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第二十部・同窓会 編
シンプルに元気をもらえた
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ホテルに着くと、香澄はミニバーにあったペットボトルのお茶を飲んだ。
「香澄は冷たいお茶が好きだよな」
着替えた佑が言い、香澄は「んー?」と飲みながら返事をする。
「温かいお茶は好きじゃないのか?」
香澄はすでに着替えていて、ルームウェア代わりのスウェットワンピースを着ている。
佑は先にお風呂の支度をしてから着替え、今はTシャツにジーンズ姿だ。
「うーん……。佑さんも知ってるように、猫舌だから……。飲むなら、すぐ飲めるほうが好きかも」
佑と一緒に食事をしていると、レストランで美味しい紅茶やコーヒーを出してもらえるが、あつあつを飲めなくて申し訳なく思う事がある。
逆にレストランで美味しそうなジュースやノンアルコールのカクテルのメニューを見ると、すべて飲みたくなるので自分でも困ってしまう。
佑なら「飲みたいならすべて飲んでいいよ」と言ってくれるし、グラスに入っている量もほんの少しだ。
けれど如何せん一杯千円以上の世界なので、気持ち的にジャンジャン飲めない。
また、そういう飲み方をしてはいけない雰囲気な気がする。
とはいっても、店側は注文があれば儲かるので、無問題なのだが。
「なんで飲み物の話?」
「……いや、温かい飲み物を好んだほうが、体が温まっていいんじゃないかって思って。女性って体を冷やしたら駄目なんだろう?」
「…………お父さんみたい」
ポツンと呟くと、隣に座っていた佑が溜め息をつき、腕を伸ばして抱き締めてきた。
「こぉら、誰がお父さんだって?」
「んわっ」
そのまま押し倒されて、ちゅっちゅっと両頬にキスをされる。
愛しげな目で見られ、香澄は思わず笑み崩れた。
そして自分から両腕を伸ばし、佑を抱き締めて目を閉じた。
ジェットバスの気泡の音を耳にし、懐かしい気持ちになる。
メイクを落としと歯磨きをした香澄は、髪と体を洗い終わって浴槽に浸かっていた。
佑は後ろから香澄を抱き、先ほどからキスを繰り返している。
「風呂ならスマホを持ってくる必要がなくていいな」
佑は香澄の耳元で囁き、ちゅぷっと耳たぶをしゃぶってくる。
「ん……。それは名案、……だけど……。ん……」
ちゅっちゅっと唇をついばまれた香澄は、切ない吐息を漏らす。
濡れた唇を舐められてチュッとキスをされ、幸せが胸いっぱいに広がっていった。
「香澄」
「ん?」
「好きだよ」
嬉しい事を言われ、香澄は思わず笑顔になる。
「私も……好き」
囁くように言い返すと、佑が目を細めて幸せそうに笑った。
「今回、来られて良かった。飛行機飛ばしてくれて、ありがとう」
「ん」
香澄のお礼に、佑が短く答える。
「本当は迷ってたの。全部聞かれてる訳で……。大切な友達の事を教えたくなかった」
「うん」
「でも佑さんが『あえてそのままにしよう』って言ってくれたから、勇気を出せた。それに皆と会って、シンプルに元気をもらえた」
「良かったな。彼女たちの事は、ボディガードの会社に連絡してしばらく見守ってもらう。接触させないから心配は要らない。護衛の事はマティアスにも伝えておくから、奴が勘違いして襲いかかる事もないだろう」
「襲いかかるって……。マティアスさん、そんなに凶暴なの?」
佑の言い方がおかしくて、香澄はクスクス笑う。
「実際戦ってるところを見た事はないけど、双子が言うにはスイッチが入ったらかなりのものらしい。我を失う事はないが、相手を沈黙させるまできっちり〝仕事〟をするそうだ」
「はぁ……」
そう言われても、普段ぼんやりしている天然マティアスからは想像できない。
