されど、愛を唄う

あきら

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 がさ、と両手で持った紙袋が音を立てる。まだ入りそうだな、と考えて、次の店に行くことにした。
 ずらりと並ぶ露店。その場で食べられるものもあるし、調理するためのものもある。良い匂いを漂わせている市場をすり抜けるように歩いて、いつもの店へと向かった。

「おやいらっしゃい」

 恰幅のいい年配の女性が笑って声をかけてくれる。どうも、と笑って挨拶をし、平原のように並べられた野菜と果物に目をやった。

「今日は何にするんだい?」
「えーっと、どうしようかな。とりあえずトマトとナスと……あとじゃがいもと」
「あいよ」

 にこにことした人好きのする笑顔で、俺が言った物を取りビニールの薄い袋に入れてくれる。

「あ、あと何か果物でおすすめあります?」
「うちのはなんでもおいしいけどね!」

 それはもちろんそうだ。豪快に言う彼女に、ですね、と返した。

「でもまぁ、今日はこのオレンジとレモンかね。こっちのブドウもいいけど」
「じゃあ、オレンジとレモンお願いします」
「はいはい、そしたらその袋よこしな。あとこれはおまけだよ」

 言うが早いか、俺の持っていた紙袋はあっさりと奪い取られてしまって。もともと入っていたものが潰れないように、そして今買ったものも大丈夫なように、ちゃんと詰替えてくれる。
 俺が言った数よりもだいぶ多いレモンが、紙袋の上から顔を出していた。

 会計を済ませ、石畳の坂道を歩く。それほど道幅は広くなく、車が飛ばしてくることもない。たまに自転車とすれ違いながら、自宅へと足を向けた。
 少しどころじゃなく、気が急いていたんだと思う。知らず知らずのうちに早足になっていた俺が、あ、と胸中でつぶやく。
 それが声として発せられるよりも早く、紙袋の天辺を陣取っていたレモンは、ころりと地面に落ちていった。

「あ、ちょ、えー?!待って!」

 待って、なんて言ってみたところで坂道を転がる果物が待ってくれるわけもない。
 俺の声に気付いた何人かが振り返ってくれたけれど、無情にもレモンはその人たちをすり抜けていく。
 慌てるとよくないことは重なるもので。急いで転がるレモンを追いかけようとした俺の紙袋から、今度はオレンジが転がり出た。

「嘘だろ?!」

 映画のワンシーンで見たことのあるような気がするそんな光景に、思わず変な笑いまで出てきてしまう。

「……なにやってんだお前」

 坂道を下りきったところで、誰かの足元に転がったレモンとオレンジはやっと止まった。拾い上げようとした俺の目の前で、伸びてきた手が先に拾ってくれる。
 声に聞き覚えがあるような気がして、顔を上げた。呆れの表情で、それを差し出したのは。

「レスター?」
「……なにやってんだ、エディキエル」

 驚いた俺に、さっきと同じ言葉を吐く。
 そう、坂道の終点で俺を見ているのは、どこからどう見てもレスターその人だった。



「ただいまぁ」

 返事はない。寄ってくだろ、と半ば強引にシルクを連れて帰った自宅に入り、テーブルに買ってきた物を置いた。

「ちょっと待っててよ。冷蔵庫に入れるから」
「手伝おうか」
「そんな量ねぇから平気。そっち座ってて」

 言えば、俺が指差したリビングのほうへと向かう。
 そんなに大きくはない家の、キッチンの窓を少しだけ開けた。海風がふわりと漂って、俺の好きな匂いがする。
 買ってきた野菜や果物、魚を冷蔵庫にしまって、代わりに冷えた紅茶を取り出した。
 確か、と思い出しながらガムシロップとミルクも用意してやる。それらを小さなトレイにグラスと一緒に乗せると、リビングで部屋を見回しているレスターのところへ行った。

「はい、どうぞ。ミルクでいいんだよね」
「……よく知ってんな」
「アレク情報です。つか、来るなら言ってくれればよかったのに。アレク一緒じゃないの?」

 知らない間に仲良いな、とつぶやいて一瞬顔を顰めつつも俺の用意した紅茶で、手早くミルクティーを作る。
 俺は俺で同じ紅茶を使いレモンティーを作った。くるくると回る氷の上に、輪切りのレモンを乗せる。

「ここってけっこうレモンが有名なんだけど、ミルクティーでいいんだ」
「……俺は浮気症じゃねぇからな」
「そーいう問題?」

 くすりと笑うと、軽く息を吐いた。それから、グラスの中身に口をつけて。

「元気そうで……よかった」
「……なぁレスター、もしかして、お前」
「何にも聞いてねぇんだよ!アレクに聞いても知らん顔だし!」
「まだ許してもらえてないんだ」
「もう半年経ってんだぜ。許してくれてもよくね?」

 それは俺の知るところじゃない。軽く笑うと、レスターの恨みがましい目が俺を見た。

「あんとき、かなり怒ってたもんな。普段怒らないやつが怒ると長引くわ怖いわで大変だ」
「他人事みたいに言いやがって」
「他人事だもん」

 からん、と溶け始めた氷が音を立てる。
 不意に横切った沈黙に、居心地が悪そうな顔をしたレスターがぼそりとつぶやいた。

「……それで、シグルドは……」

 言われて、視線をリビングの中にある棚へと移す。そこに飾られているのは写真たちだ。
 俺とシグが二人で写っているものもあるし、海に沈む夕日を捉えたものもある。高原に咲く花や、雪の積もった町並みなんかも。それらを一通り目で追ってから、自分の手の中に視線を戻した。

「……そう、か……悪い」
「何も、悪くないよ」

 静かに、俺は言う。

「あいつも俺も、後悔なんてなにひとつないんだから」
「で、でもお前は」

 レスターが続けようとしたその時だ。キッチンにある、勝手口のドアが開く音がした。

「エディただいまー……って、なんだ誰か来て……レスター?!」
「……はぁ?」

 首からカメラを提げたシグがずかずかとリビングまで入ってきて、ソファーの上に座っているレスターを見る。
 事態の飲み込めていないレスターに向かって、よう久しぶりじゃん、なんて言うから。俺は我慢できずに吹き出し、笑い転げた。



 いえーい、と家の2階に隠れていたアレクとハイタッチを交わす。これでもかと主張の強い唇を尖らせたレスターは、なんだよもう、と言いながらテーブルの上に肘をついた。

「俺はノータッチだからな」
「……だろうな」

 ぼそりとシグが擁護めいたことを言うから、俺はまたおかしくて仕方がなくなってしまう。

「ったく、昨日急にアレクが来て何やら二人でこそこそ話してると思ったら」
「あの時、考えなしに正教会に報告したお前に対するちょっとしたお灸。ねーエディキエル」
「別に俺はいいんだけどさぁ、アレクに協力してやりたいじゃん」
「なんだよお前ら……いつの間にんな仲良くなってんだよ……」

 テーブルについた肘の先、その手のひらの上に膨らんだ頬を乗せ、先程と同じようなことをぼやくレスターに、俺たちはまた笑った。

「別に嘘はついてないじゃん?」
「いやまぁそうだけどさぁ」

 はあ、と深いため息。ひとしきり俺の笑いが収まるのを待って、レスターが言う。

「あの日、あの後、何がどうなったんだよ」
「えっと」

 一応、シグの方を見た。にこりと笑って頷くから、まあいいかと話を切り出す。

「アレクと別れた時、俺たちはもう死ぬ覚悟をしてたんだ」
「正教会とやらの討伐隊がどれだけのもんかは知らないけど、エディにこれ以上誰かを殺させたりしたくなかった」
「逃亡生活も考えたけど、いつか終わりがくる。何より、俺はシグには人でいて欲しかった……シグがどれだけ、人じゃなくていいなんて言っても」

 だから、前の日にたくさん話し合った。逃げることをやめて、シグと二人でちゃんと向き合って。
 だけど、やっぱり俺とお前の意見はいつまでも平行線で。だったらせめて一緒に死のうよ、なんて俺が言ったのを覚えている。

「その日までは一生懸命生きて、でもどうしようもなかったら、一緒に死のうって」
「俺はエディの歌で死ぬならそれが一番良かった。だから、あの後人のいない高原まで移動して、歌ってもらったんだよ」
「俺はその後、討伐隊か――できればレスターかアレクに、殺してもらえばいいやって」
「冗談じゃないよね本当」
「ごめん」

