55 / 294
54話 雑談(1)
しおりを挟む
セドリックさんが用意してくれた紅茶とシフォンケーキを頂きながら、私とリズは会話に花を咲かせた。紅茶は昨日私が飲ませて貰ったのと同じ物だそうだ。渋みが少なく、あっさりとしていてシフォンケーキにもよく合う。レオンのせいで味も香りも全く楽しめなかったからなぁ。詳しく思い出すとまた羞恥に襲われるので、その記憶は無理やり頭の隅っこに追いやった。穏やかで優しい時間が過ぎていく……
「クレハ様がお召しになっているドレス……とてもお似合いですよ。王妃様のお見立てだそうですね」
「ありがとう。うん、でも……ちょっと量が多過ぎてね。王妃様のお気遣いはとても嬉しいのだけど」
「ベルナデット様はクレハ様を着飾るのが楽しくて仕方がないのでしょうね。大変だとは思いますが、どうか王妃殿下のお好きなようにさせてあげて下さい」
「王妃様のお気持ち分かります。クレハ様はもうちょっとお洒落をなさっても良いと思いますから」
「ドレスが嫌いなわけじゃないのよ。だって、こんなヒラヒラした服じゃ動きづらいし、汚れるのが気になって思いっきり走れないじゃない」
「またそんな事おっしゃって……私はクレハ様のそういう活発なところ好きですけど、服装に関しては考えを改めて頂きたいですよ。前にお屋敷のお庭で、継ぎの当たったズボンで走り回ってるのを見た時は目を疑いましたから。どこであんなの手に入れたんですか」
「ウチに働きに来てるマルクっていう男の子がいるでしょ? その子がサイズも合わなくなったし、破れたから捨てるって言ってた物を貰ったの。穴を塞げばまだ穿けるし、これなら汚しても大丈夫だと思って」
「クレハ様……流石にそれは、私もどうかと……」
セドリックさんもリズもカミルみたいなこと言ってる……屋敷の敷地内だし、お客様に見せるわけでもないんだから良いじゃないか。ここから更に波及して、他にも色々とお小言を頂きそうな気がするので、別の話題を振ろう。
「そ、そういえば……リズは最近カミルに会った?」
カシャンッ!
「申し訳ありません。手を滑らせてしまいました」
室内に食器同士が触れ合う音が響いた。セドリックさんが、手にしていたティースプーンをお皿の上に落としてしまったのだ。彼がこんなミスをするなんて……どうしたのだろう。
「えーと、カミル様ですか……私はひと月以上お会いしていないですね」
「そっかぁ……この前来た時に顔色が悪かったから……。ルクトの旅行も予定より早く帰って来たみたいだし、ちょっと気になっていたの」
「カ、カミル様がこちらに……王宮にいらしたんですか!?」
「うん、フランツおじ様と一緒にね。レオンがリズに会いに行っていた日よ」
カミルの話を聞いたリズは目に見えて落ち着かない様子になり、物言いたげにセドリックさんの方へ何度も振り返る。カミルが王宮に来たのがそんなに意外だったのかな。セドリックさんは、そんなリズに向かって一言『承知しております』と言った。何をだろう……カミルが王宮に来たという事かな。私と彼が、どんなやり取りをしたのかも知っているのだろうか。あの場にいなかったセドリックさんが、一体どこまで把握しているのだろう。
「あの……大丈夫でしたか?」
「大丈夫って?」
「えっと……その、クレハ様の今のお立場を……つまり、レオン殿下とのご婚約について、何か言われたりは……?」
彼女にしては珍しく、歯切れが悪く言葉を濁したような物言いだ。けれど、流石リズ……。カミルが私に会いに来た理由を察している。リズも私と一緒でカミルとは幼馴染なのだ。だから、彼の考えそうなことが何となく分かったのだろうか。
「私がどう思っているか……とても気にかけてくれたよ。婚約が嫌なら無理して受けることはない……断っても大丈夫だって言ってくれて」
「ひえっ……」
リズが小さく悲鳴を上げた。カミルの言葉に驚いたんだろうな。セドリックさんも眉を顰めている。私自身も政略結婚なんて珍しくないと割り切っていた。しかも、お相手は王太子殿下だ……こちらから断るなんて想像もしていなかった。
「クレハ様、それに何てお答えになったんですか?」
「無理なんてしてないし……レオンとの婚約嫌じゃないよって、ちゃんと言ったよ」
その後、カミルと口論になって喧嘩をしてしまった事も伝える。私なりにカミルを安心させようとしたけれど、それは上手くいかず、彼を酷く怒らせてしまったのだ。
