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第十一話買い物...?

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今日は朝日が登ると同時に俺は飛び起きた。なぜなら今日は買い物に行くことに決めていたからだ。他の人たちは知らないが、ルイにだけ伝えておこうと思っていた。
ルイの部屋ってこっちであってるよな...?
ルイの部屋に行こうとしたが右も左も同じ風景で困惑していた。しかし、ちょうどそこにルイが現れたがいきなり現れたためすごくびっくりしてしまった。
「うわっ!?」
「あ、幸輝、どうしたの?こんな朝早く。珍しいね」
なぜルイは驚かないのか俺は不思議にも思っていた。
「いやちょっと街に買い物にでも行こうかなって思って。それでルイのところ行こうとしたらちょうど見つけたって感じかな」
「...こっち僕の部屋と真反対の方向だよ?」
「あれ?」
ルイの部屋に行っていたつもりが全然違う方へ進んでいたみたいだ。
「ともかく街行くんでしょ?僕も行っていい?」
その言葉に俺は耳を疑った。
「え?大丈夫なの?」
「誰も知らないし、ここら辺にも誰もいないから大丈夫だよ!」
「でもルイって王太子じゃないの?バレない?」
その質問にルイは自身満々に言った。
「フード被れば大丈夫だよ!」
本当にいいのか...?
「ま、そうと決まれば早速準備して行こう!」
「うん!じゃあ僕平民っぽい服装に着替えてくるから。あ、幸輝も変装した方がいいね。服貸そうか?」
「じゃあ借りる」
「わかったー。今持ってくるねー」
そう言ってルイはどこかに去っていった。
俺どうすればいいの?
戸惑っているとルイはすぐに戻ってきた。
「お待たせー!はいこれ、後期が着れそうなやつ持ってきたよ」
「ありがとう」
「じゃあ、早速着替えて街に行こう!」
「おう!」
街に行くとまだ早朝のはずなのに結構人がいた。
「人多いね」
「ん?ああ、平民の人たちはお金がいくらあっても足りないぐらいだから朝は早く働き始めて夜は遅く終わるんだよ」
「ふ~ん」
俺の世界でいうブラック企業みたいなものか
そんなことを考えているといつの間にかルイが朝ごはんを買ってきていた。
「幸輝~、朝ごはん食べよ~」
「あれ!?いつの間に?」
「すぐそこだからね」
驚きながら串焼きにかぶりつくと一瞬で旨味が口いっぱいに広がった。
「っっうま!!!」
「でしょ?王宮のご飯も美味しいけど、街の屋台も負けないぐらい美味しいでしょ?」
「めっちゃうまい!ここ来てよかった~」
美味しそうに串焼きにがっつく2人に黒い影がだんだんと忍び寄っていることに2人は全く気づかなかった。
「...もう少しで誘拐ポイントに2人が行くぞ。準備しておけ。連れて行くのは聖者だけだ。もう1人は適当に殺しとけ」
「「了解」」
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