 俺とシグの話の間に、アレクが口を挟んだ。

「こっちは散々、情が沸いたあとだっていうのにさ。殺してくれって言うつもりだったなんて」
「ごめんってば」
「いいだろ。結果的に俺は死ななかったんだから」
「そうだよ、なんでその流れでシグルドは生きてんだ」

 今度はレスターが疑問を口にする。
 俺とシグは顔を見合わせて、それから首を傾げた。

「原因というか、理由はよくわかんないんだけど。俺が人間になっちゃってた……んだよね、アレク」
「うんそう。これ、検査の結果ね」

 そもそも昨日もそれを渡しにきたんだよ、と彼は言う。

「あの時、レスターより討伐隊より先に俺はその高原に行ったんだ。歌が聞こえた気がして。そしたら、不思議そうにしてる二人がいて」
「だって俺はちゃんと歌ったからさぁ。なんでシグは何ともないのかわかんなくて」
「俺もわけわかんなかったな。今までの話全部嘘かよって思ったぐらい」

 ひどくね、と口を尖らせて。

「で、もしかしてシグは悪魔になっちゃったんじゃないかって、だから俺の歌が効かないんじゃないかって思って。アレクに聞いたんだけど、どう見てもシグは人間だって言うんだ」
「目の色も黒だったし、もしも俺と同じように、エディキエルに引きずられて悪魔になるなら、緑……少なくとも寒色系の色は出るはずだからね」
「そのあとはアレクが討伐隊に話しつけてくれたんだよな。そのときレスターいなかったのか」
「……本部の方に報告に行けって追いやられてたっつーの……」

 それは今初めて知った。
 マジかぁ、と彼はうなり、テーブルに額を打ち付ける。

「え、じゃあなんだよ、知らなかったの俺だけかよ」
「まぁね。その後、アレクにいろいろやってもらった。まずシグがちゃんと人間かを確かめてもらって」
「エディが悪魔か人間かも調べてもらってたってわけ。俺が人間だって結果が先に出てたから、歌の効力がないなら人間になったんじゃないなと思ってさ」
「――まあ、正直。これまでのこともあるし、お咎めなしなのも複雑だけど」

 ぽそりとつぶやくと、シグがそっと俺の頭を撫でた。

「なんか偉い人にも言われただろ。あんま気にすんなよ」
「……うん」

 その撫でていた手が、そのまま腰に移動しようとするから。ぺしん、と軽く叩いておく。

「なぁ、二人ともゆっくりできんの?ホテル取ってないなら泊まってって、狭いけど」

 俺の言葉に、今度はレスターとアレクが顔を見合わせた。

「ゆっくりできる、って言ったらできる、んだけど……」
「……今後一生ゆっくり、になっちまってさぁ」

 二人の言葉に首を傾げる。はっきりしないな、とシグがぼやくと、レスターが深いため息をついた。

「クビだってよ。ただの人間を悪魔として報告し、あまつさえ共にいただけの人間をも悪魔堕ちし始めていると虚偽の報告をして、討伐隊を動かしたせいで」
「俺もね」
『はぁ?!』

 俺とシグの声が重なる。だけど、二人はどこか楽しそうに見えた。

「まあ、正教会の最大の譲歩なんじゃないの?」
「どういうことだよ」
「俺もレスターも、あそこにいることでかなりの制約があったんだけどさ。エディキエルとシグルドの一件で……正直、嫌気がさしちゃって」
「次の討伐対象が、お前らみたいだったらと思うとな。これまでに討伐した相手にも、大事な誰かがいたのかもしれない、そう考え始めたらもう動けなくなって。そしたら、今度は俺らが討伐対象にされちまった」
「だから、脅迫したんだよね」

 さらりと言うアレクに、危なく紅茶を吹き出すところで。隣からむせている咳の音が聞こえたから、シグもきっと同じなんだろう。

「きょ、脅迫って」
「悪魔を討伐する側が、悪魔を飼殺してた、とか。人間を討伐しようとしてた、とか。要はそういうこと」
「黙ってクビにするならいいけど、そうじゃないなら信用できる筋からバラすし、俺たちが正教会に殺されてもバラすように証拠もろもろ預けてるって言ってさ」
「正教会もけっこう敵が多いからね。保護区の話、聞いたでしょ?」

