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99話 カミサマ会議(1)
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ルーイ先生と共に神殿内の通路を進んで行く。彼は入り口からずっと俺と手を繋いだままだ。歩く歩調も俺に合わせている。歩幅がかなり違うので歩きづらいだろうに。
繋がれた先生の右手を見ると、チカチカと何かが光っていた。耳を澄ますと金属同士が擦れ合う音も聞こえる。先生の手首に複雑に絡み付いているそれ。彼の上司である神によって付けられたという、細くて華奢な鎖。これのせいで先生は自分の力を使うことができず、人間達に混ざって生活することを余儀なくされたのだ。彼の明るくて人懐こい性格のせいで誤魔化されてしまうけれど、本来の力を奪われ、ある種別世界とも言える場所に身一つで放り出されてしまった戸惑いや不安は如何ほどのものだったのだろうか。
「おい! おいってば、レオン!!」
「えっ? あっ……すみません」
「なあ、レオン。神殿内に俺とメーア以外の魔力の気配は感じるか?」
完全に別の事を考えていた。さっきまで怖気付いて震えていたというのに……。しかしこれは、自分の心に幾許かの余裕が出てきたということなのだろう。先生のおかげだな。魔法が使えない彼の代わりに、俺は周辺一帯を再び探索する。
「いいえ、おふたりの他には……。シエルレクト神はまだ来ていないようですよ」
「そうか。あのさ、神殿の入り口にあった篝火……今思えばメーアにしては上手過ぎると思わない? あいつ苦手だろ、火とか操るの」
メーアレクト様は俺と会う時は女性の姿をしているが、本来の姿は青色の魚。水や氷を操るのを得意とされていて、炎を出すのは不得手だと聞いたことがあった。それなのに、離れた場所にある篝に正確に灯された炎。メーアレクト様にそんな器用なことができるのかと、後になって先生は気になったのだと。
「シエルもそんなに上手くないからな。あいつらの中でそういうのが得意なのは……」
話の途中ではあったが、先生は口を閉じた。通路を抜け、俺たちは祭壇のある広間に到着したのだ。そこに安置されているのは、天井の高さ程はある女神の彫像……そして、彫像が抱きかかえている球状の水槽だ。水槽の前にふたつの人影がある。そのひとつは俺もよく知っている方のものだけれど、もうひとつは……。俺と先生は祭壇へ向かい、広間の中央を突っ切るように進んだ。距離が狭まるにつれ、その全貌が明らかになる。
水槽には縁から溢れ落ちる限界まで水が張られ、中には美しい魚達が気持ち良さそうに泳いでいた。そんな水槽の魚達とは対照的に、不機嫌ですと周りにアピールでもしているかのような女性がいる。我が国の守護神……海の女神ことメーアレクト様だ。
こんな彼女を見るのは初めてだった。メーアレクト様の顔は怒りで歪んでおり、口には出さないけれどせっかくの美人が台無しだと思った。メーアレクト様の隣に年配の男性が立っている。今この場所にいるのが普通の人間であるはずがない。それに彼の瞳の色……紫色に輝くそれは、俺や先生達と同じものだ。もしや、彼がシエルレク――
「お前も来ていたんだな、コンティレクト」
先生がその老人に声をかけた。先生が口にした老人の名は、シエルレクトではなかったが……
「コンティレクト神……?」
メーアレクト様と並ぶ三神最後のひとり。ローシュのコンティレクト……この方が。白髪混じりの頭髪を後ろへ撫で上げ、顎には薄く整えられた髭を生やしている。落ち着いた佇まいで、容姿だけで判断するなら60代から70代くらいの男性。メーアレクト様と同じで、これが本来の姿ではないと思うけれども。背筋は真っ直ぐに伸びていて姿勢が良く、両の手を背中側に回して組んでいる。俺達の姿を視線で捉えると、メーアレクト様と向かい合っていた体を先生の方へ向けた。
「これはこれは……ルーイ様、お久しぶりでございます」
