【R-18】【重愛注意】拾われバニーガールはヤンデレ社長の最愛の秘書になりました

臣桜

文字の大きさ
805 / 1,589
第十三部・イタリア 編

イタリア最終日

しおりを挟む
「よし、これだ。色は……、シャンパンゴールドにしようか」

 決めてしまうと、佑はキャミソールとタップパンツを手にベッドルームに戻る。
 香澄は相変わらずスヤスヤと眠っていて、緊張感の欠片もない。

「よいしょ」

 寝ている位置を頭が枕につくまで移動させ、膝下ストッキングを脱がせ、今日着ていたキャミソールとブラジャーも脱がせる。

「…………」

 まろやかな双丘や柔らかそうなお腹、むっちりとした太腿を見て、思わず思考が固まる。

(触りたい)

 素直にそう思うが、「いやいや」と思い直す。

(せっかく温まったのに、冷えさせたら駄目だ)

 思い直してテキパキとキャミソールとタップパンツを着させると、羽毛布団をぱふっと掛けた。

「……はぁ」

 温泉に入ったせいか、疲れた気がする。

 なぜだか温泉に入ると、体が緩んでそれまでの疲労が浮き上がり、返って疲れてしまう事が多い気がする。
 なので日本で温泉に行く時は、数日まとめてゆっくりできるスケジュールを立ててからにしていた。

 くぁ……と欠伸をした佑はキッチンに向かい、水を一杯飲む。

「俺も少し横になるか。飯は河野に受け取ってもらおう」

 そう独りごちると、河野にスマホでメッセージを送る。

 すぐに『了解致しました』と返事がきたのを確認して、佑は服を脱ぎ、下着一枚になって香澄の隣に潜り込んだ。

 もそ……と香澄の顔に顔を近付けると、プクッとした唇の間から、ぷぅ、ぷぅと小さな寝息が聞こえる。

「……っ、ふ、……ふふ。可愛いな」

 ストレートの髪をツルリと撫でて額にキスをすると、佑は香澄の傍らで目を閉じた。
 少し手の位置をさまよわせたあと、キャミソールの中に手を入れてぱふっと乳房を包む。

(よし、落ち着く)

 少し手を動かすと、ポヨポヨと柔らかく温かい感触が応えてくれる。

(あー……。好きだ)

 しばらくポヨポヨと手を動かしていると、眠気が押し寄せてくる。

(香澄の体温、安心するんだよな)

 眠る前に吸った空気には、ほんのりと甘い桃の香りが含まれていた。



**



 残り二日もローマで過ごした。

 せっかくローマに来たので、一日は観光して、もう一日は観光がてら土産を買う。

 観光ではあの有名なスペイン広場に行き、ルカの家にも少しお邪魔させてもらった。
 そこから近いトレヴィの泉、パンテオンを見たあと、真実の口へ行きコンスタンティヌスの凱旋門を経てコロッセオに行った。

 ランチにはパスタを食べ、本場のジェラートも口にした。

 フィオーレ家に戻ると、マルコの許可を得て佑と二人でフィオーレ家ドッグカフェ状態を楽しむ。

 彼らのおやつを分けてもらい、手から食べさせているとこの上なく幸せな気持ちになる。
 カデンツァのような大きな犬も可愛いし、小型犬も可愛い。

 初めは怖がって遠巻きにしていた猫たちも、最終日近くには触らせてくれるようになった。

 やがて最終日の午前中、香澄はフィオーレ家の人たちやマリアとハグしていた。

『元気でね! カスミ』

『イタリアに来たら、いつでも訪ねてちょうだい』

『イタリアのマンマのスパゲッティの味が知りたかったら、いつでも修行にいらっしゃい。マリアと一緒に鍛えてあげるわ』

 フランチェスカの言葉に、香澄はマリアと一緒に笑う。

『その時は宜しくお願いします!』

 笑顔で応えた香澄に、マリアが話しかけてくる。

『香澄さん、いつでも連絡をちょうだいね。時差があっても夜間モードにしているから、時間は気にしないでいいわ』

『ありがとうございます。そう言って頂けると心強いです』

『私はきっとルカの愚痴を書いてしまうわ。お互い、ストレスでパンパンになる前にどんどん打ち明けていきましょう』

『はい!』

 長時間のフライトを見越して、香澄はスウェットのロングスカートにパーカー、スニーカーというラフな格好だ。

 フィオーレ家の前には車が停まっていて、佑と香澄の乗車を待っている。
しおりを挟む
感想 575

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。 そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。 「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。 時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。 多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。 この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。 ※医学描写はすべて架空です。

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

処理中です...