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完結篇
第2話 気付くまでに②
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「ルチア様。お久しぶりです」
ジル司祭はご挨拶したが、ルチア様は何も返されない。
「お願いごとがありまして、ここに参りました。ジャネット様を聖女としてご指導して頂きたいと思っております」
ジル司祭は頭を下げる。
「ジャネット様は、魔女と戦って以来、『光』を使えなくなりました」
ルチア様は驚いた様子で目とあった。
「でなくては、ジャネット様は・・・」
「分かりました」
初めてルチア様は発した。
「ただし、彼女のそばに置きたい」
「承知しました」とジル司祭は返した。
私は嬉しかった。
聖女から学べれば、もう一度力を取り戻せるかもしれない。またみんなのために戦える。私も学びたい。
「よろしくお願いします」
この時のルチアさんはどう思っていただろうか。
何も知らずに笑った私を見てどんなに思っていただろうか。
今思えば、お気楽だった。これでまだ聖女になれると思ったから。
それでも、あの時の私はそれしか考えられなかった。
それから期待と裏腹にルチア様は何も教えてくれなかった。
一緒の部屋になってもルチア様は一言も話してくれなかった。
何日も何日も。ただ窓を見るだけだった。
「ルチア様。どうして何も教えてくれないんですか・・・」
毎日尋ねた。
「私が魔女と戦えなくて・・・たくさん・・・騎士たちを殺されたんです・・・」
あの時を思い出す。無気力だった自分が。
「何もできなくて・・・皆を守りたくて・・・お願いです。教えてください。私もルチア様のように聖女になりたいです」
それでも何も返してくれなかった。
見捨てられたようで、イヤだった。
そんな日々が続いた時だった。
「ルチア様!」
ルチア様が倒れた。
ルチア様は、医師たちが見ていた。
呪病は、『呪い』を浄化するしかなかった。
医師たちはエンジェライトをルチア様に吸収し、『呪い』を浄化していた。それでも治る気配がなかった。
「元気になりますか・・・」
ジル司祭に訊く。
「ルチア様は、呪病に侵食されている」
「なぜ、侵食されているのですか。聖女は『呪い』を浄化するのに」
「今のルチア様には力を失いかけています」
「え?」
「魔女の戦いの末。『光』の源である宝石心臓(セラフィム)の一部を砕けてしまった。だから『呪い』を浄化できずに呪病に侵されています。もうエンジェライトの補充だけではもう難しいかと」
「このままだとどうなってしまいますか」
「『呪い』に侵され、死に至ります」
「もう治せないんですか」
「聖女の力を取り戻すしかないです。でもあなたなら」
「え・・・」
ジル司祭と一緒に地下室を歩いていた。
「以前からルチア様には勧めましたが、断れていました」
「どうしてですか」
「ルチア様は延命を望まれていなかったからです。もう死を覚悟していました」
「そんな・・・」
なぜ治せる方法があるのに。だから教えなかったの。もうすぐ死ぬから。
「ですが。あなたなら、ルチア様を説得できると思っています」
「でも、私、ルチア様と話したことも・・・」
「着きました」
大きい扉だった。
重い扉を開ければ、宝石だらけの部屋だった。この部屋が昼のように明るく、宝石が塊っている。
なぜ、『光』が届かない地下でエンジェライトが輝いているだろうか。
その時砕く音がした。
ジル司祭がハンマーで宝石を砕いていた。
ジル司祭から拾ったエンジェライトを渡される。
「これをルチア様に渡していただければ、聖女の力を取り戻せるはずです」
白く光るエンジェライトだった。
「これって・・・エンジェライト?」
「特別なエンジェライトになります。ジャネット様からルチア様に渡していただけないでしょうか」
「でも私が渡してもルチア様は受け取ってくれますか」
「大丈夫です。あなたなら」
手の中にエンジェライトが光っている。
ルチア様に渡せば、聖女の力を取り戻し、呪病は治る。
でも、もしかしたら、私もこれで。
