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女子会 編
パジャマパーティー
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一度コンビニに行って買い物をし、部屋に戻ったあと、私たちはルームサービスでさらにシャンパンやワイン、ジュースにおつまみ類を持ってきてもらい、本格的に夜の部を開始した。
パジャマパーティーにしようという事で、それぞれメイクを落としてパジャマに着替える。
春日さんはトロリとしたベージュ色のシルクのパジャマ、エミリさんは白地に花柄のパジャマ、私はグレーのトレーナーみたいなのと短パンのセットアップだ。
「朱里さん、脚綺麗~。触っていい?」
春日さんはそう言って、私の返事を聞かずに太腿をサワサワ触ってくる。
「若い女の子の肌は違うわぁ~」
「春日さん、おっさんみたいですよ」
エミリさんが突っ込む。
「いいのよ、こうでもしないと女性の肌を合法に触れないんだから」
「『違法なら触れる』みたいな事、言わないでください。ガールズバーにでも行けばいいじゃないですか」
ガクリと項垂れると、春日さんは目をキラキラさせ、両手を胸の前にかざしてワキワキさせた。
「……あ、朱里さんのおっぱい触ってもいい? 大きくて、ずっと気になっていて……」
「おっさんか!」
今度こそ私も大きな声で突っ込んでしまった。
「ねぇ~……、いいでしょ? ちょっとだけ」
春日さんはハァハァ言って、両手を私の胸元ギリギリまで近づける。
「尊さんに怒られます」
「言わなきゃいいじゃない」
「……駄目だこりゃ。春日さん、完全に間男スイッチ入ってる。そのうち『先っちょだけ』とか言い出すわよ」
エミリさんが呆れたように言い、接近している私と春日さんの写真を撮る。
「……ま、松阪牛ハンバーグあげるから……」
「…………」
「朱里さん? 今ちょっと『胸触らせるだけでハンーグGETならいいかな?』って思ったでしょ」
エミリさんに突っ込まれ、私はブンブンと首を横に振る。
そのあと溜め息をつき、春日さんに胸を突き出した。
「別に女子同士、触るぐらい、いいですよ。減るもんじゃないし」
そして春日さんの手首を掴み、パフッと胸を触らせた。
「わーお! ……も、揉むからね?」
「よりおっさん臭い」
エミリさんは深い溜め息をつき、春日さんに胸を揉まれている私の写真をさらに撮った。
「柔らかい~。フカフカ! 包まれたい……」
春日さんが私の胸元に顔を近づけた時、エミリさんが彼女の肩を引いた。まるでベリッと引き剥がすかのようだ。
「はい、酔っ払いそこまで。今の、とりあえず尊さんに送っておいたから」
「わーっ!」
とんでもない事を聞き、私は悲鳴を上げる。
あわあわとしてスマホを手にとり、メッセージアプリを開いたけれど、尊さんからは何も反応がない。
それでもジッと画面を見て待っていると、春日さんが覗き込んできた。
「浮気バレ、何か言われた?」
「何も。…………逆にこの沈黙が怖いです」
そのあともしばらく尊さんからのメッセージを待っていたけれど、彼が連絡してくる事はなかった。
「すぐにカッとなって怒らないのは、ポイント高いわね」
春日さんは感心したように言い、私から離れてチーズを口に放り込む。
「尊さんは誰よりも大人ですよ」
私はワインをチビッと飲み、スナック菓子に手を伸ばす。今夜は時間を気にせず食べると決めた。
「…………まー、彼の事情を思うと、怜香さんを陥れるまでずっと我慢して待っていたのは、確かに大人かもね」
春日さんはそもそもの出会いを思いだし、脚を組んで赤ワインを飲む。
「……その件は今プロの方々が動いていて、法的な処置がされます。私はこれから彼のパートナーとして、つらい事を忘れさせるぐらいの幸せを感じさせてあげたらと思っています」
そう言うと、エミリさんは微笑んで頷き、無言で私に向かってワイングラスを掲げた。
