焦げアゲ↑フライリング

作者チョロまつ

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プロローグ

1話 かきあげ

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この物語は、
本作の内容及びあらすじに表記しております注意事項をよく読んだうえ、お読みくたさい。





春の半ばの新学期。

というか入学式。

創立が結構長いとされているこの学校。
梨山高校なしやまこうこう
高校へ向かう入学生は、拡散しながら道を埋め尽くす。

「はぁ、ダリィ。」
猫背以上に肩を落としながらズッシリとした足取りで体育館に向かう途中、一声もらした男子生徒。

柿田かきた 挙流あげる

特に将来の夢も決めてない一般男子生徒だ。
彼は普通であるが、横にいる奴が普通じゃない。

横にいるのはキレイなポニーテールの人物。
「もー、最初からそんなんじゃ楽しめないよ?元気出してっ!」
「せやなー…」
「私だって元気だしっ!ねっ?」
「ねっ?じゃないんだが。」
元気の無い挙流の腕を組む、中学の時に仲が良かった友人。

星野ほしの 勇樹ゆうきだ。

勇樹に声をかけられても、挙流のテンションは下がっていた。

勇樹の何が普通じゃないか…
それは簡単に分かる。

入学式を終え、教室に入った時だ。
挙流が勇樹と話していると、後ろの男子グループが話しかけてきた。
「ねぇねぇ、さっきから気になってたんだけど…なん?」
「…?」
「ほら、そこのポニーテール子…」
男子グループが気になっていたのは勇樹の姿だった。
勇樹は男子制服を着ている。
勇樹の何かがキレた。

「はぁん…私が女に見えたんだねぇ?…後で表来る?」
「いや…気にさわったなら謝る…」
二人が疑問に思わなかった理由。

それは勇樹がだからだ。

だが、勇樹はイカれるほど男に見えない。
その上で、勇樹は女呼ばわりを嫌う。
「やめとけ勇樹、悪気無いし、必然的な事だ。」
「必然的って!?」
挙流の言う通り、初対面の者に女と見られるのは必然的な事なのだ。

彼zy…失礼、彼の口調は女の子っぽい。
そのうえ、父親の仕事中の一人称に憧れたらしく、一人称は『私』である。
こんな少年と友人の挙流。
同じ陸上部所属だったのもあり、同じ高校に入学したため、今は二人でいる。

勇樹の友人は多い、だがほぼ皆偏差値の高い林檎台学園りんごだいがくえんに行ってしまったのだ。

一方挙流、先程も言ったが、これといった特徴が無い。
そんな二人が、この梨山学園に入学したのは…


とある表情の無い男子高校生と、そのメイドのような女子高生が林檎台学園に入学する3年前の事だ。
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