 げほ、とまだ咳込んでいるシグが頷く。

「俺のいた町がそうだったとか」
「そうそう。あれも保護区認定して欲しかったら多額の寄付を寄越せって言ってるから。そういうの、暴きたい人ってどこにでもいるじゃん」 
「お前の知り合いとかな」

 まぁね、とアレクが笑った。

「喜んでたよ、リーン。面白いネタができたって」
「俺たちが無事な限り出せねぇけどいいのかよ」
「別に、堂々と報道するだけがネタの使い道じゃないじゃん」

 二人の会話を聞きながら、俺はふと考える。
 案外、俺たち悪魔――まあ俺は元、だけど。悪魔なんかより、人間の方がよっぽどしたたかで、強い生き物なのかもしれない、なんて。



 ぐぐ、と大きく伸びをしてベッドから抜け出す。横にいたはずのシグの姿はもうなくて、仕事に出かけたのだろうと思った。
 あの、死を覚悟した日から半年が過ぎて、シグは写真家として、ちゃんと生活できるぐらいの仕事を得るようになって。俺は俺で、町のバーや劇場で歌わせてもらったりして、二人で生活している。
 基本的に家のことは俺がやることが多いけれど、不満もない。掃除だけはシグのほうがどう見ても上手だから、手伝う程度だけど。

「さてと、朝ご飯と。あとは」

 寝室のカーテンを開ける。空は青く、点在する雲は白く。海はその二つを深く映し出していた。
 いつもの光景。だけど、とても綺麗な光景は、俺とシグを飽きさせることがない。
 よいしょ、とシーツをベッドから引きはがして俺自身も立ち上がる。昨夜も散々ここで抱かれたことを思い出して、少しだけ顔が熱くなった。

「あいつ、いくつまで絶倫なんだろ」

 ぼそりとそんな言葉が漏れる。
 一緒に年を取れることが嬉しい。シグが悪魔になるよりも、俺が人間になれていることが嬉しい。
 原因は結局よくわからなかったけれど、昨夜一緒に食事をしたあと、真っ赤な顔をしたアレクがこっそり耳打ちしてくれた。

『相手の体液が、作用するらしい、よ』

 ああ、と思わず納得した後、二人の立ち位置みたいなものを理解してしまって、小さく笑って怒られたのを思い出す。
 要は、抱かれ過ぎて。シグの、人間の体液を吸収した結果、かもしれない。確かでは、ないらしいから、かもしれない、だけど。

 そう思えばそれもなんだか嬉しくなって、だけど少し恥ずかしくて。剥がしたシーツをくるくると丸めると、洗濯機へと放り込んだ。
 身支度を済ませてテーブルの上を見ればメモが置かれていて、やっぱり仕事に出てるらしい。撮るのが朝日と海だから、たぶんもうすぐ帰ってくるはず。
 事細かに撮るものまで書かれたメモを閉まって、朝食の準備にかかる。スープと、残った野菜と玉子を使ったオムレツくらいだけど。
 俺一人だとあまり食べようとは思わないけど、二人だと違うから不思議だ。パンを焼こうか考えている間に、洗濯機が仕事の終わりを告げた。

「まだみたいだし、先に干しちゃうか」

 独り言をつぶやいて、今度は洗濯機からシーツを取り出す。
 重たくなったシーツを庭まで運んで、木と木の間に張られたロープに引っ掻けて皺を伸ばした。小声で歌を歌いながら洗濯ばさみで数か所止めると、潮の香りを纏った風がふわりとそのシーツを煽る。
 カシャ、と音がして振り返ると、カメラを構えたシグが笑っていた。

「ただいま」
「おかえり」

 俺の言葉に合わせるように、白いシーツはまた風を含んで、大きく膨らむ。

「なあ、歌ってよ」
「ここで?仕方ないなぁ」

 言いながらカメラをもう一度構え直すシグに笑って、俺は息を深く吸い込んだ。


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