【R-18】【重愛注意】拾われバニーガールはヤンデレ社長の最愛の秘書になりました

臣桜

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第十四部・東京日常 編

三人VS佑

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「社長! お邪魔してまーす!」

「いつもそうやって赤松さんに『ただいま』してるんですね!?」

「〝ただいまのキス〟リクエストしていいですか!?」

 リビングから顔を見せ、好き放題に言う三人を見て、佑は大きな溜め息をついた。

「なんだあれは。酔っ払いか?」

「……ちょ、ちょっとしか飲んでないはずなんだけど……」

 三人がいる前でプライベートモードになっていいか分からず、香澄は小声で説明して首を傾げる。

 佑がコートを脱ごうとしたので、ついいつものように受け取ろうとすると、「ヒュウウーッ!」とはやし立てられた。

(ううう……っ、やりづらい!)

 佑は香澄の頭を撫で、先にリビングに行って三人に話しかける。

「あまり飲んで騒がないように。明日も仕事なんだからな」

「分かってますって」

「ステーキとケーキごちそうさまでした! 美味しかったです!」

「ごちそうさまです! またいつでも呼んでください!」

「どういたしまして。ただ、今回の事は内密に。いいね?」

 佑に言われ、三人は「はーい」といい返事をする。

 その時、佑がテーブルの上に置きっぱなしになっていた、成瀬のスケッチブックに気づいた。

「熱心だな。プライベートでもデザインを……」

 言いながら覗き込み、佑が固まった。

 なにせスケッチブックには、あきらかに香澄の顔をしているヌードモデルが、きわどい衣装を着てポージングしている絵と、女性器のアップが描かれていたからだ。

「わ、わあっ! た、佑さん見ないで!」

 佑が見ている物に気づいた香澄は、ガバッと彼に飛びつき目隠しをする。

「わぁ~、やっぱり『佑さん』って言うんだ」

「さっきまで赤松さんを如何に愛でるか、って話をしてたんです。赤松さんってボンデージやハーネスも似合いそうですよね~!」

「……君たちね……」

 佑は香澄に目元を覆われたまま、深い溜め息をつく。

 屈んでいた彼が姿勢を戻すと、身長差ができて手が外れてしまった。

「あっあっ……」

 香澄はピョンピョン跳ね、佑の目元を隠そうとする。
 だがその手首を、たやすく片手で掴まれてしまう。

 佑はもう一度溜め息をつき、三人に言う。

「いいか? たとえ君たちであっても、婚約者の裸や女性器を想像されるのは気分が良くない。香澄に似合う格好を考えてくれるのは嬉しい。だが卑猥なスケッチは控える事。これがいつ、誰に見られるか分からない。そのリスクは分かるな? ……このページのみ、没収しておく」

 佑はページの裏に仕事に関するメモやスケッチがないか確認したあと、そのページだけ切り離してしまった。

 成瀬たちは顔を見合わせ、「はーい」と返事をする。

「怒りました?」

 水木が不安そうに佑見る。
 そこで佑は、ようやく表情を崩した。

「怒ったというか、一人の男として気分が良くないだけだ。俺は君たちが相手でも、スケッチであっても嫉妬してしまう、狭量な男なんだ。プライベートでの問題だから、仕事に響くかもしれないと心配する必要はない」

 そう言われて、三人はあからさまにホッとした顔をした。

「女性同士の猥談はきわどいと言うけど、あまり香澄を巻き込まないでくれ」

 佑は最後に香澄の頭を撫で、コートを持ってウォークインクローゼットへ向かった。

「……赤松さん、大事にされてるねぇ」

 荒木がコソッと言い、香澄の頭をよしよしと撫でる。

「大事というか……、ときどき保護者みたいになるんです」

「いやぁ、囲い込んでるっていう感じがするねぇ」

「同性の下ネタにも嫉妬するって相当だねー。でもさすが社長! 嫉妬しても怒らないし、注意の仕方もスマート」

 そう言われて内心ホッとした。
 自分のせいで三人が怒られ、気まずくなったらどうしようと心配していたのだ。

「社長が帰ってきたし、お腹一杯になったし猥談もしたし、そろそろ帰ろうか」

「そうだね。明日も仕事かー」

「金曜日を乗り越えたら週末だし、赤松さんと社長を肴にして飲もうよ」

「おー、いいね」

 懲りていない彼女たちの会話に、香澄は苦笑いした。
 けれど佑が来たから帰るというのも……、と思い、引き留めてみる。

「あの、もうちょっといても、いいんじゃないですか?」

「そうしたいところだけど、社長は疲れてるだろうし、赤松さんがゆっくり癒やしてあげたら?」

「私たちならいつでも話せるしね。復帰したらまた一緒にランチしよ? 仕事帰りの居酒屋でもバーでも、とことん付き合うから」

「ありがとうございます」

 香澄が微笑んだ時、奥から私服に着替えた佑が姿を現した。

「ん? もう帰るのか?」

「わあ! 社長の私服レア!」

「普通のロンTと細身パンツなのに、だだ漏れるモデル感!」

「てかホントにスタイルいいなぁ……」

 三人は佑の側に寄り、真剣な顔で「モデルにしたい」だの何だのブツブツ言う。
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