「レオンには秘密にしておいてね。フランツおじ様と約束したし……それに、喧嘩して泣いちゃったの知られると恥ずかしいから」
「……言われずとも怖くて無理ですよ。それにしても、随分はっきりと断言なさったのですね。カミル様ショックで泣いてないといいけど……」
「違うよ、泣いたのは私の方だって」
「あっ、いえ……そういう事では……。クレハ様、やっぱりカミル様のお気持ちに気づいておられなかったのですか」
「カミルの? 私のことをとても心配してくれているのは分かっているよ」
「……意外と鈍かったんですね、クレハ様」
「レオン様に直球ストレートでいけと言った……俺の助言は間違っていなかったんだなぁ」
ふたりはそれぞれ何かに納得したように頷いている。私に対して呆れているような反応を見ると、やはりカミルを怒らせてしまった原因は、私の方にあるということなんだろうな。
「ねぇ、リズ。私どうしたらいいと思う? おじ様は気にするなって言って下さったけれど……やっぱりもう一度会って、カミルと話すべきよね」
カミルといつまでもぎこちないままでいるのは嫌だ。私のせいで彼があそこまで怒ったのなら、謝りにいかないと……でも、何て言って謝ればいいのだろう。私のせいだと分かってはいても、その理由が思い至らない。
「カミル様のお父様がおっしゃるように、クレハ様が気に病む事ではありませんよ」
「でも……」
「今はまだカミル様も頭に血が上っていて、冷静にお話しできないかもしれません。喧嘩が更に悪化してしまう可能性もありますから……しばらく時間を置いた方がよろしいでしょう」
「そうですよ! 落ち着いたらきっと、カミル様の方からクレハ様に会いに来て下さるはずです。それまで待ちましょう」
つまり、私の方から余計な事はするべきではないと……。リズとセドリックさん……示し合わせたかのように息ぴったりだな。
「うん……カミルが来てくれたら、今まで通りに仲良くすれば良いよね。大事な友達だもの」
「クライヴ隊長はこれに立ち合ったのか……なかなかにしんどいな」
「セドリックさん、何かおっしゃいましたか?」
「いいえ」
セドリックさんはご婦人方がうっとりしてしまうような、素敵な笑顔で返事を返した。これはひょっとして、はぐらかされたかな……これ以上聞いても、おそらく教えてはくれないだろう。
ふたりにカミルの事を相談できて良かったと思う。レオンには言えないし、私ひとりで突っ走っていたら、いよいよカミルとの仲が修復不可能なものになっていたかもしれない。大人なセドリックさんと、しっかり者のリズ……このふたりが口を揃えて様子を見ろと言っているのだから、きっとそれが正解なんだろう。
「クレハ様がお召しになっているドレス……とてもお似合いですよ。王妃様のお見立てだそうですね」
「ありがとう。うん、でも……ちょっと量が多過ぎてね。王妃様のお気遣いはとても嬉しいのだけど」
「ベルナデット様はクレハ様を着飾るのが楽しくて仕方がないのでしょうね。大変だとは思いますが、どうか王妃殿下のお好きなようにさせてあげて下さい」
「王妃様のお気持ち分かります。クレハ様はもうちょっとお洒落をなさっても良いと思いますから」
「ドレスが嫌いなわけじゃないのよ。だって、こんなヒラヒラした服じゃ動きづらいし、汚れるのが気になって思いっきり走れないじゃない」
「またそんな事おっしゃって……私はクレハ様のそういう活発なところ好きですけど、服装に関しては考えを改めて頂きたいですよ。前にお屋敷のお庭で、継ぎの当たったズボンで走り回ってるのを見た時は目を疑いましたから。どこであんなの手に入れたんですか」
「ウチに働きに来てるマルクっていう男の子がいるでしょ? その子がサイズも合わなくなったし、破れたから捨てるって言ってた物を貰ったの。穴を塞げばまだ穿けるし、これなら汚しても大丈夫だと思って」
「クレハ様……流石にそれは、私もどうかと……」
セドリックさんもリズもカミルみたいなこと言ってる……屋敷の敷地内だし、お客様に見せるわけでもないんだから良いじゃないか。ここから更に波及して、他にも色々とお小言を頂きそうな気がするので、別の話題を振ろう。
「そ、そういえば……リズは最近カミルに会った?」
カシャンッ!
