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25話 鬼ごっこ(2)
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「それじゃあ、軽くゲームの説明をしておくぞ。基本的なルールに変更は無い。だが……」
レオンは先程の白バラを兵士達の前に掲げた。
「今回は特別に、このバラの花を使用する。今からこれを各自に1本ずつ渡すから……そうだな、胸ポケットにでも入れて貰おうか。このバラがいつもの染め水の入った袋の代わりになる」
侍女が兵士達にバラの花を1本ずつ丁寧に配っている。バラを受け取った兵士は、首を傾げ困惑した様子だ。
「制限時間は15分。お前達の持っているバラを全て奪うことができれば俺の勝利。お前達は、誰か1人でも俺からバラを守りきるか、もしくは俺のバラを奪えば勝利だ」
血に見立てた液体が飛び散るのを見なくてすみそうなのは良かった。しかし、袋を破壊するのがバラを奪うに変わっただけで、レオンが不利なのは変わらない。最終的に集められた兵士は11人、対して鬼であるレオンは1人。たった15分で11人分のバラを奪う事なんてできるのだろうか……。それも普通の鬼ごっことは違い、お互い武器を所持し、戦うことが前提になっている。更にレオンは、この鬼ごっこで魔法は使わないのだそうだ。
「クレハ、どうしたの?」
「レオン……」
考え込んでいて彼が側に来ていたことに気付かなかった。
「もう始まるから、ぼんやりしてないでちゃんと見ててね」
彼はまた私の頭を優しく撫でる。その表情は私の心配など、どこ吹く風かというようにとても穏やかだった。
「それでは僭越ながら私、セドリック・オードランが審判を務めさせていただきます。ちなみに、今回のゲームは婚約者にいいとこ見せたいという、レオン様の非常に個人的な理由で開催されたわけですが……その為の舞台装置として選抜されてしまった、クライヴ隊長を始めとした三番隊諸君はお気の毒様です。しかし、サボっていた罰として受け入れましょう。自主トレしてただけなのに、人数合わせとして参加させられた面々は……運が悪かったと思って諦めましょうね」
バチッ…!! 青白い閃光が、セドリックさんの顔の横を掠めた。これはレオンの魔法だ。
「お前はいちいち余計な一言が多いんだよ」
「レオンさまぁ、審判への攻撃はペナルティになりますよ」
セドリックさんは、さっきの雷撃をさほど気にした様子も無くしれっとしている。
「……さっさと進めろ」
「それでは、ゲームを始める前に最終確認しておきます。ルールは皆知っての通り。変更点に関しては、レオン様が説明されましたので割愛致します。レオン様に勝利する事ができれば、報奨金と豪華景品が贈られますので、兵士諸君は気合い入れて頑張って下さいね。武器についてですが……こちらも前回同様真剣は不可とさせていただきます。必要であれば、こちらの訓練用木刀を使用して下さい。レオン様は魔法の使用は一切禁止という事でよろしいでしょうか?」
「ああ、問題ない」
真剣じゃないと聞いてほっとした。でもやはりレオンは魔法を使わないようだ……大丈夫なんだろうか。侍女と一緒に少し離れた場所へ移動した私は、そこでゲームを観戦しているように言われる。レオンのいる方へ視線を向けると、こちらを振り返った彼と目が合った。私が見ていた事に気付いた彼は、右手の人差し指で自身の口元を指差す。なんだろう……? 彼はゆっくりと口を動かす。私はそれを食い入る様に見つめた。
「だ、い、じょ、う、ぶ」
『大丈夫』……彼の口の動きから読み取れた言葉を、そのまま声に出す。レオンは笑顔で頷いた。
大丈夫だから心配するなって言いたいのかな。どうして私の考えている事が分かったんだろう……そんなに顔に出てたのだろうか。そういえば、前にリズにも『クレハ様はわかりやすい』って言われた事あったなぁ。
「では、各自配置に付いて下さい。5分後にゲームを開始致します」