「ふた月くらい前に会っただろ。篝の火はお前だったんだな。レオンの魔力感知に引っ掛からないから、気づかなかった。何でこそこそ気配消してんだよ」
「特に深い理由などございません。ここに来たのは、メーア殿に呼ばれましてな。私にも無関係の事ではないと……それに、揉めた時の仲裁役としてもいて欲しいと頼まれた次第です。ルーイ様がいて下さるのなら、私の出番は無さそうですがね」
「どっちにしたって、今の俺には分からないことだったけどね。俺なんて力垂れ流しで、お前達にも一方的に居場所筒抜けなんだぜ。嫌になっちゃう」
先生とメーアレクト様の気配しか分からなかったのは、コンティレクト神が意図的に己のそれを隠していたからだった。先生は鎖によって、自身の力をコントロールすることを禁じられているので、気配がダダ漏れ状態だ。魔力を感知できる者からしたら、直ぐに居場所を特定されてしまう。その証拠に、リオラドに先生が予告無く現れたにも関わらず、神ふたりは全く驚いていない。
「リフィニティ様も難儀なことをなさいますなぁ」
「ムカつくけど自業自得だからさ。不便はあるが、なんとかなってるよ。こいつらのお陰でな」
先生はまた俺の頭をぐりぐりと撫で回す。これ結構痛いのでやめて欲しいのですが。
「おや、そちらの少年はメーア殿のご子息でしたかな? リオネル殿の面影がある」
「コンティ、その子はレオン。前に話したでしょ、リオネルと私の子孫よ。現コスタビューテの王太子」
メーアレクト様もコンティレクト神に続き、先生に向かい合う。そして深くお辞儀をした。
「申し訳ありません、ルーイ様。我々の揉め事に巻き込んでしまい……。でもルーイ様が来て下さって安心致しました。貴方の前でなら、シエルレクトも真面目に対応してくれるでしょう」
「今日の俺はレオンの付き添い。最初は来るつもりは無かったんだよ。お上からのお仕置きの最中だし、派手に介入するとまた怒られるからね。お前らが喧嘩しないように見張るぐらいしかしないよ」
それでも充分だと、メーアレクト様は微笑んだ。先生と話をしたお陰だろうか、先程より表情が柔らかくなっていた。
「メーアレクト様、ルーイせん……いや、ルーイ様は今回の事で俺達に様々な助言をして下さいました。気持ちが先走り冷静な振る舞いが出来なくなった俺を、何度も諭して下さったのです」
「あなたが怒るのも無理ないわ。大切な人が巻き込まれてしまったのですものね……」
釣り堀で襲われた者の中にクレハがいた事をメーアレクト様はご存知だった。俺の中であの男に対する怒りが再び鎌首をもたげそうになる。それを必死に抑え、先生に書いて頂いた手紙をメーアレクト様に差し出した。
「ご本人がいらっしゃる前ではありますが、ルーイ様からの文を預かっております。俺はこの文を貴女に手渡す為にリオラドを訪れたのです。受け取って下さい」
「拝見致します」
メーアレクト様は俺から手紙を受け取ると、先生に断りを入れ、その場で読み始める。そこまで長い手紙でもなかったので、読み終えるのにそう時間はかからなかった。彼女はやはり蝶の事には気づいていなかったようだ。釣り堀を襲撃した者以外にも、自身の縄張りに手を出した人間がいる可能性に驚愕していた。
「俺は島の者を襲った人間を許すことができません。今すぐにでも制裁を与えてやりたい。ですが、此度の事件……メーアレクト様ら三神の間で交わされた取り決めにも抵触すると伺っています。どのような処分を科すかは御三方が判断なさると……俺はあなた方が下す裁定に従います」
「メーア、それにコンティ……」
先生がおふたりに話しかける。ゆっくりとした穏やかな声だ。
「シエルと違って、お前達は人間に故意に魔力を譲渡しているわけではないね。けれど、その意志とは無関係に力を利用している人間がいるのは分かっているな?」
「はい」
「人数までは把握しておりませんが……」
「今回はたまたまシエルの力を使った人間だったが、これから先同じような事が起こる可能性はいくらでもある。お上がお前達に与えた力をどうしようが、俺にとやかく言う権利は無いよ。でも、管理はちゃんとしろ。何かある度に揉めて、集まるなんて面倒くせーだろ?」
