848 / 1,589
第十四部・東京日常 編
佑さんのそういうところ好き! ☆
しおりを挟む
「香澄の肌はやっぱり手入れが行き届いていて、触って気持ちいいな。柔らかくてすべすべで、こうしたくなる」
最後の言葉と一緒に、佑はムギュッと香澄の尻たぶを揉んできた。
「ん……っ」
香澄は思わず佑の手を押さえ、力なく彼を睨む。
「あの、プレゼントありがとう。沢山、高額なのもあって、絵とか車とかホテルの部屋とか……、びっくりしたけど嬉しい」
「ん、喜んでくれたなら嬉しい。ちなみに、香澄の誕生日を祝うのが派手なのは、付き合った記念日でもあるから、ある程度諦めてほしい」
「ひどい」
思わず言ったあと、佑と顔を見合わせて笑う。
一頻り笑ったあと、香澄は両手で佑の頬を包んでちゅっとキスをした。
「本当にありがとう。佑さんには何回お礼を言っても足りない。沢山愛してもらって、色んな物をくれる。それなのに私は……何も返せてないな」
香澄は指で佑の髪を弄り、整髪剤で癖のついた流れや、もみあげなどを丁寧に撫でる。
「俺は香澄が生きて幸せそうに笑ってくれるなら、それ以上に嬉しい事はない」
優しく抱き締められた香澄は、彼の匂いをそっと嗅ぐ。
二人して服越しに体温を分け合い、互いの香りを堪能する。
そのままジッとしていたが、佑は明日も仕事なのを思いだした。
「あ……あの。お風呂、はいろっか」
提案すると、佑は香澄の思考を読んだらしい。
「ゆっくりできなくてごめんな」
「ううん。普通のカップルなら週末にするかもだけど、佑さんは当日にお祝いしてくれた。本当に嬉しいよ」
香澄はバスルームに移動するために佑の膝の上から下りたが、彼はなぜか固まっている。
「……佑さん?」
「……いや。週末……、そっか……。……あぁ……」
彼はソファに座ったまま、両手で頭を抱え項垂れている。
「……もしかして、当日にお祝いする事ばっかり考えてて、週末に延ばせばいいかとか思わなかった?」
ソロリと尋ねると、佑は項垂れたままコックリと一つ頷いた。
「ふ……、あはははははっ」
香澄は爆笑し、その場で足踏みしてヒイヒイと笑い続ける。
「好き! 佑さんのそういうところ好き!」
パンパンと胸の前で手を打ち鳴らす香澄を、佑は指の隙間からじっとりと見て、顔を上げた。
「……言い訳をすると、当日がやっぱり大事だから……」
「うんうん、分かってる。好きだよ」
なおもクスクス笑う香澄を見て、佑は諦めたように笑ってから立ち上がった。
「あんまり笑ってくれるなよ。俺だって必死なんだから」
「んふふ、分かってるよ。ごめんごめん」
まだ笑いが収まらない香澄を、佑がギュッと抱き締めてきた。
「悪い口だな」
んっ」
ちゅっ、と咎めるようにキスをされ、至近距離で甘く見つめ合う。
それでもまだクスクス笑ってしまう香澄を見て、佑も笑いながらちゅっちゅっとお仕置きのキスをしてくる。
最終的にはヒョイッと横抱きをされて、バスルームまで連れて行かれてしまった。
**
「ん……、ふ」
香澄はジェットバスの中で佑に抱き締められ、何回もキスをされ、見つめ合ってはまたキスをする。
二人は先ほどから同じ事をずっと繰り返していた。
バスルームに入る前にメイク落としと歯磨きは澄ませた。
二人して髪と体を洗いっこしたあとは、ジェットバスに入って、なかなか終わらないキスに突入してしまった。
「香澄、こっち向いて。正面からキスしたい」
「う……、や、やだ」
佑に甘い声でねだられたが、香澄は思わず拒否する。
「何で?」
この流れでノーがくると思っていなかった佑は、困惑した顔で見てくる。
「だ……だって……」
「だって?」
言いよどんでから沈黙が落ち、ジェットバスの気泡の音のみが響く。
「……わ、私太ったの。お腹が……ムチムチしてて……」
「どれ」
言った途端、佑が予告もなく香澄のお腹をまさぐってきた。
最後の言葉と一緒に、佑はムギュッと香澄の尻たぶを揉んできた。
「ん……っ」
香澄は思わず佑の手を押さえ、力なく彼を睨む。
「あの、プレゼントありがとう。沢山、高額なのもあって、絵とか車とかホテルの部屋とか……、びっくりしたけど嬉しい」