だが佑が経営者としての面を持っているように、彼にも仕事用の顔があるのだろう。
「香澄は冷たいお茶が好きだよな」
着替えた佑が言い、香澄は「んー?」と飲みながら返事をする。
「温かいお茶は好きじゃないのか?」
香澄はすでに着替えていて、ルームウェア代わりのスウェットワンピースを着ている。
佑は先にお風呂の支度をしてから着替え、今はTシャツにジーンズ姿だ。
「うーん……。佑さんも知ってるように、猫舌だから……。飲むなら、すぐ飲めるほうが好きかも」
佑と一緒に食事をしていると、レストランで美味しい紅茶やコーヒーを出してもらえるが、あつあつを飲めなくて申し訳なく思う事がある。
逆にレストランで美味しそうなジュースやノンアルコールのカクテルのメニューを見ると、すべて飲みたくなるので自分でも困ってしまう。
佑なら「飲みたいならすべて飲んでいいよ」と言ってくれるし、グラスに入っている量もほんの少しだ。
けれど如何せん一杯千円以上の世界なので、気持ち的にジャンジャン飲めない。
また、そういう飲み方をしてはいけない雰囲気な気がする。
とはいっても、店側は注文があれば儲かるので、無問題なのだが。
「なんで飲み物の話?」
「……いや、温かい飲み物を好んだほうが、体が温まっていいんじゃないかって思って。女性って体を冷やしたら駄目なんだろう?」
「…………お父さんみたい」
ポツンと呟くと、隣に座っていた佑が溜め息をつき、腕を伸ばして抱き締めてきた。
「こぉら、誰がお父さんだって?」
「んわっ」
そのまま押し倒されて、ちゅっちゅっと両頬にキスをされる。
愛しげな目で見られ、香澄は思わず笑み崩れた。
そして自分から両腕を伸ばし、佑を抱き締めて目を閉じた。
ジェットバスの気泡の音を耳にし、懐かしい気持ちになる。
メイクを落としと歯磨きをした香澄は、髪と体を洗い終わって浴槽に浸かっていた。
佑は後ろから香澄を抱き、先ほどからキスを繰り返している。
「風呂ならスマホを持ってくる必要がなくていいな」
佑は香澄の耳元で囁き、ちゅぷっと耳たぶをしゃぶってくる。
「ん……。それは名案、……だけど……。ん……」
ちゅっちゅっと唇をついばまれた香澄は、切ない吐息を漏らす。
濡れた唇を舐められてチュッとキスをされ、幸せが胸いっぱいに広がっていった。
「香澄」
「ん?」
「好きだよ」
嬉しい事を言われ、香澄は思わず笑顔になる。
「私も……好き」
囁くように言い返すと、佑が目を細めて幸せそうに笑った。
「今回、来られて良かった。飛行機飛ばしてくれて、ありがとう」
「ん」
香澄のお礼に、佑が短く答える。
「本当は迷ってたの。全部聞かれてる訳で……。大切な友達の事を教えたくなかった」
「うん」
「でも佑さんが『あえてそのままにしよう』って言ってくれたから、勇気を出せた。それに皆と会って、シンプルに元気をもらえた」
「良かったな。彼女たちの事は、ボディガードの会社に連絡してしばらく見守ってもらう。接触させないから心配は要らない。護衛の事はマティアスにも伝えておくから、奴が勘違いして襲いかかる事もないだろう」
「襲いかかるって……。マティアスさん、そんなに凶暴なの?」
佑の言い方がおかしくて、香澄はクスクス笑う。
「実際戦ってるところを見た事はないけど、双子が言うにはスイッチが入ったらかなりのものらしい。我を失う事はないが、相手を沈黙させるまできっちり〝仕事〟をするそうだ」
「はぁ……」
そう言われても、普段ぼんやりしている天然マティアスからは想像できない。
だが佑が経営者としての面を持っているように、彼にも仕事用の顔があるのだろう。
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