単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第77話 母さん達の状況…… その5

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 お姉ちゃんはカレーの入ったお鍋を温めながら、晩ご飯の準備をしているけど……

「ねぇ、お母さん!」
「もう、みんな。晩ご飯は食べ終わっているのだよね…?」

「そうだよ。宮子!」

 お姉ちゃんはキッチンからリビングに居るお母さんに声を掛け、お母さんはリビングから返事をしている。
 お姉ちゃんは疑問に感じた掛け声に対して、お母さんは普通に返事をしている?

「もう……私だけなのに、おかず(惣菜)がやけに多すぎない?」
「カツとかの揚げ物類…。まだ2~3人前位有るよ!?」

 今晩は、スーパーの惣菜を乗せたカレーだけど、私達が食べ終わっても、かなりの惣菜が残っていた。
 お母さんのご飯に対する考えは『足りないのはダメ。残る位が丁度良い!』の考え方をしている。
 そのため、惣菜も種類が選べる様にたくさん有って、惣菜を争う喧嘩も無く、私達の晩ご飯は終わっている。

 今晩の様な、お姉ちゃんが最後のパターンに成ると、豚カツ等のカツ類は全て売れていて、不人気な惣菜ばかりに成る事が多いだろうけど、お母さんはその辺もきちんと考えていて、量もかなり揃えていた。

「別に残ったら、明日の朝食のおかずに成るだけだから大丈夫だよ。宮子!」

 お母さんは、お姉ちゃんにそう声を掛ける。

「そう……。コロッケ類がかなり残っているけど、明日の朝食はコロッケをおかずで、ご飯を食べるのだね…」

 お姉ちゃんは、少し嫌そうに言う。

「そう、そう!」
「そうすれば、明日の朝は味噌汁を作るだけで良いからね♪」
「少し、楽が出来るわ!」

 お母さんが惣菜をたくさん用意した考えは、其処までの道筋が有った様だ。
 私は別に、朝から揚げ物でも良いと思う。真央も嫌な顔はしないだろう。

 けど、この様なパターンは珍しい。
 大体の場合は晩ご飯で売れてしまうし、今晩の様な複数惣菜の時も有るが、その時は個別の皿に別ける事が殆どだからだ。

 一応納得したお姉ちゃんは、準備を再開させた。
 カレーが温まったらしく、お姉ちゃんはカレーライスに好きな惣菜を乗せて、ダイニングテーブルで晩ご飯を食べ始める。

「うん!」
「やっぱり、少し時間を置くと味に深みが出るね!!」

 お姉ちゃんは嬉しそうな声で言いながら、カレーライスを食べていると……

「少し、飲もうかな…!」

 お姉ちゃんは席を立ち上がって、冷蔵庫から缶ビールを取り出していた。

(珍しいな…。晩ご飯で晩酌をするなんて)

 お姉ちゃんは晩ご飯後に、お酒を飲む時が殆どで有って、晩ご飯時に飲むのは珍しい。
 それに、お酒を家で飲む様に成ったのは、お父さんの所に行って以来からだ。

「カレーとビールは合うのよね!」

 お姉ちゃんは独り言を言って、カレーとビールを楽しんでいる。
 成る程、そう言った事か!!
 これ以上、お姉ちゃんを観察しても私は意味が無いし、テレビに意識を戻す事にした。

 ……

 私が見たいテレビも見終わって、私は自室に戻る事にした。
 真央は、一足先にもう戻っている。
 私は、お母さんとお姉ちゃんに就寝の挨拶をしてから部屋に戻る。
 明日の用意はもう済ませてある。

(明日から、また学校だ!)
(今度、お父さんが帰ってくるのは、来月末位だと思うけど、それまでの間に新しい作戦を立てないとな!)

(でも、今日はもう眠たいから、寝よう……)

 明日からの事をぼんやりと考えながら、私はベッドに入った……

 ……

 母さん(小春)の状況……

 真央と咲子も部屋に戻り、宮子は自分が食べた食器を洗っている。
 宮子は料理の手伝いが出来る余裕は無さそうだが、後片付け等は私が言わずとも、自発的にやってくれるから助かっている。

「お母さん!」
「カレーが少し残ったけど、どうする?」
「このまま(大鍋)だと、冷蔵庫に入らないよね?」

 お父さんがかなりのカレーを作っていってくれたけど、昼食と夕食で殆ど売れてしまった。
 今までの宮子なら、お父さんの作ったカレーなんて、最低限しか食べなかったのに、今晩は私が作った時と同じ様に食べていたし、ビールも飲んでいた。

 それだけ、宮子の中ではお父さんの見方を変えたのだろう。
 私はリビングから宮子が居るキッチンに移動して、カレーの大鍋を確認する。

「これ位なら、もう小鍋に移して、明日の晩に出せば咲子達が食べてしまうわ!」

「じゃあ、お母さん。小鍋に移すね!」

 宮子は戸棚から小鍋を取り出して、カレーを移し始める。
 後片付けは、お皿類を拭くのと、カレーの大鍋を洗えば終わる感じで有る。
 私は、宮子が洗ったお皿を拭き始める。

「あっ、お母さん。ありがとう!」

「うん!」

 私は軽く返事をして、宮子の後片付けを手伝った……
 後片付けも終わり、宮子は自室に戻ろうとする所を私は捕まえる。

「宮子。部屋に戻る前に一杯付き合いなさい」

「……珍しいね。お母さんから誘うとは!」

 宮子は少し驚きながら言うが、私は宮子と少し話がしたかった。
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