「ん、喜んでくれたなら嬉しい。ちなみに、香澄の誕生日を祝うのが派手なのは、付き合った記念日でもあるから、ある程度諦めてほしい」
「ひどい」
思わず言ったあと、佑と顔を見合わせて笑う。
一頻り笑ったあと、香澄は両手で佑の頬を包んでちゅっとキスをした。
「本当にありがとう。佑さんには何回お礼を言っても足りない。沢山愛してもらって、色んな物をくれる。それなのに私は……何も返せてないな」
香澄は指で佑の髪を弄り、整髪剤で癖のついた流れや、もみあげなどを丁寧に撫でる。
「俺は香澄が生きて幸せそうに笑ってくれるなら、それ以上に嬉しい事はない」
優しく抱き締められた香澄は、彼の匂いをそっと嗅ぐ。
二人して服越しに体温を分け合い、互いの香りを堪能する。
そのままジッとしていたが、佑は明日も仕事なのを思いだした。
「あ……あの。お風呂、はいろっか」
提案すると、佑は香澄の思考を読んだらしい。
「ゆっくりできなくてごめんな」
「ううん。普通のカップルなら週末にするかもだけど、佑さんは当日にお祝いしてくれた。本当に嬉しいよ」
香澄はバスルームに移動するために佑の膝の上から下りたが、彼はなぜか固まっている。
「……佑さん?」
「……いや。週末……、そっか……。……あぁ……」
彼はソファに座ったまま、両手で頭を抱え項垂れている。
「……もしかして、当日にお祝いする事ばっかり考えてて、週末に延ばせばいいかとか思わなかった?」
ソロリと尋ねると、佑は項垂れたままコックリと一つ頷いた。
「ふ……、あはははははっ」
香澄は爆笑し、その場で足踏みしてヒイヒイと笑い続ける。
「好き! 佑さんのそういうところ好き!」
パンパンと胸の前で手を打ち鳴らす香澄を、佑は指の隙間からじっとりと見て、顔を上げた。
「……言い訳をすると、当日がやっぱり大事だから……」
「うんうん、分かってる。好きだよ」
なおもクスクス笑う香澄を見て、佑は諦めたように笑ってから立ち上がった。
「あんまり笑ってくれるなよ。俺だって必死なんだから」
「んふふ、分かってるよ。ごめんごめん」
まだ笑いが収まらない香澄を、佑がギュッと抱き締めてきた。
「悪い口だな」
んっ」
ちゅっ、と咎めるようにキスをされ、至近距離で甘く見つめ合う。
それでもまだクスクス笑ってしまう香澄を見て、佑も笑いながらちゅっちゅっとお仕置きのキスをしてくる。
最終的にはヒョイッと横抱きをされて、バスルームまで連れて行かれてしまった。
**
「ん……、ふ」
香澄はジェットバスの中で佑に抱き締められ、何回もキスをされ、見つめ合ってはまたキスをする。
二人は先ほどから同じ事をずっと繰り返していた。
バスルームに入る前にメイク落としと歯磨きは澄ませた。
二人して髪と体を洗いっこしたあとは、ジェットバスに入って、なかなか終わらないキスに突入してしまった。
「香澄、こっち向いて。正面からキスしたい」
「う……、や、やだ」
佑に甘い声でねだられたが、香澄は思わず拒否する。
「何で?」
この流れでノーがくると思っていなかった佑は、困惑した顔で見てくる。
「だ……だって……」
「だって?」
言いよどんでから沈黙が落ち、ジェットバスの気泡の音のみが響く。
「……わ、私太ったの。お腹が……ムチムチしてて……」
「どれ」
言った途端、佑が予告もなく香澄のお腹をまさぐってきた。
34
あなたにおすすめの小説
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
元カノと復縁する方法
なとみ
恋愛
「別れよっか」
同棲して1年ちょっとの榛名旭(はるな あさひ)に、ある日別れを告げられた無自覚男の瀬戸口颯(せとぐち そう)。
会社の同僚でもある二人の付き合いは、突然終わりを迎える。
自分の気持ちを振り返りながら、復縁に向けて頑張るお話。
表紙はまるぶち銀河様からの頂き物です。素敵です!
密会~合コン相手はドS社長~
日下奈緒
恋愛
デザイナーとして働く冬佳は、社長である綾斗にこっぴどくしばかれる毎日。そんな中、合コンに行った冬佳の前の席に座ったのは、誰でもない綾斗。誰かどうにかして。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる