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第一章 新世界の幕開け
1 まさかの事態
しおりを挟む覚えておいてね、10年後――必ずあなたを殺しに行くから―
「――――ここは、一体…」
見慣れない街を目の当たりにし、少年の体は小刻みに震え出す。
恐怖は恐怖だが、それとはまた違う感情もある。それは、“僅かな希望”――
ここは、漫画やアニメによくある世界にそっくりだ。日本にはないカラフルな店、特殊な衣装を身に付け当然のように歩く人達、中心に大きく聳え立つ城のような建物。
ファンタジー感溢れるこの場所は、自分には合わなすぎる。
少年――西宮鐸は、今、現実味のない異世界の地面に立っていた。
* * *
「――――ん」
朝日の光が白いカーテンの隙間から射し込み、世界が朝だと告げる。
西宮鐸、今年で引きこもり歴9年目に突入する。
眠い目を擦りながらゆっくりとベットから起き上がる。いい夢から現実へと一気に引き戻され、軽く眉間にシワが寄った。
ピントの合わない視界でちらりとベットのすぐ傍にあるカレンダーに目をやる。
今日は7月22日、丁度16回目の誕生日を迎える。まぁ、祝い人などいないが。
ふわぁっと一あくびすると、ベットから腰を上げ、洗面台へと向かった。寝起きのせいか、それとも今日が誕生日のせいなのか、足がやたらと重く感じた。
洗面台の前につくと、鏡を覗き込むようにして自分の顔を睨み、ため息をついた。
「何で俺、生きてんだろうな…」
小さい頃にあったある事件を切っ掛けに、鐸は心を深く閉ざしてしまった。それ以来、鐸は心の底から笑うことが出来なくなった。
人間誰しもひとつやふたつの心の傷くらい持っているもの。鐸もその一人。今思うと、ほんの僅か、環境が合っていなかったのかもしれない。
蛇口を軽く捻り水を出すと、両手で水をすくい顔にバシャバシャとかけた。
顔洗いが終わると、自室に戻りベットに腰を掛けた。長い間部屋の片隅に積まれていた教科書達は、埃をかぶっていた。
机の上には電池の切れかけたゲーム機がふたつ。その隣にスマホも置いてあった。
「あ、ヤベ…充電が切れかけてる」
スマホの画面には残充電5%と書かれていた。
「えっと、充電器どこにやったっけ」
四つん這いになり辺りを見渡し、黒色の充電器をくまなく探し始めた。
スマホは生活に必須なアイテム、もしも充電切れで使えなくなったりしたら、ゲームがしたいときに出来なくなってしまう。
それは鐸にとって最悪のシチュエーションだ。
ふと、奥側の机の脚の更に奥に、充電器を発見した。
「おっ!あったあった!」
充電器へと手を伸ばしたその時―
『約束、したからね…』
「―――へ?」
女性の声が聞こえ、そんな人がいるわけもないと理解しつつ、反動的に振り向くと―
―そこは人混みの中だった。
「――――」
辺りを見渡す。しかし、自分の住んでいる家がなかった。先程まで目の前にあった充電器も当然何処かへ消え、唯一知っている存在は自分だけだった。
ごった返す人混みの中、地面に座っても周りの迷惑だと思い、さりげなく道の端へと移動する。
「スーーハーースーーハーー」
深呼吸をしても状況が変わる訳でもなく、時間は確実に進んで行く。
が、鐸のみの時間が止まっているように錯覚してしまう。額からは汗が止めどなく出て、シャツが汗を吸い込み肌にくっつく。
そして、一旦落ち着いたところで、今一番言いたいことを叫んだ。
「………一体、どうなってんだよぉおおお!!」
――――――――――――――――――――――――――――
えーっと、初めまして!江村愛美と申します!
今年で中学二年生になります!
アプリの状況とか全く分からない中作品を投稿しているのですが、ポイント?のようなものをひたすら増やすために頑張っています!作品作りをしてみたいというのもあったのですが、個人的に漫画家を目指しているので、少しでも知名度を上げようと思い始めました。
今回のこの作品は、物語作りの初となる作品です!応援していただけると嬉しいです!!
どうか宜しくお願い致します!!
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