焦げアゲ↑フライリング

作者チョロまつ

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プロローグ

2話 さつまいも

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「おぉー!勇樹じゃーん!!」
「わぁっ!井森ちゃん!へぇーこの学校だったんだー!」
「そそ。」
休み時間、勇樹達に話しかけてきたのは、数少ない梨山高校の友達。

「あれ、他挙流だけなん?二人だけだっけ?他のやつらいねーの?」
「皆林檎台りんごだい。」
「あーね、林檎台偏差値高いよねー。ウチもそう、すみれがあっちいっちゃってさー」
「菫ちゃんねー、あっちも入学式かなっ?」
「そーじゃね?普通に考えて。」
メンバーについて話す二人。
…一応言っておくが、男子と女子の会話である。
薩摩さつま 井森いもり 勇樹の友人の女子生徒だ。 
友人と学校が違い、最初の今は一人でいる。

「ふーん、じゃぁ薩摩は一人か。」
「あ?悪い?」
「いや別に。」
「挙流も勇樹いないと一人じゃん。」
「まぁなー」
適当に入ってきた挙流。
その会話は適当に流れた。

「まぁ昼飯も一人はあれなんで一緒にいさせて?いい?」
「いいよー来てきて!」
「ありがとー」
最初の頃は友人と一緒にいるのが安全(?)
というわけで、井森も二人の仲に入ってくることになった。

次の日の休み時間。
挙流が一人でボーッとしてると、後ろ男子生徒が話しかけてきた。
「君変な噂になってるよ。普段から女子二人といる男子って。」
「ふぅん。」
「これ聞いたら星野君怒らん?」
「ガチギレるな。」
女子二人と一緒にいる男子。
それだけで挙流が何も言わないことを男子生徒は分かっていた。

問題は別件である。
「…だってさ。どう思う?」
「噂を広めた奴覚悟しといてよ…!!」
言ったら怒ると分かっておきながら噂を勇樹に話した挙流。
不気味な笑みを浮かべながら勇樹は壁を殴った。

殴った手はしばらくヒリヒリしてめっちゃ痛かったという。

 

「あははっ!だって勇樹どう見ても女じゃん?」
「井森ちゃんまで…私男子制服来てるよ!?」
「男装女子くらい普通にいるだろ。」
「いやいやいや!?規則なんだけど!?」
女子に女子扱いされ納得がいかない勇樹。
井森は、じゃそのポニーテールはなんなん。と言いかけたがやめた。
意外としっくりくるのだ。

そして本日の放課後。
井森は二人を自分の家に招待した。
「ちょっとリニューアルしたから見てってくんない?」
「へぇー!何を?」
「お店に決まってるじゃんっ!」
理由はお店の意見交換。
彼女の実家は人気並々の揚げ物店。
主に天ぷらを扱っている。

店内の移動スペースは特に無く、こじんまりとしている。
どちらかといえばお持ち帰りを想定されているお店だ。
簡単に言えば旧名ほっ○○っか亭のような感じだ。

「どう?店内の感じ。」
「そうだね、前見たいに渋い板張りでもいいけど、洋風もいい感じだね。」
「そう?やっぱこれにしてよかったー!」

「油汚れが目立ちそう。」
「ゲッ…」
和風っぽかった店内は洋風へと姿を変えたようだ。
素直に絶賛する勇樹だが、挙流の言う通り、油汚れも目立ちそうだ。
井森は一応メモってどうするかを後回しにすることに。

すると、一人の来客が来た。
「ちゃーすっ!!」
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