おふたりは神妙な面持ちで先生の話を聞いている。詳しいことはシエルレクト神が到着してからになるが……これから行われる話し合いの結果次第では、俺の持つ力にも、制限のような物がかけられるのを覚悟しなければいけないかもしれない。
繋がれた先生の右手を見ると、チカチカと何かが光っていた。耳を澄ますと金属同士が擦れ合う音も聞こえる。先生の手首に複雑に絡み付いているそれ。彼の上司である神によって付けられたという、細くて華奢な鎖。これのせいで先生は自分の力を使うことができず、人間達に混ざって生活することを余儀なくされたのだ。彼の明るくて人懐こい性格のせいで誤魔化されてしまうけれど、本来の力を奪われ、ある種別世界とも言える場所に身一つで放り出されてしまった戸惑いや不安は如何ほどのものだったのだろうか。
「おい! おいってば、レオン!!」
「えっ? あっ……すみません」
「なあ、レオン。神殿内に俺とメーア以外の魔力の気配は感じるか?」
完全に別の事を考えていた。さっきまで怖気付いて震えていたというのに……。しかしこれは、自分の心に幾許かの余裕が出てきたということなのだろう。先生のおかげだな。魔法が使えない彼の代わりに、俺は周辺一帯を再び探索する。
「いいえ、おふたりの他には……。シエルレクト神はまだ来ていないようですよ」
「そうか。あのさ、神殿の入り口にあった篝火……今思えばメーアにしては上手過ぎると思わない? あいつ苦手だろ、火とか操るの」
メーアレクト様は俺と会う時は女性の姿をしているが、本来の姿は青色の魚。水や氷を操るのを得意とされていて、炎を出すのは不得手だと聞いたことがあった。それなのに、離れた場所にある篝に正確に灯された炎。メーアレクト様にそんな器用なことができるのかと、後になって先生は気になったのだと。
「シエルもそんなに上手くないからな。あいつらの中でそういうのが得意なのは……」
話の途中ではあったが、先生は口を閉じた。通路を抜け、俺たちは祭壇のある広間に到着したのだ。そこに安置されているのは、天井の高さ程はある女神の彫像……そして、彫像が抱きかかえている球状の水槽だ。水槽の前にふたつの人影がある。そのひとつは俺もよく知っている方のものだけれど、もうひとつは……。俺と先生は祭壇へ向かい、広間の中央を突っ切るように進んだ。距離が狭まるにつれ、その全貌が明らかになる。
水槽には縁から溢れ落ちる限界まで水が張られ、中には美しい魚達が気持ち良さそうに泳いでいた。そんな水槽の魚達とは対照的に、不機嫌ですと周りにアピールでもしているかのような女性がいる。我が国の守護神……海の女神ことメーアレクト様だ。
こんな彼女を見るのは初めてだった。メーアレクト様の顔は怒りで歪んでおり、口には出さないけれどせっかくの美人が台無しだと思った。メーアレクト様の隣に年配の男性が立っている。今この場所にいるのが普通の人間であるはずがない。それに彼の瞳の色……紫色に輝くそれは、俺や先生達と同じものだ。もしや、彼がシエルレク――
「お前も来ていたんだな、コンティレクト」
先生がその老人に声をかけた。先生が口にした老人の名は、シエルレクトではなかったが……
「コンティレクト神……?」
メーアレクト様と並ぶ三神最後のひとり。ローシュのコンティレクト……この方が。白髪混じりの頭髪を後ろへ撫で上げ、顎には薄く整えられた髭を生やしている。落ち着いた佇まいで、容姿だけで判断するなら60代から70代くらいの男性。メーアレクト様と同じで、これが本来の姿ではないと思うけれども。背筋は真っ直ぐに伸びていて姿勢が良く、両の手を背中側に回して組んでいる。俺達の姿を視線で捉えると、メーアレクト様と向かい合っていた体を先生の方へ向けた。
「これはこれは……ルーイ様、お久しぶりでございます」
「ふた月くらい前に会っただろ。篝の火はお前だったんだな。レオンの魔力感知に引っ掛からないから、気づかなかった。何でこそこそ気配消してんだよ」
