部分の蓋を開けて、―――」
メモリの装着自体は、そんなに難しくないが、静電気に弱い部品で有る。
無闇に端子類に手を触れない事や、電源OFFして、電源コード及びバッテリーを外してから作業をする様に説明する。
「成る程、成る程、―――」
宮子は俺が言っている事を器用に、スマートフォンでメモ入力をしている。
紙で書いた方が速くないか…?
「メモリを切り欠きに合わせて、斜めにはめ込んで、後は『カチッ』と言うまで押し込めば完了だ!」
「蓋を閉じて、バッテリー装着等をしてからOSを起動させて、OSがそのメモリを認識していれば大丈夫だ!」
「ちなみに、他の規格メモリを装着しようとしても、切り欠きが合わないから、絶対に装着出来ない」
「今回は、その辺をきちんと調べているから、起きない問題だが……」
「ありがと……その説明で、私一人でも出来そうだわ!」
「あなたは……詰まらなそうな男だと思っていたけど、隠れオタクだったんだね!!」
「咲子に興味が有るのも、そっち系統から?」
宮子は褒めていると言うより、馬鹿にした発言をする!!
さらりと俺が、ロ○ータに興味が有る様な発言まで、宮子はしてくれる!?
(バカ宮子!!)
(一言、多すぎる!!)
(目の前に、咲子が居るんだぞ!!)
しかし……咲子は、宮子の言った言葉に反応しない。
俺は不思議に思って咲子の方を覗うと、咲子は真剣にテレビを見ていた。
テレビで流れている画面はドラマの見せ場らしく、母さんと真剣に見ていた。
真央も時々はテレビを見ているが、アプリゲームかSNSをやりながら見ている感じだった。
「……パソコンはノートPCしか持ってないし、そもそも、俺はオタクでは無いぞ!!」
「自作PCを組んだ事も無いし、動画サイトにも投稿した事はない」
「……そうは見えないけどね。大学内にも居るのよ。そう言った人達!」
「今のあなたからは、その様なオーラが出ているわ!!」
「それで……あなたの若い頃は、変なサイト巡りはしていたのでしょ。怪しい所とか…」
(そんな、オーラ何か要らん!!)
(どうせなら、もっと良いオーラが出て欲しい!!)
「変なサイト巡り何か…、してないよ」
「俺が良く見ていたのは、ドライブ関連のサイトだけだ!」
「酷道とか高速道路関係の…」
けど、宮子は俺を疑う事を止めない。
「……怪しい感じは、思いっきりするのだけどね!!」
「ねぇ、咲子?」
宮子は、テレビを見ている咲子に声を掛ける。
「なに? お姉ちゃん?」
「咲子は2週間位、彼奴の所に居たのでしょ?」
「その時……、彼奴はPCを触っていた?」
「お父さん?」
「スマートフォンは触っていたけど……PCは、一回も触ってなかったよ!!」
咲子は、俺の身の潔白を証明してくれる。
これで俺は“シロ”だ!!
「へぇ~~。咲子の前ではPCを触らなかった…」
「そもそも、何で、あなたはPCが必要な訳?」
「仕事で使っているの?」
(中々、痛い所を突いて来るな。宮子の奴…)
(母さんの前では、仕事で必要と言ったが、実際は使えない…)
昨今のコンプライアンスの影響で、社内データを社外に持ち出せなく成ったからだ。
機密情報に当る物は、勿論以前から禁止だけど、そうで無いデータは作業効率のために、現場データを自宅で分析する事も有った。
データ分析で残業代が出れば別だが、残業代はその名目では出ないし、業務が終わったら『直ぐに帰宅しろ!』と、言われる始末で有る……
改善提案書の様式すら、“社内データ”扱いに成るので、家では作成が出来なく成った。
この名目でも残業代は出ないし、更に『時間内書け!』と言われる。現場作業員でも日報作成等が有る。本当に隙間時間なんて無い……
今。俺のノートPCは動画視聴とゲーム専用PCに成っていた……
「そう!」
「偶にだが、仕事で必要なんだ!!」
「偶にだから、咲子が居る時には出番が無かったのだよ」
俺はもっとらしい事を言う。実際に以前は仕事で使っていた。
それに、あのPCは完全に俺の私物だ。
家族を持つ事に依って、趣味を全て放棄させられる人も居るが、俺はPCだけはどうにか残せた……
「まぁ……そういう事にするわ!」
宮子は俺が抵抗するので、諦める感じだ……。本当に“やれやれ”で有る。
ネット社会も大分成熟して来たと言うべきか、細かいルールが日々、新たに追加されている。
普通に使うには問題無いのだが、一歩踏み外した事をすると、直ぐに大変な事に成ってしまう!
(俺がノートPCを持つのも、これが最後に成るかもな…)
俺の仕事では、もうPCが必要と成る場面は出てこない。
写真データ等もスマートフォンで管理出来るし、保存もネットワーク上で保存出来る。
今頃に成って、PCを使った教育を始めるそうだが、それでPCに興味を持つ人はどれだけ居るだろうか?
スマートフォンの方が携帯性も良いし、オフィスソフトもフルでは無いが使える。
カメラも高画質だから、無理してデジカメを持つ必要も無いし、お財布代わりにも成る。
(これ以上……考えると、謎の組織が来そうだから止めておこう…)
ドラマの時間も終わり……いよいよ、団らんの時間も終わりが見え始めて来た。
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