焦げアゲ↑フライリング

作者チョロまつ

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プロローグ

6話 なす

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「っ!?」
勇樹はなぜか、店に現れた人物を見るなり挙流の陰に隠れた。
挙流は何も動揺せず座っている。

「どうしたのなーちゃん。また携帯?」
「うん…美樹なら直せるかなって。」
なーちゃん と呼ばれたのは携帯の持ち主。
七洲ななす 茶燐ちゃりん この町の中学3年生だ。
そして、呼ばれてやってきたのは同じく中3の友人、美樹みき

「これは…ちょっとバグってるね、待ってて。………はいっ。」
「おぉー!直ってる!ありがと美樹っ!!」
美樹が少し携帯電話をいじると…あら不思議。
完璧に直ってしまった。
これには菫も、すげぇ。と声をもらした。

「もう用は終わりかな?」
「うん!そうだ、ここのお店のやつ奢るよ!」
「そう?じゃぁ貰おうかな。」
そういって彼女達はカウンターに準備した井森の前に来た。

「えっと…茄子の天ぷらください。美樹は?」
「ボクは…じゃぁ野菜のかき揚げで。」
「はーい、どっちも130円ねー」
二人は頼んだ商品を、空気を読んで席を外した挙流の座っていた椅子で食べることにした。
二人共美味しそうに天ぷらを頬張っている。

…が、何かを確認した美樹が不気味に笑ってこんな話をした。
「ねー、なーちゃん。聞いてくれないかい?」
「何?」
「1ヶ月くらい前なんだけど、ボクの兄さんがすっごい夢見たらしくて布団が…」

「やめて!!その話はしないでぇ…!!」
が、話の途中で隠れていた勇樹がいきなり美樹につかみかかった。


「兄さんいたんだー、気がつかなかったよー」
「いやいやいや!気づいてたよね!?わざとでしょ!?」
「…でね、兄さんが布団で…」
「無視しないで!?」
さっきの茶燐よりも焦っている勇樹。
そう、美樹は勇樹の下の子。
名を、星野 美樹 という。

「なぁ勇樹、お前は弟よりも弱い立場なのか?」
「ね、可愛いでしょ兄さん。ボクの自慢のお兄ちゃんさ。」
と、普通に会話を進めている二人に勇樹は止めには行った。


「美樹も何通してるの!?美樹は女だよ!」
「マジか。」
挙流は美樹を弟として見ていたが、
それは訂正。
美樹は勇樹の妹だ。
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