「特に深い理由などございません。ここに来たのは、メーア殿に呼ばれましてな。私にも無関係の事ではないと……それに、揉めた時の仲裁役としてもいて欲しいと頼まれた次第です。ルーイ様がいて下さるのなら、私の出番は無さそうですがね」
「どっちにしたって、今の俺には分からないことだったけどね。俺なんて力垂れ流しで、お前達にも一方的に居場所筒抜けなんだぜ。嫌になっちゃう」
先生とメーアレクト様の気配しか分からなかったのは、コンティレクト神が意図的に己のそれを隠していたからだった。先生は鎖によって、自身の力をコントロールすることを禁じられているので、気配がダダ漏れ状態だ。魔力を感知できる者からしたら、直ぐに居場所を特定されてしまう。その証拠に、リオラドに先生が予告無く現れたにも関わらず、神ふたりは全く驚いていない。
「リフィニティ様も難儀なことをなさいますなぁ」
「ムカつくけど自業自得だからさ。不便はあるが、なんとかなってるよ。こいつらのお陰でな」
先生はまた俺の頭をぐりぐりと撫で回す。これ結構痛いのでやめて欲しいのですが。
「おや、そちらの少年はメーア殿のご子息でしたかな? リオネル殿の面影がある」
「コンティ、その子はレオン。前に話したでしょ、リオネルと私の子孫よ。現コスタビューテの王太子」
メーアレクト様もコンティレクト神に続き、先生に向かい合う。そして深くお辞儀をした。
「申し訳ありません、ルーイ様。我々の揉め事に巻き込んでしまい……。でもルーイ様が来て下さって安心致しました。貴方の前でなら、シエルレクトも真面目に対応してくれるでしょう」
「今日の俺はレオンの付き添い。最初は来るつもりは無かったんだよ。お上からのお仕置きの最中だし、派手に介入するとまた怒られるからね。お前らが喧嘩しないように見張るぐらいしかしないよ」
それでも充分だと、メーアレクト様は微笑んだ。先生と話をしたお陰だろうか、先程より表情が柔らかくなっていた。
「メーアレクト様、ルーイせん……いや、ルーイ様は今回の事で俺達に様々な助言をして下さいました。気持ちが先走り冷静な振る舞いが出来なくなった俺を、何度も諭して下さったのです」
「あなたが怒るのも無理ないわ。大切な人が巻き込まれてしまったのですものね……」
釣り堀で襲われた者の中にクレハがいた事をメーアレクト様はご存知だった。俺の中であの男に対する怒りが再び鎌首をもたげそうになる。それを必死に抑え、先生に書いて頂いた手紙をメーアレクト様に差し出した。
「ご本人がいらっしゃる前ではありますが、ルーイ様からの文を預かっております。俺はこの文を貴女に手渡す為にリオラドを訪れたのです。受け取って下さい」
「拝見致します」
メーアレクト様は俺から手紙を受け取ると、先生に断りを入れ、その場で読み始める。そこまで長い手紙でもなかったので、読み終えるのにそう時間はかからなかった。彼女はやはり蝶の事には気づいていなかったようだ。釣り堀を襲撃した者以外にも、自身の縄張りに手を出した人間がいる可能性に驚愕していた。
「俺は島の者を襲った人間を許すことができません。今すぐにでも制裁を与えてやりたい。ですが、此度の事件……メーアレクト様ら三神の間で交わされた取り決めにも抵触すると伺っています。どのような処分を科すかは御三方が判断なさると……俺はあなた方が下す裁定に従います」
「メーア、それにコンティ……」
先生がおふたりに話しかける。ゆっくりとした穏やかな声だ。
「シエルと違って、お前達は人間に故意に魔力を譲渡しているわけではないね。けれど、その意志とは無関係に力を利用している人間がいるのは分かっているな?」
「はい」
「人数までは把握しておりませんが……」
「今回はたまたまシエルの力を使った人間だったが、これから先同じような事が起こる可能性はいくらでもある。お上がお前達に与えた力をどうしようが、俺にとやかく言う権利は無いよ。でも、管理はちゃんとしろ。何かある度に揉めて、集まるなんて面倒くせーだろ?」
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