背後に音がした。
振り向けば、倒れ込んでいたルチア様が立っていた。
ジル司祭はご挨拶したが、ルチア様は何も返されない。
「お願いごとがありまして、ここに参りました。ジャネット様を聖女としてご指導して頂きたいと思っております」
ジル司祭は頭を下げる。
「ジャネット様は、魔女と戦って以来、『光』を使えなくなりました」
ルチア様は驚いた様子で目とあった。
「でなくては、ジャネット様は・・・」
「分かりました」
初めてルチア様は発した。
「ただし、彼女のそばに置きたい」
「承知しました」とジル司祭は返した。
私は嬉しかった。
聖女から学べれば、もう一度力を取り戻せるかもしれない。またみんなのために戦える。私も学びたい。
「よろしくお願いします」
この時のルチアさんはどう思っていただろうか。
何も知らずに笑った私を見てどんなに思っていただろうか。
今思えば、お気楽だった。これでまだ聖女になれると思ったから。
それでも、あの時の私はそれしか考えられなかった。
それから期待と裏腹にルチア様は何も教えてくれなかった。
一緒の部屋になってもルチア様は一言も話してくれなかった。
何日も何日も。ただ窓を見るだけだった。
「ルチア様。どうして何も教えてくれないんですか・・・」
毎日尋ねた。
「私が魔女と戦えなくて・・・たくさん・・・騎士たちを殺されたんです・・・」
あの時を思い出す。無気力だった自分が。
「何もできなくて・・・皆を守りたくて・・・お願いです。教えてください。私もルチア様のように聖女になりたいです」
それでも何も返してくれなかった。
見捨てられたようで、イヤだった。
そんな日々が続いた時だった。
「ルチア様!」
ルチア様が倒れた。
ルチア様は、医師たちが見ていた。
呪病は、『呪い』を浄化するしかなかった。
医師たちはエンジェライトをルチア様に吸収し、『呪い』を浄化していた。それでも治る気配がなかった。
「元気になりますか・・・」
ジル司祭に訊く。
「ルチア様は、呪病に侵食されている」
「なぜ、侵食されているのですか。聖女は『呪い』を浄化するのに」
「今のルチア様には力を失いかけています」
「え?」
「魔女の戦いの末。『光』の源である宝石心臓(セラフィム)の一部を砕けてしまった。だから『呪い』を浄化できずに呪病に侵されています。もうエンジェライトの補充だけではもう難しいかと」
「このままだとどうなってしまいますか」
「『呪い』に侵され、死に至ります」
「もう治せないんですか」
「聖女の力を取り戻すしかないです。でもあなたなら」
「え・・・」
ジル司祭と一緒に地下室を歩いていた。
「以前からルチア様には勧めましたが、断れていました」
「どうしてですか」
「ルチア様は延命を望まれていなかったからです。もう死を覚悟していました」
「そんな・・・」
なぜ治せる方法があるのに。だから教えなかったの。もうすぐ死ぬから。
「ですが。あなたなら、ルチア様を説得できると思っています」
「でも、私、ルチア様と話したことも・・・」
「着きました」
大きい扉だった。
重い扉を開ければ、宝石だらけの部屋だった。この部屋が昼のように明るく、宝石が塊っている。
なぜ、『光』が届かない地下でエンジェライトが輝いているだろうか。
その時砕く音がした。
ジル司祭がハンマーで宝石を砕いていた。
ジル司祭から拾ったエンジェライトを渡される。
「これをルチア様に渡していただければ、聖女の力を取り戻せるはずです」
白く光るエンジェライトだった。
「これって・・・エンジェライト?」
「特別なエンジェライトになります。ジャネット様からルチア様に渡していただけないでしょうか」
「でも私が渡してもルチア様は受け取ってくれますか」
「大丈夫です。あなたなら」
手の中にエンジェライトが光っている。
ルチア様に渡せば、聖女の力を取り戻し、呪病は治る。
でも、もしかしたら、私もこれで。
背後に音がした。
振り向けば、倒れ込んでいたルチア様が立っていた。
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