3 / 6
3
しおりを挟む
「おうちデート」から一週間ほど経っていた。その間も大和さんの部屋にお邪魔したりおれの部屋に大和さんが来たりしていた。おれ達は同じ学生向け賃貸に住んでいるので行き来がお手軽にできる。
それは夜だった。大和さんのバイトが終わったあたりの時間に彼から連絡があった。
「そっちに行ってもいいかな」
「どうぞ」
と返信した。
そして大和さんが今、目の前にいる。ベッドに横になった風呂上がりのおれの上に大和さんが乗っかっておれを眺めている。大和さんが言う。
「静くん、俺を抱けるか?」
久しぶりに頭の中で警報が鳴るような直感が働いた。本当はそういうことをしてはいけないけれど、今、それをしないといけない。しないとこの関係は負ける。勝ち負けじゃないけど、でも、この関係を負けさせたくない。
「抱きたい、です」
大和さんは、ははと笑っておれの上から退いた。そして言う。
「風呂入ってくる」
大和さんがおれの部屋の風呂に入る。
おれには大和さんが自棄になっているように見えた。自棄になって抱かれたがっているようだった。本当なら抱かない方がいい。でも、今抱かないと大和さんを繋ぎ止められない。そんな気がした。
風呂から上がった大和さんはおれのベッドに横たわる。おれは大和さんの唇にキスした。何度も口を触れ合わせる。大和さんが口を開けたのでそこに舌を入れる。
大和さんとキスしながら大和さんの身体を触る。手で上から下へ撫でていく。首筋を撫でて胸を触る。乳首に触れるが特に気持ちよくもなさそうなのでそのまま手を下に撫で下ろしていく。お腹を触って、大和さんのちんちんを撫でる。
大和さんは別に乗り気じゃないんだろう。触れてみたそこはピクリとも反応しない。
唇を離して大和さんに言う。
「大和さん、潤滑剤ない……。大和さんの髭剃りジェル使っていい?」
「うん。うん、かまわないよ」
うちにいることも多いので大和さんは自分の髭剃りジェルをうちにも置いている。
髭剃りジェルを手につける。もう片方の手で大和さんの片方の膝裏を持ち上げた。おれの肩に大和さんの膝をかけさせる。
大和さんの尻穴のしわを撫でてジェルを馴染ませるように指を動かす。大和さんのお尻の穴に指を入れる。一本目はあっさり入った。二本目を入れる。あっさりとまではいかないが奥まで入れられた。中を撫でる。大和さんの眉間にしわが寄る。
気持ちよくはなさそう。おれは聞く。
「気持ちいいとこある?」
「わからな……い。すま、ない……」
いつか大和さんがお尻で気持ちよくなってくれるといいけれど、今は抱くという工程をこなすことが大切だ。指の抜き差しをゆっくり繰り返して、徐々にもう一本、指を足そうと試みる。大和さんのちんちんは萎えているけれどおれはその姿を見られるだけで喜びもひとしおだった。ずっと、大和さんの性器も中の様子も知りたかったのだ。
指をもう一本足す。ゆっくりとそこに入れていく。抵抗感はさほどない。
「はい、ったか?」
大和さんが聞く。おれは答える。
「指、三本入った……」
「ははは……、ん」
大和さんが笑って、それから苦しそうな顔をした。指を中で動かしたからだ。
「痛い?」
「う、平気、だ」
痛いか、もしくは苦しいんだろう。余計なことをしてしまった。おれは早く終わらせてやりたかった。
「大和さん、いれたい」
「ん……うん、きてくれ」
大和さんのもう片膝も肩に乗せて、おれは自分のちんちんにゴムをつけると大和さんのお尻を拓いた。
大和さんはお尻の穴に入れられている間、苦しそうにしていた。おれは少しは大和さんも気持ちよくならないかと頑張ったが大和さんの身体はいい反応を示さなかった。結局セックスしたという実績を重視すべく一人で達した。
それから交互にシャワーを浴びて、来客用の布団を床に敷く。ベッドの方を大和さんに貸すと大和さんは大人しくそこに横たわった。
「何かあった?」
言葉足らずな聞き方をしてしまう。大和さんが自棄になってセックスに誘った理由が知りたかったのだけれど伝わるか。
「ないしょ」
大和さんがいつになくかわいい言い方をする。ベッドの側に座って大和さんを見つめると大和さんがおれの頭を撫でた。
「取るに足らないことだよ。どうかしてた」
大和さんが言う。口調は軽快で、気持ちは落ち着いたように思えた。おれの頭を撫でて大和さんが言う。
「静くん、髪の毛ちょっと濡れてるな」
さっきシャワーを浴びた時にお湯が飛んだのだろう。大和さんが起き上がってドライヤーを持ってくる。
「ちょっと乾かそう」
そう言うとドライヤーのスイッチを入れておれの頭を乾かし始めた。さっきまでケツにちんちん入れられてたのにサッと起きられるのは腰、というか体幹が強いからなのかなぁ。
それは夜だった。大和さんのバイトが終わったあたりの時間に彼から連絡があった。
「そっちに行ってもいいかな」
「どうぞ」
と返信した。
そして大和さんが今、目の前にいる。ベッドに横になった風呂上がりのおれの上に大和さんが乗っかっておれを眺めている。大和さんが言う。
「静くん、俺を抱けるか?」
久しぶりに頭の中で警報が鳴るような直感が働いた。本当はそういうことをしてはいけないけれど、今、それをしないといけない。しないとこの関係は負ける。勝ち負けじゃないけど、でも、この関係を負けさせたくない。
「抱きたい、です」
大和さんは、ははと笑っておれの上から退いた。そして言う。
「風呂入ってくる」
大和さんがおれの部屋の風呂に入る。
おれには大和さんが自棄になっているように見えた。自棄になって抱かれたがっているようだった。本当なら抱かない方がいい。でも、今抱かないと大和さんを繋ぎ止められない。そんな気がした。
風呂から上がった大和さんはおれのベッドに横たわる。おれは大和さんの唇にキスした。何度も口を触れ合わせる。大和さんが口を開けたのでそこに舌を入れる。
大和さんとキスしながら大和さんの身体を触る。手で上から下へ撫でていく。首筋を撫でて胸を触る。乳首に触れるが特に気持ちよくもなさそうなのでそのまま手を下に撫で下ろしていく。お腹を触って、大和さんのちんちんを撫でる。
大和さんは別に乗り気じゃないんだろう。触れてみたそこはピクリとも反応しない。