「彼、好条件のスパダリかもだけど、闇が深いでしょ。それを受け入れられる朱里さんは、懐の深い、いい女だと思うわ」
先ほどのおっさんを完全に引っ込めた春日さんが、微笑んで私の背中を叩く。
パジャマパーティーにしようという事で、それぞれメイクを落としてパジャマに着替える。
春日さんはトロリとしたベージュ色のシルクのパジャマ、エミリさんは白地に花柄のパジャマ、私はグレーのトレーナーみたいなのと短パンのセットアップだ。
「朱里さん、脚綺麗~。触っていい?」
春日さんはそう言って、私の返事を聞かずに太腿をサワサワ触ってくる。
「若い女の子の肌は違うわぁ~」
「春日さん、おっさんみたいですよ」
エミリさんが突っ込む。
「いいのよ、こうでもしないと女性の肌を合法に触れないんだから」
「『違法なら触れる』みたいな事、言わないでください。ガールズバーにでも行けばいいじゃないですか」
ガクリと項垂れると、春日さんは目をキラキラさせ、両手を胸の前にかざしてワキワキさせた。
「……あ、朱里さんのおっぱい触ってもいい? 大きくて、ずっと気になっていて……」
「おっさんか!」
今度こそ私も大きな声で突っ込んでしまった。
「ねぇ~……、いいでしょ? ちょっとだけ」
春日さんはハァハァ言って、両手を私の胸元ギリギリまで近づける。
「尊さんに怒られます」
「言わなきゃいいじゃない」
「……駄目だこりゃ。春日さん、完全に間男スイッチ入ってる。そのうち『先っちょだけ』とか言い出すわよ」
エミリさんが呆れたように言い、接近している私と春日さんの写真を撮る。
「……ま、松阪牛ハンバーグあげるから……」
「…………」
「朱里さん? 今ちょっと『胸触らせるだけでハンーグGETならいいかな?』って思ったでしょ」
エミリさんに突っ込まれ、私はブンブンと首を横に振る。
そのあと溜め息をつき、春日さんに胸を突き出した。
「別に女子同士、触るぐらい、いいですよ。減るもんじゃないし」
そして春日さんの手首を掴み、パフッと胸を触らせた。
「わーお! ……も、揉むからね?」
「よりおっさん臭い」
エミリさんは深い溜め息をつき、春日さんに胸を揉まれている私の写真をさらに撮った。
「柔らかい~。フカフカ! 包まれたい……」
春日さんが私の胸元に顔を近づけた時、エミリさんが彼女の肩を引いた。まるでベリッと引き剥がすかのようだ。
「はい、酔っ払いそこまで。今の、とりあえず尊さんに送っておいたから」
「わーっ!」
とんでもない事を聞き、私は悲鳴を上げる。
あわあわとしてスマホを手にとり、メッセージアプリを開いたけれど、尊さんからは何も反応がない。
それでもジッと画面を見て待っていると、春日さんが覗き込んできた。
「浮気バレ、何か言われた?」
「何も。…………逆にこの沈黙が怖いです」
そのあともしばらく尊さんからのメッセージを待っていたけれど、彼が連絡してくる事はなかった。
「すぐにカッとなって怒らないのは、ポイント高いわね」
春日さんは感心したように言い、私から離れてチーズを口に放り込む。
「尊さんは誰よりも大人ですよ」
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「…………まー、彼の事情を思うと、怜香さんを陥れるまでずっと我慢して待っていたのは、確かに大人かもね」
春日さんはそもそもの出会いを思いだし、脚を組んで赤ワインを飲む。
「……その件は今プロの方々が動いていて、法的な処置がされます。私はこれから彼のパートナーとして、つらい事を忘れさせるぐらいの幸せを感じさせてあげたらと思っています」
そう言うと、エミリさんは微笑んで頷き、無言で私に向かってワイングラスを掲げた。
「彼、好条件のスパダリかもだけど、闇が深いでしょ。それを受け入れられる朱里さんは、懐の深い、いい女だと思うわ」
先ほどのおっさんを完全に引っ込めた春日さんが、微笑んで私の背中を叩く。
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