魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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人の金カード③

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――こんにちは。アマビエです。
 やまおくの魔女セツコ・ヤマンバさんの山に住んでおり、今は留守を任されているところです。
 そんな中。
「アマビエちゃ~ん。たすけて~」と具合が悪くなったウパスケが来た。
「どうしたの?」
「また、ごしゅじんをたべっちゃった~」
「またやったのね」
 連れていく方法が口しかないから、間違って飲み込むこともある。
「いぶつごいんでしんちゃうよ~」
「大丈夫よ。吐き出してあげるから。ちょっと待って」
 アマビエは、長い管を持っていく。
「口を開けて」
「あ~」
 長い管をウパスケの口に挟む。
 長い管に水を流し、ウパスケの腹を水で満たす。
 腹が膨らみ、「ぷふぇ」と口からだ液まみれのレイガンが吐き出す。
 酒に酔い、青ざめているレイガンだった。
「う・・・」
「もう3日も酒を飲むなんて」
 よく見るとレイガンの額に裏目になっているカードが張り付いている。
「なにこれ?」
 アマビエは手を伸ばす。



 今日は厄日だ。
 カードの中に閉じ込め、金を使われ、今度はレイガンと一緒に食べられるとは。
 カードの中まで、液体が侵入しなかったのは幸いだった。
 暗く何も見えない。
「ぷふぇ」
 やっと吐き出したようだ。
 今、裏になっているからまだ様子が分からない。
「もう3日も酒を飲むなんて」
 女の声。
「なにこれ?」
 カードを拾い、明るくなった。
 水色と薄いピンクが混ざった髪。ピンクの瞳。腕がひれ。下半身は魚の尾。衣を来た小柄な少女。
 ちょーかわいい。イケる。
 思わずたってしまう。
 もしかしてレイガンが言っていたアマビエかもしれない。けど。
「リリム・・・」
 少女は顔を青ざめる。
「いや!」と投げ飛ばされる。


 カードが回りながら、どこかに飛ばされる。
 中にまで影響がないが、どこに飛ばされるか不安になってきた。
 グサっと刺さった音がした。
「イタ!」
 今度はなんだと思ったら、褐色の肌。長い銀髪を一つに留め、金色の瞳。耳と腕が羽ついている男が見つめていた。


「ガルムが大変そうだから。助けてあげな」
 リリスは爪にマニキュアしながら言う。
「なんで僕が!」
 半獣人の姿のウルクスは言う。
「ある意味兄弟だし。運動がしら助けてあげなさい」
 リリスに体の権利を奪われているから、逆らえない。
 仕方なく、言ってみれば。
 カードの中にアキセがいるとは思わなかった。
「あ!おまえ!」
どうしようか。このまま返すのもな。
「言うの忘れた」
 頭に直接リリスの声が。
「それ。『人の金カード』で言ってね。そのカードを持っていれば、ガルムの金でなんでも買えるわよ」
 え。
 ウルクスは考える。
――この行動はリリスが見ている。
 途中で連れ出されそうになるけど、ギリギリまでやるしかないか。
 でも人の金を使うのも。
 僕の良心に引っかかるような。でも嫌いな奴の金だから。それに前科多いし。今までの悪さをここで制裁ということで、これで罪につながらない。
 それにその金を使って、前回ジャンヌには申し訳なかったから、お詫びとしておごるとか、モノを買うか。
  いや、普通にアキセごとカードを渡せば喜ぶか。おそらく、真っ二つにして切る。
 よし。決まった。
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