唇を離して大和さんに言う。
「大和さん、潤滑剤ない……。大和さんの髭剃りジェル使っていい?」
「うん。うん、かまわないよ」
うちにいることも多いので大和さんは自分の髭剃りジェルをうちにも置いている。
髭剃りジェルを手につける。もう片方の手で大和さんの片方の膝裏を持ち上げた。おれの肩に大和さんの膝をかけさせる。
大和さんの尻穴のしわを撫でてジェルを馴染ませるように指を動かす。大和さんのお尻の穴に指を入れる。一本目はあっさり入った。二本目を入れる。あっさりとまではいかないが奥まで入れられた。中を撫でる。大和さんの眉間にしわが寄る。
気持ちよくはなさそう。おれは聞く。
「気持ちいいとこある?」
「わからな……い。すま、ない……」
いつか大和さんがお尻で気持ちよくなってくれるといいけれど、今は抱くという工程をこなすことが大切だ。指の抜き差しをゆっくり繰り返して、徐々にもう一本、指を足そうと試みる。大和さんのちんちんは萎えているけれどおれはその姿を見られるだけで喜びもひとしおだった。ずっと、大和さんの性器も中の様子も知りたかったのだ。
指をもう一本足す。ゆっくりとそこに入れていく。抵抗感はさほどない。
「はい、ったか?」
大和さんが聞く。おれは答える。
「指、三本入った……」
「ははは……、ん」
大和さんが笑って、それから苦しそうな顔をした。指を中で動かしたからだ。
「痛い?」
「う、平気、だ」
痛いか、もしくは苦しいんだろう。余計なことをしてしまった。おれは早く終わらせてやりたかった。
「大和さん、いれたい」
「ん……うん、きてくれ」
大和さんのもう片膝も肩に乗せて、おれは自分のちんちんにゴムをつけると大和さんのお尻を拓いた。
大和さんはお尻の穴に入れられている間、苦しそうにしていた。おれは少しは大和さんも気持ちよくならないかと頑張ったが大和さんの身体はいい反応を示さなかった。結局セックスしたという実績を重視すべく一人で達した。
それから交互にシャワーを浴びて、来客用の布団を床に敷く。ベッドの方を大和さんに貸すと大和さんは大人しくそこに横たわった。
「何かあった?」
言葉足らずな聞き方をしてしまう。大和さんが自棄になってセックスに誘った理由が知りたかったのだけれど伝わるか。
「ないしょ」
大和さんがいつになくかわいい言い方をする。ベッドの側に座って大和さんを見つめると大和さんがおれの頭を撫でた。
「取るに足らないことだよ。どうかしてた」
大和さんが言う。口調は軽快で、気持ちは落ち着いたように思えた。おれの頭を撫でて大和さんが言う。
「静くん、髪の毛ちょっと濡れてるな」
さっきシャワーを浴びた時にお湯が飛んだのだろう。大和さんが起き上がってドライヤーを持ってくる。
「ちょっと乾かそう」
そう言うとドライヤーのスイッチを入れておれの頭を乾かし始めた。さっきまでケツにちんちん入れられてたのにサッと起きられるのは腰、というか体幹が強いからなのかなぁ。
0
あなたにおすすめの小説
俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した
あと
BL
「また物が置かれてる!」
最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…?
⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。
攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。
ちょっと怖い場面が含まれています。
ミステリー要素があります。
一応ハピエンです。
主人公:七瀬明
幼馴染:月城颯
ストーカー:不明
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい
日向汐
BL
過保護なかわいい系美形の後輩。
たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡
そんなお話。
【攻め】
雨宮千冬(あめみや・ちふゆ)
大学1年。法学部。
淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。
裏の顔は、甘い低音ボイスとセクシーな歌声の、人気歌い手「フユ」。
【受け】
睦月伊織(むつき・いおり)
大学2年。工学部。
黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度だが、情が深く人をよく見ている。
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグ整理します。ご了承ください。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
【完結】社畜の俺が一途な犬系イケメン大学生に告白された話
日向汐
BL
「好きです」
「…手離せよ」
「いやだ、」
じっと見つめてくる眼力に気圧される。
ただでさえ16時間勤務の後なんだ。勘弁してくれ──。
・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・:
純真天然イケメン大学生(21)× 気怠げ社畜お兄さん(26)
閉店間際のスーパーでの出会いから始まる、
一途でほんわか甘いラブストーリー🥐☕️💕
・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・:
📚 **全5話/9月20日(土)完結!** ✨
短期でサクッと読める完結作です♡
ぜひぜひ
ゆるりとお楽しみください☻*
・───────────・
🧸更新のお知らせや、2人の“舞台裏”の小話🫧
❥❥❥ https://x.com/ushio_hinata_2?s=21
・───────────・
応援していただけると励みになります💪( ¨̮ 💪)
なにとぞ、よしなに♡
・───────────・
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる