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幼少期

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お父様とお母様、お兄様がやってきました。
「ライラお待たせ、さぁ行こうか。」
「はい。」
お兄様と手を繋いで馬車に乗って皇宮まで行きました。
「ライラ?そのドレスはライル皇子からか?」
「そうです、似合ってますか?」
お兄様に聞かれましたが、お兄様はなんか顔が引きつってました。
「似合ってるよ、ライル皇子の目の色と同じドレスだな。(独占欲丸出しだな。)」
「ライル皇子様が大好きだから嬉しいです。去年のお披露目会みたいに意地悪されないか心配です。」
「あー大丈夫だよ、ライル皇子もいるし僕もいるからね、守ってあげるからね。」
「お兄様ありがとうございます。」
馬車でお喋りしてたら皇宮に着いて中庭に案内されました。お兄様と手を繋ぐのは忘れずにいました。

お披露目会の会場に着くとチラチラと見られていたのでビクビクしました。ライル様の婚約者になるから見られても平気なようにしないと駄目ですね。
少ししたら皇族の方達が出てこられ、お披露目会が始まりました。レミー皇女を初めて見ましたがかわいいです。ライル様と同じ金髪碧眼ですがふわふわした感じでお人形さんみたいです。

しばらくお披露目会を楽しんでいたら、いよいよライル様と私が婚約を結んだ発表が始まるので、ライル様に手を引かれて、皇帝陛下や皇妃様に挨拶に行きました。
「サスリア公爵家長女のライラと言います。婚約者になりましたがよろしくお願いいたします。」
「挨拶も上手にできたね、こちらこそよろしく頼むね。」
「ライラちゃん、ライルの婚約者になってくれてありがとう。何か困ったことあれば言ってね。」
「ライラ様、お兄様のことよろしくね、私ともお茶会をしましょうね。」

挨拶したあと壇上に上がり、婚約締結の宣言をしました。宣言後ざわめきが起きましたが一礼をして下がりました。壇上からおりたあと、ライル様と家族の元に戻って楽しく過ごしていましたが、途中お手洗いに行って会場に戻る途中で令嬢達に囲まれてしまいました。
「可愛くもないあなたがライル皇子様の婚約者なのよ。」
「そうよ、まだ5歳でライル皇子様の婚約者になるなんて身の程知らずなのよ。」
手を振り上げられ叩かれそうになりましたが、ライル様に助けられました。
「何をしてるんだ?僕の婚約者を叩こうとしたのか?」
「っ……こんな子より私の方が婚約者に向いています!私をライル皇子様の婚約者にしてください。」
「どうして君を婚約者にしないといけないんだ?僕が皇帝陛下に頼んでライラを婚約者にしてもらったんだよ。」
「そ、そんな……私はライル皇子様の婚約者になるために頑張ってきたんです、婚約者にしてください。」
「はぁ……まだ理解できないのか?ライラは僕が一目惚れして婚約者にと望んだんだ!!君たちよりライラの方がかわいいんだよ。君たちの家には報告させていただくからな。」
打ちひしがれて俯いていましたが、下から睨まれました。
ライル皇子様に手を引かれて会場に戻りました。 
「ライラ大丈夫だった?」
「大丈夫です、ライル様も来てくれてありがとうございます。」
にこやかに話しながら歩いていました。

だから令嬢達が呟いていたのには気づきませんでした。
「絶対許さない……覚えてなさいよサスリア公爵家のライラ様?仕返ししてやるから。」

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