夢想の勇者(むそうのゆうしゃ)〜目覚めた先は異世界だった〜

攻め攻め

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二章

47.亡霊

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「だ、だれだ!?」

   まるで脳内に直接声が流れてくる様な変な感覚。知らない声なのにどこか胸が燃える様に熱くなる。でも、決して嫌じゃないむしろこれまで凍っていた何かを溶かしてくれているそんな気さえする。

 一体誰なんだ。周りを見渡すが人の気配はない。でもこの活気に満ちあふれた声を俺は知っている。たしかにどこかで聞いたらはずなのだが思い出せない。

「えっ、どどうしたの!??」

 驚いたフレはあたふたと右往左往している。

「ごめん、驚かせちゃったな、、」

「ええ??」

「いや、ちょっと人の声が聞こえた気がしたんだ、多分気のせいだと思う」

「ちょっと、怖いこと言わないでよぉ~」

 しゃがみ込んで耳を抑えるフレ。お化けとでも思ったのだろうか。

 まぁ、思い返すとどこかふわふわとした声だった。まるで霧に包まれた様な朧げでもあった。お化けといば確かにそうなのかもしれない。それか幻聴だろう。

「まぁ、大丈夫俺がついてるから安心しな」

「うん、、」


「どころでお兄ちゃん、さっきなんと言おうとしてたの?」

「ん?さっきって?」

「ほら、君って言ったところで私が遮っちゃったから、」

 そうだった俺は今バッドエンドに向かって全力で頭からダイブしている最中だった。この悪魔の様な赤いキノコはまだ目の前にある。願ったって消えてくれるわけもない。

「い、いや、なに、フレがあまりに美味しそうに食べるからあげようかなって」

 特になにも考えずに口からこぼれ出る様にふと言い訳が出た。

 (……そうだ、そうだ!これならキノコを食べる必要もないし、フレも満足する一石二鳥てやつじゃないか!)


「えっいいのにー、いくらでもおかわりはあるから遠慮しないでね」

 そういうとフレの後ろの方から焼いている倍はあると思われる大量のフォッシュルームが顔をのぞかせる。その悍ましい光景に背筋が凍りつく。

 (……お、終わった、その返しは考えてなかった、)

 俺はここで死ぬんだろうか。心地いい朝の涼しい風が吹き抜ける。追加で焼かれていくキノコ達をどこか遠い目で眺めるのだった。
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