「申し訳ありません。手を滑らせてしまいました」
室内に食器同士が触れ合う音が響いた。セドリックさんが、手にしていたティースプーンをお皿の上に落としてしまったのだ。彼がこんなミスをするなんて……どうしたのだろう。
「えーと、カミル様ですか……私はひと月以上お会いしていないですね」
「そっかぁ……この前来た時に顔色が悪かったから……。ルクトの旅行も予定より早く帰って来たみたいだし、ちょっと気になっていたの」
「カ、カミル様がこちらに……王宮にいらしたんですか!?」
「うん、フランツおじ様と一緒にね。レオンがリズに会いに行っていた日よ」
カミルの話を聞いたリズは目に見えて落ち着かない様子になり、物言いたげにセドリックさんの方へ何度も振り返る。カミルが王宮に来たのがそんなに意外だったのかな。セドリックさんは、そんなリズに向かって一言『承知しております』と言った。何をだろう……カミルが王宮に来たという事かな。私と彼が、どんなやり取りをしたのかも知っているのだろうか。あの場にいなかったセドリックさんが、一体どこまで把握しているのだろう。
「あの……大丈夫でしたか?」
「大丈夫って?」
「えっと……その、クレハ様の今のお立場を……つまり、レオン殿下とのご婚約について、何か言われたりは……?」
彼女にしては珍しく、歯切れが悪く言葉を濁したような物言いだ。けれど、流石リズ……。カミルが私に会いに来た理由を察している。リズも私と一緒でカミルとは幼馴染なのだ。だから、彼の考えそうなことが何となく分かったのだろうか。
「私がどう思っているか……とても気にかけてくれたよ。婚約が嫌なら無理して受けることはない……断っても大丈夫だって言ってくれて」
「ひえっ……」
リズが小さく悲鳴を上げた。カミルの言葉に驚いたんだろうな。セドリックさんも眉を顰めている。私自身も政略結婚なんて珍しくないと割り切っていた。しかも、お相手は王太子殿下だ……こちらから断るなんて想像もしていなかった。
「クレハ様、それに何てお答えになったんですか?」
「無理なんてしてないし……レオンとの婚約嫌じゃないよって、ちゃんと言ったよ」
その後、カミルと口論になって喧嘩をしてしまった事も伝える。私なりにカミルを安心させようとしたけれど、それは上手くいかず、彼を酷く怒らせてしまったのだ。
「レオンには秘密にしておいてね。フランツおじ様と約束したし……それに、喧嘩して泣いちゃったの知られると恥ずかしいから」
「……言われずとも怖くて無理ですよ。それにしても、随分はっきりと断言なさったのですね。カミル様ショックで泣いてないといいけど……」
「違うよ、泣いたのは私の方だって」
「あっ、いえ……そういう事では……。クレハ様、やっぱりカミル様のお気持ちに気づいておられなかったのですか」
「カミルの? 私のことをとても心配してくれているのは分かっているよ」
「……意外と鈍かったんですね、クレハ様」
「レオン様に直球ストレートでいけと言った……俺の助言は間違っていなかったんだなぁ」
ふたりはそれぞれ何かに納得したように頷いている。私に対して呆れているような反応を見ると、やはりカミルを怒らせてしまった原因は、私の方にあるということなんだろうな。
「ねぇ、リズ。私どうしたらいいと思う? おじ様は気にするなって言って下さったけれど……やっぱりもう一度会って、カミルと話すべきよね」
カミルといつまでもぎこちないままでいるのは嫌だ。私のせいで彼があそこまで怒ったのなら、謝りにいかないと……でも、何て言って謝ればいいのだろう。私のせいだと分かってはいても、その理由が思い至らない。
「カミル様のお父様がおっしゃるように、クレハ様が気に病む事ではありませんよ」
「でも……」
「今はまだカミル様も頭に血が上っていて、冷静にお話しできないかもしれません。喧嘩が更に悪化してしまう可能性もありますから……しばらく時間を置いた方がよろしいでしょう」
