単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第51話 何故この時間から!? その1

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 ドラマ後のテレビ画面は、バラエティー番組が流れているが、真央が眠たそうに欠伸をして、母さんもテーブル上の後片付けをしていると………

「あっ!」

 宮子がいきなり声を上げる。

「そうだ! 忘れていた!!」
「これをしようと思っていたのに!!」

 宮子はそう言うと、急にソファーから立ち上がり、ノートPCを持って自室に戻っていく。

(宮子の奴。何か……大事な用事でも思い出したのか?)

「私は、そろそろ部屋に戻ろうかな!」
「私も、眠たくなってきたし。ふぁ~~」

 咲子も欠伸をしながらソファーから立ち上がり、自室に戻ろうとすると……

「ちょっと、みんな待って!!」

 宮子が、何かの箱を持って、リビングに戻ってきた。

「ねぇ! みんな!!」
「寝る前に、簡単なゲームをしましょうよ!!」
「直ぐに終わるから!!」

 宮子はいきなり、訳分からない事を言い始める。
 もう、深夜に入りかけて居る時間だぞ!!
 それを聞いていた母さんも、困った表情で宮子に話し掛ける。

「宮子…。お父さんと仲良くしてくれるのは嬉しいけど、もう遅いから、明日にしたら……」

 母さんが、宮子に注意をしているが……

「お母さん!」
「直ぐに終わるゲームだから大丈夫だよ!」

 宮子は母さんの言葉に反論を始める。
 本当に…、宮子はどうしたのだろうか?

 先ほど片付けたテーブルの上に宮子は、箱から中身をテーブル上に出す!
 個包装された菓子類がテーブルに散らばる。

「これね。この前親友から貰ったお菓子だけど、何枚かは外れが入っているの!」
「みんなが寝る前に成ったけど、簡単なゲームでもしようかと思って!」

 宮子がテーブル上に出した中身を良く見てみると…、クッキーかビスケットの感じで有った。
 咲子も俺と同じ様に見ていて、宮子に質問をする。

「お姉ちゃん?」
「これって……ロシアンルーレットクッキー?」

「そう、そう。ロシアンルーレットクッキー!!」
「枚数も15枚しか入ってないから、そんなに時間は掛からないわ!!」

(ロシアンルーレットのお菓子版か……。外れは何味なんだろう?)

 先ほどまで、眠たそうな顔をしていたが真央だが、ロシアンルーレットクッキーに興味を示し始めて、個包装されたクッキーを色々と見ていた。
 時間的にそうは掛からない筈だが、母さんはどう反応するのだろう?

「んっ~~~!」
「片付けばかりのテーブルに、お菓子を出してしまって……」
「『仕舞いなさい!』と言いたいけど……宮子に付き合って上げますか♪」

 母さんは最初反対していたが、宮子の話を聞いて折れた様だ。
 この時間から、ロシアンルーレットクッキーが始まる感じで有った。

 ……

 一度はお開きに成りかけたが、みんなソファーに座り直す。
 けど……みんな、当った時はずれの味をまだ教えて貰ってない。

「宮子…。外れの味はどんな味だ? 青汁味か?」

 俺がそう聞くと、宮子は呆れ返りながら言ってきた!

「いや、あなた……。それだとクッキーが、青汁の色でバレバレに判るでしょ!!」
「色の感じからして、青汁の粉が入っている感じはしないし…」

「今調べるから、ちょっと、待って…」

 ロシアンルーレットクッキーが入っていた箱を、宮子は“しげしげ”と見始める。

「…辛いエキスの入ったクッキーがみたい!」
「けど、そんなに激辛では無いらしいわ!!」

「辛いエキス?」

「宮子。それは、タバスコとかか?」

「多分そうだと思う…」
「注意書きにも『小さなお子さんや、辛い物が苦手な人は注意してください』としか、書かれてないから真央でも平気だと思う」

「真央が食べても大丈夫なら、そんなに辛くないのかも知れないな」

 真央は年齢上『小さなお子さん』には成らないし、辛い物が全く食べられない訳でも無い。
 真央はそれに対して、何も発言はしてこないので、真央は多分食べても大丈夫なのだろう?

「外れのクッキーは3枚有るらしいから、確率は5分の1だね!」

 宮子は箱の説明書きを見ながら言う。
 単純に言えば、最低3人は外れ(当たり?)を引く事に成る。

「順番はどうやって決める?」
「じゃんけん?」

 宮子が周りに意見を求めると……

「じゃんけんで良いよ!」

 咲子がそう言ったので、じゃんけんで順番を決めるが、一番最初に勝った人を時計回りの中心にして、ロシアンルーレットクッキーは進めていく。
 じゃんけんに勝ったのは、珍しく真央だったので、真央→母さん→宮子→咲子→父さん(俺)と成ったが、俺が最後に成ってしまった。

(この手のゲームは楽しいが出来れば、外れは引きたくは無いな……)

 夜も更け掛けるこの時間から、ロシアンルーレットクッキーを楽しみ始める、我が家族だった。
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