【R-18・連載版】部長と私の秘め事

臣桜

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ショッピングデート 編

ランチ、映画館

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 彼らが精算し、スタッフさんたちがラッピング等をしている間、私と恵はUMAについて語り、尊さんと涼さんは死んだ目で私たちを見ていた。

 後日聞いた事だけれど、買う物を決めている間、私と恵の背後にスタッフさんが立っていて、尊さんと涼さんに値段についてオークションみたいに合図を送っていたらしい。

 勿論、値段を気にする二人ではないし、私たちだって買ってもらうのに、どちらのほうが高いジュエリーだったとか、まったく気にしない。

 当然、高価すぎる物は恐縮しちゃうけど……。

 尊さんと涼さんとしては、なるべく私と恵のジュエリーの値段を合わせたかったらしく、それで尊さんは買う物を誘導していたみたいだ。

 あとからサイトでお値段を確認したら、私が可愛いと言っていたエルメスのリングは六万円ぐらいで、それでも十分高いけれど、私のお給料でも頑張ったら買える。

 だから尊さんは〝本命〟を別の物にしたかったらしい。

 たとえば恵の指輪が五十万して、私の指輪が六万円でも別になんとも思わないし、気に入った物――しかもブランド物を買ってもらったなら、感謝以外の感情は抱かない。

 でも彼らはハイブランドとかに精通しているから、変に気を遣ってくれたみたいだ。





 伊勢丹をあとにした私たちは、タカシマヤタイムズスクエアの十四階まで行き、鉄板焼きのお店に入った。

 レストラン街にあるお店だからか、今日のカジュアルな格好でも大丈夫で、私と恵は若干ホッとする。

 でも内装はとても立派で、外の眺めもいい。

 メニューは黒毛和牛とアワビのコースランチに決まっているそうだけど、尊さんが「好きなだけ食え」と言ってくれるので、二百グラムのお肉にしてしまった。

 尊さんと涼さんはフィレ肉にして、恵は私と同じ赤身ステーキの百五十グラムにした。

 他にもサラダ、アワビのステーキ、焼いた野菜に白ご飯、お味噌汁、お漬物、デザートに食後のコーヒーがついた。





 ご飯を食べたあと、映画の時間が迫っていたので、近距離だけれど車に乗る。

 今回のデートの裏で、涼さんの秘書さんが暗躍しているようで、大きめの車の運転席には上条さんがいた。

 私と恵は彼に挨拶し、「なんか申し訳ないね」と言いながら、映画館まで運んでもらう。

 涼さんは車から降り際、先ほどかったジュエリーをホテルの部屋まで持っていってもらうよう、上条さんに言っていた。

 彼いわく「これが秘書の正しい使い方」らしいけれど、……なんか、うん……。あとで美味しい物食べられたらいいね。





 109シネマズプレミアム新宿は、……言ってしまえばスタート地点に戻った事になる。

 そう、ホテルが入っている歌舞伎町タワーの九階、十階が映画館なのだ。

 高級ホテルみたいなレセプションがある上、フワッといい匂いまでする。

 QRコードを使って中に入ると、まさにホテルのラウンジみたいな、間接照明で照らされた落ち着いた空間が広がる。

 私の知っている、ポップコーンが売っていたり、予告映像が流れていたり、みんながワイワイガヤガヤしている映画館じゃない。

 奥にはバーまであって、ウン十万円する高級ソファやデザイナーズチェアでお酒を楽しめるようになっている。

 ここの映画館のチケット代はかなり強気な値段なのだけれど、ウェルカムコンセッションで提供されるドリンクやポップコーンなどは、すべてチケット代に含まれていて食べ飲み放題らしい。

「朱里、飲み物、食い物いるか?」

 尊さんに尋ねられ、私は「食べたばっかりだけど……」と謙遜しつつも、食べる気満々でキャラメル味のポップコーンとアイスカフェラテを頼み、尊さんが「どんといけ」と言ってくれたので、有料バーの黒トリュフフレンチフライも頼んでしまった。

 他にも有料バーにはホットドッグの他、クリームティーセット、プチスコーンセットもあった。

 お酒の種類は本当に豊富で、ウィスキー、スコッチ、バーボン、ビール、ワイン、カクテルも充実している。

 恵には案の定「よく食うな」と突っ込まれたけれど、食べられる物は食べておかねば。

 先にお手洗いに行っておくと、凄く広くて綺麗で、パウダールームもある上に、洗面台には爪楊枝におしぼり、マウスウォッシュにオサジのクリームまで置いてあった。

 この映画館は全席がプレミアムシートで、飛行機のファーストかビジネスクラスみたいなフカフカの席をしている。

 私たちが座るクラスSの席は一番見やすい位置にあり、サイドテーブルがある上に、リクライニングシートになっている。

「映画が終わったら、十階にあるプレミアムラウンジに行けるから、そこで少し休むぞ」

 隣の席の尊さんに言われ、私はポップコーンを頬張りつつ頷いた。
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