セドリックさんが懐から取り出した懐中時計を見ながら、時間の経過を確認している。自分が参加しているわけじゃないのにドキドキしてきた。レオンは大丈夫と言ってはいたが、やはり心配な気持ちを拭いきれない。相手は大人で、しかも軍人さんだ。どうか怪我などしないよう、無事に終わりますように……
殿下、デレデレじゃん……。話には聞いていたがこれ程とはなぁ。婚約者……クレハ様の事が可愛くてしょうがないのだろう。殿下の目線は常に彼女を追っている。そして更に、その周囲の人間の行動や、細かい仕草に至るまでも注意深く観察している。さっき俺がクレハ様に挨拶した時も、殿下の視線がピリピリと突き刺さった。
いや、そりゃ確かに可愛いけどさぁ……。殿下が一目惚れしたっていうのも『なるほど』って納得するくらいにはクレハ様は可愛いよ。しかし、臣下にまで牽制するのは如何なものか……
色ボケ殿下においては、多少動きが鈍ってくれる事を期待したいが……無理だろうなぁ。そんな甘い方でないのは重々承知している。むしろクレハ様がいる事で、いつもより張り切って叩きのめされそうで溜息が出る。
「はぁ……」
いくら殿下が強いと言っても、子供1人相手にプロの軍人が情けないと思われるだろうが、セドリックさんがおっしゃったように殿下はバケ……いや、規格外でいらっしゃるので、その辺の子供と同じ物差しで測ってはいけない。全く……末恐ろしいお方だよ。
さて、どうするか……。こちら側は誰か1人でもバラを守りきれさえすれば勝利なので、積極的に殿下に挑みに行く必要はない。だが、闇雲に逃げ回るだけでは殿下のいい標的になるだけだ。間違っても殿下とサシでやり合うなんて事は避けなければならないからな。
範囲は訓練場全体、大体横80メートル、縦50メートル。殿下はいつも西側入り口付近の端からスタートするので、その対面にあたる東側に部下を配置する。俺は指でサインを送り、前方と後方に兵を分けた。前方に4人、左右に2人ずつと後方に6人、これは前方のすぐ後ろにそれぞれ3人ずつ配置する。そして長である俺は全体を見渡し、指示が出せる様にその1番後ろに陣取る。
このゲームの肝は、いかに殿下を自由に動き回らせないかにかかっている。まず、前方の者で開始と同時に動き出すであろう殿下の足止めをする。攻撃してくる殿下に対し、常に複数で応戦し、前方の者がやられたら、すぐさま後方の者がそこに入れ替われる様待機する。この体制を維持しつつ万が一、殿下に隙ができたらバラを奪う。
殿下のバラを奪うのはまず無理だとは思うが、流石の殿下も複数人を同時に相手取るとなると、多少なり手こずるので、時間ロスは避けられない。殿下とまともに戦って勝てる見込みなど皆無。よって、最初からタイムオーバー狙いだ。15分という時間制限は絶妙で、長くもなく短くもない。今回は味方側は11人とそこそこ多いので上手く立ち回れば……
「……5分経過、それではゲームを開始する。用意……始め!」
「えっ……?」
セドリックさんの開始を告げる合図とほぼ同時、ビュンっと空気を切り裂くような鋭い音と共に、何かが自分に向かって勢いよく飛んで来るのが見えた。その正体を考えるより先に、ほぼ反射的に木刀でそれを叩き落とす。
あっぶねー……もう少し反応するのが遅れたら、腹の辺りに直撃するとこだった。ギリギリの所でそれを回避した俺は、飛んで来た物体を確認する。
「これは……」
それは、自分が手にしているのと同じ、訓練用の木刀だった。こんなものどこから……って、1人しかいないじゃないか!! そう思った時にはすでに手遅れだった。地面に向けていた視線を上げ、正面に向き直る。そこで俺が見たのは……。あの一瞬で俺の間合いにまで距離を詰めた殿下が、俺に向かって回し蹴りを繰り出そうとしているところだった。
「ぐあっ!!」
左手でガードはしたものの、その強烈な一撃になす術なく蹴り飛ばされた俺は、受け身を取る事もできず地面に体を叩きつけられる。
「つっ……!」
蹴りを受けた左手首がビリビリと痺れている。籠手を付けていなければ骨にヒビくらい、いっていたかもしれない。とても子供とは思えない凄まじい脚力……それは、自分の体重の倍以上はあるであろう成人男性をいとも簡単に下してしまう。
仰向けで地面に転がった俺の側に近づいてくる足音。見上げるとそこには、嫌味なくらいに整った顔立ちの金髪の少年が立っていた。彼は俺の胸元に視線を移し、少し前屈みになりながら右手を伸ばす。地面に強く叩き付けられた体は、まだ動かすことができない。俺はその流れるような優雅な仕草を、ただ眺めることしかできなかった。
「まずは1本目……」
胸ポケットに入れられていた白バラを手にした少年は、そう呟いて緩く口角を上げる。薄れていく意識の中で、不敬だと分かってはいても思わずにはいられない……
殿下……やっぱりバケモンだな――――
「クライヴ隊長失格!!」
俺の退場を告げるセドリックさんの声が訓練場に響き渡り、俺はその場で意識を失った。
レオンは先程の白バラを兵士達の前に掲げた。
「今回は特別に、このバラの花を使用する。今からこれを各自に1本ずつ渡すから……そうだな、胸ポケットにでも入れて貰おうか。このバラがいつもの染め水の入った袋の代わりになる」
侍女が兵士達にバラの花を1本ずつ丁寧に配っている。バラを受け取った兵士は、首を傾げ困惑した様子だ。
「制限時間は15分。お前達の持っているバラを全て奪うことができれば俺の勝利。お前達は、誰か1人でも俺からバラを守りきるか、もしくは俺のバラを奪えば勝利だ」
血に見立てた液体が飛び散るのを見なくてすみそうなのは良かった。しかし、袋を破壊するのがバラを奪うに変わっただけで、レオンが不利なのは変わらない。最終的に集められた兵士は11人、対して鬼であるレオンは1人。たった15分で11人分のバラを奪う事なんてできるのだろうか……。それも普通の鬼ごっことは違い、お互い武器を所持し、戦うことが前提になっている。更にレオンは、この鬼ごっこで魔法は使わないのだそうだ。
「クレハ、どうしたの?」
「レオン……」
考え込んでいて彼が側に来ていたことに気付かなかった。
「もう始まるから、ぼんやりしてないでちゃんと見ててね」
彼はまた私の頭を優しく撫でる。その表情は私の心配など、どこ吹く風かというようにとても穏やかだった。
「それでは僭越ながら私、セドリック・オードランが審判を務めさせていただきます。ちなみに、今回のゲームは婚約者にいいとこ見せたいという、レオン様の非常に個人的な理由で開催されたわけですが……その為の舞台装置として選抜されてしまった、クライヴ隊長を始めとした三番隊諸君はお気の毒様です。しかし、サボっていた罰として受け入れましょう。自主トレしてただけなのに、人数合わせとして参加させられた面々は……運が悪かったと思って諦めましょうね」
バチッ…!! 青白い閃光が、セドリックさんの顔の横を掠めた。これはレオンの魔法だ。
「お前はいちいち余計な一言が多いんだよ」
「レオンさまぁ、審判への攻撃はペナルティになりますよ」
セドリックさんは、さっきの雷撃をさほど気にした様子も無くしれっとしている。
「……さっさと進めろ」
「それでは、ゲームを始める前に最終確認しておきます。ルールは皆知っての通り。変更点に関しては、レオン様が説明されましたので割愛致します。レオン様に勝利する事ができれば、報奨金と豪華景品が贈られますので、兵士諸君は気合い入れて頑張って下さいね。武器についてですが……こちらも前回同様真剣は不可とさせていただきます。必要であれば、こちらの訓練用木刀を使用して下さい。レオン様は魔法の使用は一切禁止という事でよろしいでしょうか?」
「ああ、問題ない」
真剣じゃないと聞いてほっとした。でもやはりレオンは魔法を使わないようだ……大丈夫なんだろうか。侍女と一緒に少し離れた場所へ移動した私は、そこでゲームを観戦しているように言われる。レオンのいる方へ視線を向けると、こちらを振り返った彼と目が合った。私が見ていた事に気付いた彼は、右手の人差し指で自身の口元を指差す。なんだろう……? 彼はゆっくりと口を動かす。私はそれを食い入る様に見つめた。
「だ、い、じょ、う、ぶ」
『大丈夫』……彼の口の動きから読み取れた言葉を、そのまま声に出す。レオンは笑顔で頷いた。
大丈夫だから心配するなって言いたいのかな。どうして私の考えている事が分かったんだろう……そんなに顔に出てたのだろうか。そういえば、前にリズにも『クレハ様はわかりやすい』って言われた事あったなぁ。
「では、各自配置に付いて下さい。5分後にゲームを開始致します」
セドリックさんが懐から取り出した懐中時計を見ながら、時間の経過を確認している。自分が参加しているわけじゃないのにドキドキしてきた。レオンは大丈夫と言ってはいたが、やはり心配な気持ちを拭いきれない。相手は大人で、しかも軍人さんだ。どうか怪我などしないよう、無事に終わりますように……
殿下、デレデレじゃん……。話には聞いていたがこれ程とはなぁ。婚約者……クレハ様の事が可愛くてしょうがないのだろう。殿下の目線は常に彼女を追っている。そして更に、その周囲の人間の行動や、細かい仕草に至るまでも注意深く観察している。さっき俺がクレハ様に挨拶した時も、殿下の視線がピリピリと突き刺さった。
いや、そりゃ確かに可愛いけどさぁ……。殿下が一目惚れしたっていうのも『なるほど』って納得するくらいにはクレハ様は可愛いよ。しかし、臣下にまで牽制するのは如何なものか……
色ボケ殿下においては、多少動きが鈍ってくれる事を期待したいが……無理だろうなぁ。そんな甘い方でないのは重々承知している。むしろクレハ様がいる事で、いつもより張り切って叩きのめされそうで溜息が出る。
「はぁ……」
いくら殿下が強いと言っても、子供1人相手にプロの軍人が情けないと思われるだろうが、セドリックさんがおっしゃったように殿下はバケ……いや、規格外でいらっしゃるので、その辺の子供と同じ物差しで測ってはいけない。全く……末恐ろしいお方だよ。
さて、どうするか……。こちら側は誰か1人でもバラを守りきれさえすれば勝利なので、積極的に殿下に挑みに行く必要はない。だが、闇雲に逃げ回るだけでは殿下のいい標的になるだけだ。間違っても殿下とサシでやり合うなんて事は避けなければならないからな。
範囲は訓練場全体、大体横80メートル、縦50メートル。殿下はいつも西側入り口付近の端からスタートするので、その対面にあたる東側に部下を配置する。俺は指でサインを送り、前方と後方に兵を分けた。前方に4人、左右に2人ずつと後方に6人、これは前方のすぐ後ろにそれぞれ3人ずつ配置する。そして長である俺は全体を見渡し、指示が出せる様にその1番後ろに陣取る。
このゲームの肝は、いかに殿下を自由に動き回らせないかにかかっている。まず、前方の者で開始と同時に動き出すであろう殿下の足止めをする。攻撃してくる殿下に対し、常に複数で応戦し、前方の者がやられたら、すぐさま後方の者がそこに入れ替われる様待機する。この体制を維持しつつ万が一、殿下に隙ができたらバラを奪う。
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あっぶねー……もう少し反応するのが遅れたら、腹の辺りに直撃するとこだった。ギリギリの所でそれを回避した俺は、飛んで来た物体を確認する。
「これは……」
それは、自分が手にしているのと同じ、訓練用の木刀だった。こんなものどこから……って、1人しかいないじゃないか!! そう思った時にはすでに手遅れだった。地面に向けていた視線を上げ、正面に向き直る。そこで俺が見たのは……。あの一瞬で俺の間合いにまで距離を詰めた殿下が、俺に向かって回し蹴りを繰り出そうとしているところだった。
「ぐあっ!!」
左手でガードはしたものの、その強烈な一撃になす術なく蹴り飛ばされた俺は、受け身を取る事もできず地面に体を叩きつけられる。
「つっ……!」
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「まずは1本目……」
胸ポケットに入れられていた白バラを手にした少年は、そう呟いて緩く口角を上げる。薄れていく意識の中で、不敬だと分かってはいても思わずにはいられない……
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