「そうですよ! 落ち着いたらきっと、カミル様の方からクレハ様に会いに来て下さるはずです。それまで待ちましょう」
つまり、私の方から余計な事はするべきではないと……。リズとセドリックさん……示し合わせたかのように息ぴったりだな。
「うん……カミルが来てくれたら、今まで通りに仲良くすれば良いよね。大事な友達だもの」
「クライヴ隊長はこれに立ち合ったのか……なかなかにしんどいな」
「セドリックさん、何かおっしゃいましたか?」
「いいえ」
セドリックさんはご婦人方がうっとりしてしまうような、素敵な笑顔で返事を返した。これはひょっとして、はぐらかされたかな……これ以上聞いても、おそらく教えてはくれないだろう。
ふたりにカミルの事を相談できて良かったと思う。レオンには言えないし、私ひとりで突っ走っていたら、いよいよカミルとの仲が修復不可能なものになっていたかもしれない。大人なセドリックさんと、しっかり者のリズ……このふたりが口を揃えて様子を見ろと言っているのだから、きっとそれが正解なんだろう。
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
男として育てられた公爵家の令嬢は聖女の侍女として第2の人生を歩み始めましたー友人経由で何故か帝国の王子にアプローチされておりますー
高井繭来
恋愛
ルーシュ・サウザント・ドラゴニアは公爵家の第8子だった。
武で名をはせたドラゴニア家には上に7人の姉。
待望の男児が生まれなかったドラゴニア公爵はルーシュを男児として育てる。
男として育てられたルーシュは剣と魔法の才能を発揮し12歳にして国家聖騎士団の一員となり功績を積むが、父より届いた手紙で全てを失う。
『待望の男児が生まれたから明日から女として生きろ』
こうしてルーシュは神殿仕えの身となって聖女の侍女となった。
ウザい聖女に絡まれながらもルーシュは今日も侍女としても務めを果たす。
侍女として働く一方で魔獣の王都侵入を防いだり、曲者の親友が家出してきたせいで何故か大帝国の王子に見初められたりと第2の人生は波乱万丈だった。
※聖女の力を姉に譲渡し国を出て行った元聖女は実は賢者でした~隣国の後宮で自重せずに生きていこうと思います~とリンクしています。
※ちょっぴり題名変えました。
カテゴリ【恋愛】に変えました。
ファンタジーだけど恋愛が中心になってきてしまったので(;^ω^)
【完結】断頭台で処刑された悪役王妃の生き直し
有栖多于佳
恋愛
近代ヨーロッパの、ようなある大陸のある帝国王女の物語。
30才で断頭台にかけられた王妃が、次の瞬間3才の自分に戻った。
1度目の世界では盲目的に母を立派な女帝だと思っていたが、よくよく思い起こせば、兄妹間で格差をつけて、お気に入りの子だけ依怙贔屓する毒親だと気づいた。
だいたい帝国は男子継承と決まっていたのをねじ曲げて強欲にも女帝になり、初恋の父との恋も成就させた結果、継承戦争起こし帝国は二つに割ってしまう。王配になった父は人の良いだけで頼りなく、全く人を見る目のないので軍の幹部に登用した者は役に立たない。
そんな両親と早い段階で決別し今度こそ幸せな人生を過ごすのだと、決意を胸に生き直すマリアンナ。
史実に良く似た出来事もあるかもしれませんが、この物語はフィクションです。
世界史の人物と同名が出てきますが、別人です。
全くのフィクションですので、歴史考察はありません。
*あくまでも異世界ヒューマンドラマであり、恋愛あり、残業ありの娯楽小説です。
《完結》《異世界アイオグリーンライト・ストーリー》でブスですって!女の子は変われますか?変われました!!
皇子(みこ)
恋愛
辺境の地でのんびり?過ごして居たのに、王都の舞踏会に参加なんて!あんな奴等のいる所なんて、ぜーたいに行きません!でブスなんて言われた幼少時の記憶は忘れないー!
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる